以下の蝶の写真は“蝶の図鑑”http://www.j-nature.jp/butterfly/管理人の好意により掲載させて頂きました。
40年程前、白水隆の蝶類図鑑のゼフィルス(みどりしじみの仲間)を見て日本にもこんな綺麗な蝶がおるんだ・・・と思ったのがきっかけで始めました。
私の想い入れの深い蝶のまず第一番は“ギフチョウ”です。
私の育った所は紀淡海峡に面する淡島神社で有名な加太です。 この辺りではギフチョウの食草である“あおい”は見た事が有りません。 と言う事はギフチョウはいないと言う事になります。 蝶の採集を始めて第1回目の採集旅行がこのギフチョウでした。 和歌山線に乗って粉河寺で有名な粉河駅で降りて、龍門山に登れば沢山採れました。 ここのぎふちょうは“まるばかんあおい”を食草にしていましたが、風の便りでは殆んど絶滅してしまったそうです。・・・残念な事です。 右の写真はスミレの花の蜜を吸っている所ですが、4月半ば桜の花が終わる頃に現れます。 同じ頃に“こつばめ”、“つまきちょう”等が現れます。 ぎふちょうの交尾を済ましたメスのお尻にはかさぶたが出来て他のオスとは交わりません。(オスが粘液を出して塞いでしまうとか・・・一種の貞操帯だなぁ・・・) 所で、昆虫は1回だけ交尾と言うのが普通みたい・・・ それを利用したNHKのプロジェクトXで不妊処理したオスを多量に放して沖縄の“うりみばえ”絶滅作戦が思い出されます。 |
![]() |
第2番目としては日本では20種類ほどいるゼフィルスと言う“みどりしじみ”の仲間です。
蝶の採集を始めると誰もが一度ははまり込む非常に綺麗な蝶です。 緑や青そして金色の金属光沢は人を引き付ける物が有ります。 南米の有名な青く輝くモルフォチョウと同様の隣粉構造で、金属光沢の部分の隣粉には色素が無くて透明だそうです。 この透明部分の構造が光を屈折反射してこの様に綺麗に見えるのだそうです。 帝人とデュポンの子会社がナノメートルサイズのフィルムを重ねる事によって、同じ原理で虹色に輝く印刷技術を開発したとか・・・ 右の写真は柏の葉にとまる“きりしまみどりしじみ”の飼育♂です。 和歌山市郊外では食草の関係かみどりしじみの仲間を見たことは有りません、夢のなかでは自宅の庭のかしの木の近くで良く見たものですが・・・ 龍門山にはおおみどりしじみが、護摩壇山、大塔山辺りまで足を伸ばすとほとんどのゼフィルスがいるそうです。 |
![]() |
次に思い入れの深い蝶としては“あさぎまだら”です
浅黄色をしたまだら蝶と言う事でこの名前が付いています。 優雅な飛び方をする中間色の大型の大変綺麗な蝶です。 この仲間にカナダやUSA北部とメキシコ、中央アメリカ間を渡りをする事で有名な“おおかばまだら”がいます。 この“あさぎまだら”も東北地方、関東地方、信州と九州四国、沖縄間の渡りをします。 私の住む和歌山市では春夏は見かける事は有りませんが、紀伊水道の友ヶ島で10月の半ば頃に渡りの中継地だろうと思いますが多数見かけます。 |
![]() |
次に挙げられるのは”つまぐろひょうもん”です
この蝶の食草はスミレの仲間です この写真はつまぐろひょうもんのメスですがメスの前肢の先半分が白と黒の模様になっているのでこの名前が付いています。(オスは後肢のような全面豹柄です) ひょうもん蝶の仲間はスミレの仲間を食草にするのが多いです。この関係で自分が蝶を追い回していた頃は近くの野山で見かけた物ですが、ガーデニングブームでパンジーやビオラがよく植えられるようになり、春の終わり頃から夏先には和歌山市の住宅地ではもんしろちょうより多いのでは・・・と思う程よく見かけます。 我家のビオラの鉢でも時折幼虫を見かけます。 かの死刑執行で有名な鳩山法務大臣も大の蝶マニアだとかで地位と財力を活かして日本の蝶を殆んど網羅している様です。 なかでも特に“おおうらぎんひょうもん”の飼育で大型の個体を目指して熱中していた事が有るそうです。 おおうらぎんひょうもんも減ってしまったそうですが、自分の頃は大山では普通に見られたものでした。 |
![]() |
2009.5 我が家のプランターのビオラにつまぐろひょうもんの幼虫が・・・ 数えてみると15匹 撮影日より10日程でビオラが食害で軸だけの丸裸に・・・ それから蛹化の為にあちこちに散らばって行った・・・ |
![]() |
2009.6.6. 室内で羽化させようと思い、プランターの周辺をくまなく探して蛹を5匹見つけた。 羽化時の排泄物用に新聞紙を引いて、筆立てに立てかけた・・・ 後10日程したら羽化が見られそう・・・ タイミングと大きさからして殆んどオスの様な気がする・・・ |
![]() |
2009.6.14 蛹の付着している枝が萎れて机についてしまったので、蛹が垂下する様にテープでスタンドの傘に取付け直した。 一挙に羽化が始まった・・・♂3匹、♀1匹 |
![]() |
2009.6.14 3時間ほどして翅が伸びきり、窓ガラスにとまって翅を拡げた所・・・ この後逃がしてやった・・・ |
![]() |