私からの展示場所照会の手紙に対して稲田氏からは次のようなお返事をいただいた。

お便り拝見し「構内デモ」がまだ生々と活動し、働く者の労働と闘いを示し続けている事を嬉しく思いましたこの大きな力強い画面は、旧国労本部の五階応接間にでんと構えていました。エレベーターからの三役室に行く右側です。役員の時は時々でしたが、 三役になってからは、この絵の前で会談し、相談したものです。まさにこの絵は国労の歴史をずっと見続けて来たといっても良いでしょう。私の国労での生きざまのなかの一齣だったといってよいでしょう。労働とか闘いとか団結とかの言葉さえ消えていく今こそ、この絵は輝いていると思います。作者の新開さんには残念ながらお会いした事はありませんが良い作品を残していただいたと感謝します。

2016年8月7日の武居利史学芸員のギャラリートークに参加した国労組合員の安富盛幸氏は「『絵画には煙草のヤニがかなり付着していた』ということで、この大作を背に、様々な組合関係者が喧々諤諤の議論を紫煙の中で展開していたことが想像される。」と書いている.(国労文化 No.503 2016年10月15日)