当施設における小児血液浄化療法

 当施設で血液浄化療法を施行した小児患者(15歳以下)は1996年1月より2000年12月までの5年間では70症例、総血液浄化施行回数675回であった。 治療法別では 間歇的血液浄化法409回、持続的血液浄化法98回、アフェレシス168回であり、間歇的血液浄化法が全体の60%を占めていた。 体重別では体重10kg以下の症例は11例、11〜20kgは18例、21〜30kgは15例、31kg以上は26例であり、2.0kgが最も低体重であった。疾患別では腎、肝移植施行前後やCAPDの腹膜炎発症時などに血液浄化療法を施行するケースが多く、特に低体重児における血液浄化療法は血液回路、血液浄化器、透析装置などの選択や循環動態の安定をはかるため厳密な水分バランスの監視が必要であり、体外循環管理は極めて困難なことが多い。しかし、我々の施設には新生児や乳児を含めた小児例に対し各種血液浄化療法を施行し安全かつ一定の成果を挙げていると考えている。

清水 幹夫   mishim@kc.twmu.ac.jp