内部濾過促進型血液透析

  内部濾過促進型血液透析とは、ダイアライザに血液と透析液を向流で流すことによって生じる血液側と透析液側の逆向きの圧力勾配に起因する内部濾過現象を積極的に利用して溶質除去を行う治療法である  

図1に示すように血液側および透析液側の圧力勾配によって、ダイアライザ動脈側では血液側圧力が透析液側圧力より高くなり、この圧力差を推進力として血液側から透析液側への濾過が発生する。同時に静脈側では透析液側圧力が血液側圧力より高くなり、この圧力差を推進力として透析液側から血液側への濾過が発生する。この濾過が内部濾過である。 流体の流れは圧力の高い方から低い方へと向かうため、この圧力勾配は常に存在しているため、内部濾過も常に起きており、図2のように圧力勾配を大きくすれば濾過の推進力が増大し、内部濾過の量も多くなると考えられる。  

石森勇 ishimori@kc.twmu.ac.jp  

 

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