8/9-12/97 利根川本流(夏合宿) 中村(L)、三井、丸山、梶野、谷内

8/8 八王子2020-(電車)-水上(駅にビバーク)
8/9 水上500-(タクシー)-矢木沢ダム-(船)-小穂口沢出会++滝ヶ倉沢
8/10 800発++東俣沢手前
8/11 645発++稜線1530--丹後山小屋
8/12 630--林道--十字峡-(タクシー)-六日町
( ++ 溯行   --- それ以外の歩行)

8/8 八王子に集まって八高線経由で水上へ。途中食料が買えずにあせる。水上では駅のトイレ横に寝る。
8/9 晴。船とタクシーをセットでやってくれるところに頼んであったが、630のはずが500発にされた。他の客が多いらしい。矢木沢ダムで靴をはき替えた。浦和浪漫の高桑さんらがいた。モーターボートでダム湖をわたり、小穂口沢出会でおりた。1/25000図より水位が低い。右岸の道を通って川原に下り、遡行開始。小さめの魚がたくさんいたが、又衛門淵で梶野さんが釣り上げたらいわなではなかった。巻淵で3人パーティに抜かれた。シッケイガマワシは狭くて急な流れだが、浅いのでそのまま歩けた。3時間ほどで越後沢出会についた。丸山さんがここで泊まろうと言い出したが、さすがに早すぎるので先に進んだ。
剣が倉沢に迷い込んださっきの3人パーティがすぐ抜いて行った。ここで丸山さんが流されたかな。つかまえてザックを外して脱出。あとどこかでやはり丸山さんが流され、ザックをつかんだまま谷内さんが渡るのを待っていたら谷内さんも流れてきた。両手に花?ひとまたぎを過ぎて左岸の巻道に入らず、しかし剣が倉土合入り口で滝を左から巻いた。沢に戻り、下ってくるパーティに会ったが、これ以後丹後小屋まで人に会うことはなかった。そのまま行こうとしたが、梶野さんが前回通りヘビ山の巻道に入ろうと言うのに従った。巻道はかすかな踏み跡のトラバースで消耗した。結局今回は水が少なかったのでそのまま行けばよかったと思う。突破できないのを自分の目で見ずに巻いたのはくやまれる。途中で沢に戻り、徒渉とへつりとわずかな泳ぎで楽しく進み、滝が倉沢のテント場に泊まる。時間がないので釣りはしなかった。テント場は道もはっきりせず、このところ使われていないようだ。川原でたき火をして寝るときだけテントに登った。ここは快適ではなく、天気がいいのでどこかの川原に張ればよかったのだが、梶野さんは増水を恐れていた。酒を飲みながら眠ってしまった。
8/10 晴れ。さて核心部。すぐスノーブリッジが現れる。下をくぐるが途中から崩れそうなので左に登る。この草付きが悪く、ザイル2回で登り、懸垂2回で下る。あと2、3回スノーブリッジが出てきたが、比較的安定していたので下をくぐった。例年よりスノーブリッジはだいぶ少ないようだ。つぎは泳ぎのある釜が現れる。あまり巻かずに、空身で取り付いたりして楽しく通る。裏越後沢の釜に竿を出すが釣れず、おれが出会の本流で1匹釣った。このあたりからイワナのいそうな落ち込みがたくさん現れるがそのまま過ぎる。また泳ぎを楽しんだ後、東俣沢手前で小高くなった快適な川原を見つけて泊まることにする。きのうがんばったし、これから出てくる滝どもを登ってハト平まで行ってもあまり快適ではないらしい(実は翌日見ると快適そうだった)ので、少し早いがここにし、釣りとそうめんを楽しみ、ものを乾かしたりしてのんびりすごした。ここでは完全に寝てしまい、起こされてテントに移った。
8/11 はれときどきくもり。魚止めの滝で釣り。丸山さんがてんからでいい形のを釣る。おれにもかかるが、針だけ取れてばらした。取り込みを考えたほうがいい。御神楽沢でも3つばらしたし。梶野さんにも2匹きてばらしたとのこと。このあたりから滝の登攀が多くなった。ハト平はいいテン場だ。つぎつぎと滝を登っていく。だんだん源流らしくなってよい。今日は中村さんがトップ。ついに水がなくなり、イタドリとシダの中をつめるとヒョウタン型の三角雪田。すぐ左に取り付いたがこれが悪い。みんなアイスハンマーで斜面にへばりつき、中村さんがダブルアックスで登ってザイルを出した。右がよかったらしい。5分程で稜線に出た。空身で大水上山を往復し、丹後山の小屋に入った。気持ちの良い笹原である。水場をさがしに行ったがない。たまたま2日前にワンゲルのひとたちが4リットルおいていってくれたので、どうにか宴会と晩飯、朝のお茶と若干の行動用のみずを確保できた。ラッキー。
8/12 朝は水が少ないので1人200mlで行動食を食べた。笹の葉の露をなめていた。出発しようとすると雨が降ったが、これが唯一の雨らしい雨だった。実に天気に恵まれた。下りはいつもながらつらい。林道に下りて川に入って体を冷やした。そうめんを作ろうとしたがアブがひどいのであきらめて十字峡に下った。林道を歩きながらもアブがおそう。十字峡でそうめんを食べ、そこにきた売店の人に頼んでタクシーに来てもらった。六日町で着替えを買って風呂に入り、数少ない店からいいのを見つけだして宴会に突入した。みんなはしの出るのが速く、枝豆、豆腐に始まり、さしみ、いためもの、カツ、焼き魚、サラダなどつぎつぎにたいらげる。酒も相当のんだ。3時間以上飲んでいたろうか。帰りは湯沢乗り換えの新幹線。

非常に楽しい沢だった。泳ぎが多いのでライフジャケットがあると楽だった。釜付きの小さい滝など、おれが 閭gップで行ってザイルがなく、後の人が困ることが多かった。共同装備の分配のとき、トップで行くことがわかっていればザイルをもらえばよかった。あるいはもっといいのは、10メートルぐらいのロープを末端エイトノットにしたまま、雨ブタにいれておくと早かったろう。ヘビ山の巻道をルート図と梶野さんの情報で選んだのは悔やまれる。自分たちの目で見てもいないのに巻きに入るというのは釈然としない。しかも今年の状況なら行けたろうし。最後は小屋に水を持っていかなかったこと。梶野さんの言葉を信じたのだが、この季節にあの稜線で簡単に水が手に入るほうがまれなのだ。
技術度**** 体力度**** 雰囲気**** 総合*****
(*****満点、すばらしい、困難;****よい、もう一回行ってもよい、ややムズ;***まあまあ、もう一回行くほどではない;**たいしたことない、二度と行かない;*だめ)

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