日光インターを降りて最初に向かったのは霧降の滝である。駐車場に車を停め、山間の整備された歩道を5分程度歩くと滝が見えるちょっとしたスペースがある。残念ながら間近で見ることは出来ないが、ハラハラと緑の木々の間を縫うように落ちて行く様はどこかはかなげだ。 霧降の滝から数分のところにある「ほの香」でひとっ風呂浴び昼食を摂る事にした。東照宮を過ぎて少し行ったところの「ゆば遊膳」に到着したのは、開店10分前であったので、入口の紙に名前を書いて店の前の川を眺めていた。店の名前から判るとおり、ここはゆばを提供するお店である。ゆば尽くしのご膳を注文し堪能する。上品な味の色々なゆば料理をいただいた。 | ||
もっとゆばを堪能すべく日光駅を過ぎた商店街にある「海老屋」に立ち寄り、宿に着いてからのお楽しみとしてさしみ湯波を購入する。この店はマスコミにも何度か登場し歴史ある店である。ここのゆばは予約していないと入手できるかどうかわからないという事を小耳に挟んだので、事前に電話で予約をしておいた。ちなみにゆばが有名な京都では「湯葉」と書き、日光では「湯波」と書くらしい。 | ||
「やしおの湯」でひとっ風呂浴びた跡にいろは坂を登る。頂上手前にある明智平でロープウエイに乗り展望台に登る。展望台からは山々が連なり目の前にパノラマが広がる。中禅寺湖から落ちる華厳の滝も見ることが出来る。紅葉の季節はさぞすばらしい景色が広がるのかと思うとゾクゾクする。 | ||
中禅寺湖畔を走り抜け龍頭の滝に向かう。写真では見たことがあるが、実際に目にするのは初めてである。もっていたより小振りであったが、二つの滝が互いに競っているかのように力強く注ぎ込んでいる。ここから徒歩3分ほどのところにある「憩いの湯」に立ち寄った後、今宵の宿「すぎもと館」にチェックインする。 | ||
宿に荷物を置き徒歩5分ほどのところにある華厳の滝に向かう。エレベーター乗り場横からでも滝は見ることが出来るが、間近で見たかったので有料のエレベーターで展望台まで降りる。サッパリ憶えていないが修学旅行でも来たと思う。滝を下から見上げる感じであるが、当初過大な期待を抱いていたためか、思っていたほど迫力が無いように思えた。しかし、滝を守るように取り囲んだ切りだった岩肌は、こちらの様子を伺っているかのような迫力が感じられた。 今宵の宿は夕食のプランがなかったので、外食しなければならない。このあたりにはお土産屋や食事処が立ち並んでいるので、華厳の滝を見たあとに食事をしようとしたがこれが敗因であった。18時にはほとんどの店が閉まっていたのだ。右往左往しながら見つけた喫茶店にてカツカレーが夕食となった。宿に戻って海老屋で買ったゆばに俄然期待が集まる。ところがここでショッキングな出来事が・・・。箸が付いていない。そりゃそうだ。立ち食いを想定はしていないのだろうから。仕方ないので指先でつまみ、ちゅるちゅると口に入れた。その姿を想像したらチョイ情けなかったが、まわりはしっかりした歯ごたえがあり、中はトロッとしていて味は濃厚で、実に芳醇な 味わいであった。 |