くだらな日記(2008年5月)


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5月31日(土)
 こないだ「ネアンデルタール人と現代人」(河合信和1999:文春新書)「ネアンデルタール人とは誰か」(ストリンガー&ギャンブル1997:朝日選書)を読んで、ようやく私が大学を出てから後、20世紀中の人類学のフォローができたかと思ったら、こんどは「ホモ・フロレシエンシス−1万2000年前に消えた人類」(モーウッド&オオステルチィ:NHKブックス)などというちびっこ人類が発見されたと聞いて慌てて近くの本屋に走るが、ないのでアマゾンで注文。いったい人類学はどうなっておるのだ。人類はいったい何種まで分かれたら気が済むのだ。リーキー、リーキー。あんたの時代はよかった。ホモ属がたったの2種でいられた(あんたがあと1種言い張ってたけど)。リーキー、リーキー。あんたの時代はよかった。ヒト科がわずかに5種でいられた。嗚呼。ウィスキー飲むぞ。

 で、動揺しすぎて上巻を2冊注文してしまった。取り消そうにも「発送準備に入っているので変更・取り消しできません」だと。上巻だけ2冊下巻は1冊なんて注文するわけないとか常識で判断してくれぇ。数量くらい変更させてくれぇ。アーーーマーーーゾーーーーン!!!!!(子門真人の声で)


5月29日(木)
 キセルで刻み煙草を吸っていると、「ちょっと一服」の意味がわかるような気がする。刻みを取り出して、指先でほどよい固さに丸める。火皿に刻みを入れ、火をつけて吸いつける。2、3服もすれば吸い終わる。キセルをぽんと叩いて、燃えがらを捨て、ひと吹きして内部に溜まった煙とヤニを追い出す。紙煙草にすれば3分の1本くらいの量を吸うために、それだけの手間をかける。
 坂口安吾はそれが我慢できない人だった。「ガン首の大きいパイプを発明することが当然のはずであるのに、そういう便利な、実質的な進歩発明という算段は浮かばずに、タバコは一服吸ってポンと叩くところがよいなどというフザけた通が生まれ育ち、(後略)」と書いている。煙草を吸うという行為が、ニコチンを効率的に摂取する手段とイコールであるなら、安吾の論は正当だろう。
 もっとも坂口安吾は、効率、合理的ですべてを突っ走った。起きていて原稿を書くためにヒロポンを飲み、眠るためにアドルムとウィスキーを飲んだ。栄養を摂取するためには安吾特製オジヤがある。肉、野菜、ありとあらゆるものを米と一緒に三日三晩煮込んで作る。これ一杯ですべての栄養が効率的に摂取できる。
 安吾の精神は合理的にできていたらしく、これで明晰かつ合理的な文章を書くことができた。しかし人間の肉体はどうやらまだ合理的に進化しきっていないらしく、安吾は49歳で壊れて死んだ。


5月24日(土)
 そう(今まで5連敗中の杉内を7回120球未満で交代、不安の残るリリーフ陣で継投)すればそう(まさかの逆転勝利に)なるわな。
 2003年の日本シリーズ前に「城島?さあ、僕は捕手が誰でも走れますから」と豪語していざシリーズではひとつしか盗塁できなかったヘタレっぷりも含めて、赤星が大好きです。


5月20日(火)
 西成伝説がまたひとつ。やきいも男と無職男って、江戸川乱歩が書きそうなタイトルだなあ。でもこういうシャブの売人のほうが、何の意味もなくどんぐり植えて枯らしたり泣いてる現知事をよそにバラエティ番組に出たりしてる芦屋のバカ役人や大阪の前知事より善良に思えるのは私だけかしら。


5月19日(月)
 先日、「猫目小僧」という漫画&アニメを知らない人に、
「猫娘とかねずみ男とか一反木綿とかの仲間がひとりもいない鬼太郎みたいなもん」
 と説明したが、通じただろうか。


5月18日(日)
 非常に困っている。気がたかぶって眠れないのである。
 夜の10時ごろから「うつろわざるもの―ブレスオブファイア4―」(壱村仁:マッグガーデン)を、ああ、ゲームの内容を妙にアレンジせず(漫画にできないところは巧妙に省略している)素直に描いているなあ、と思いつつ読み、「さよなら絶望先生13」(久米田康治:講談社)を、ああ、作者も読者もそろそろ惰性かなあ、と思いつつ読み、さて寝るかと、本を一冊持ち込んでベッドに入り、眠くなったら本を閉じて眠る計略であったのである。
 困ったことにその本が面白すぎた。いっきに1時間余、最後まで読み尽くしてしまったのである。あまつさえその余韻で気がたかぶって眠れないのである。
 その本は「ある町の高い煙突」(新田次郎:文春文庫)だった。司馬遼太郎や南條範夫だと、いい作品を読んでも、ああ面白かった。やっぱ司馬だよなあ、あの人物の扱いがうめえよなあ。やっぱ南條だよなあ、あの史書をここで使ってくる挙に出たか。すげえなあ。で終わるのだが、新田次郎のいくつかの作品は、いい作品であると同時に、こちらの青臭い精神部分を直撃する効果があり、そのために眠れなくなってしまったのである。
 これが名作による純粋な感動なのか、それとも薬の作用なのか、私にはわからない。私はこれまで、自分の薄弱な意志と脆弱な感情に従って自発的にゆるやかに奈落の底に落ちるような人生を歩んできたと思っていたのだが、そのような意志だの感情だのといったものは、一滴の化学物質、一錠の薬物によっていくらでも操作できるということを知らなかったからそう思えたのだ。
 とにかく気が高ぶっている。明日というかもう今日だが、会社に行けるかどうか、きわめて微妙なところである。まさか、「新田次郎を読んで涙を流して感動したので出社できません」と電話するわけにもいかんしなあ。それじゃケータイ小説読んで泣いているスイーツ女ではないかまるっきり。


5月17日(土)
 きょうはカラオケで久しぶりに踊った。
 案内されたボックスの座席にガラスの砕片があったらしく、同行者が指を傷つけ、そのことをフロントに話したら、急遽別な席にご案内しますということになったのだ。しかし別の同行者はなんかのアニメの主題歌を楽しそうに歌っている。さてすぐさま移動するか、とりあえず一曲終わるまでここにいるか。片方の知人は店員に案内されて新しい部屋へとひとり民族大移動を施している。片方の知人はアニメ主題歌とロンリーバトルを施している。私はどうすればいいのか。源氏か平家か。家康につくか輝元につくか。行動に迷った私はとりあえず立ち上がり、しかし動くでもなく動かぬでもなく、たゆたう私の肉体は、いつしか原初のリズムに支配されて踊る人と化していたのであった。
 昔は相当泥酔した場合に踊ることはよくあったが、シラフで踊ったのは初めてだと思う。初めてであってくれ。やはり薬か。薬の影響下にあるのか。
 ついでにその店のカラオケには中村雅俊の歌う必殺渡し人のテーマ「瞬間の愛」も、サーカスが歌うまんが日本史のテーマ「風のメルヘン」も、火野正平が歌う新・必殺仕置人の挿入歌「想い出は風の中」もなく、「やっぱりDAMはダメだ」とベタな駄洒落を思ったことはDAMの名誉のためにも秘密だ。そのはらいせにあんまり覚えていない「哀愁の黒乳首」などという歌をメチャクチャな音程で歌ったことは私の名誉のためにも秘密だ。

 「エレメンタルノート」の最近の壊れっぷり(雑文的にいい意味で)を楽しみに読んでいるわけですが、さていつごろから壊れたっけなと過去の文章を読み返してみて、壊れていたのは最近だけじゃなかったと自分の思い違いに気がついたのは主水。などと毎日必殺シリーズのサウンドトラックを聞き続けたせいで文章がちとおかしいですが、私が主張したいことは「オシャレなタイトルに騙されていたのは秀、違う私だ」ということです。だってエレメンタルノートでしょう。印象がかっこいいじゃない。くだらな随想ってダメじゃん。内容もダメだけど。やっぱりサイトを開くときのサイト名称ってのは大事だと思う。いや、別に最近はエロメンタルノートだとかうまいこと言おうと思ったりしてないから。

 「夫がオオアリクイに殺されてから……」以来、面白いスパムメールがしばらく来なかったのですが、今日到着した、「拙僧のお願いを聞いてほしいんです」はけっこう面白かった。全文引用。

突然のメールすみません、みのりといいます。
あの、お願いがあるんです。
どうか、拙僧のえっちフレンドになっていただけないでしょうか?

簡単な自己紹介をしますね。
拙僧の名は、島本みのり、31歳です。
職業は、ヤドカリさんの通信販売と、
コオロギさんとスズムシさんの飼育をしています。
コオロギさんとスズムシさんは、釣り餌などの需要があります。
どちらも、在宅での仕事です。

専門学校時代には、大僧正というあだ名でした。
理由は、大僧正っぽいからだそうです。
自分ではよく分からないのですが。。
それ以来、自分の事を拙僧と名乗るようにしています。
就職活動の時、面接では毎回のように、
「なぜ自分の事を拙僧と言うのですか?」
と質問されました。
「大僧正っぽいからです」
と答えていたのですが、毎回面接で落とされてしまっていました。。

えっちフレンドになるにしても、拙僧がどんな顔なのか
知ってからじゃないと決められないと思うので、
上のURLに拙僧の顔写真を載せています。
友達に言われているように、大僧正っぽいでしょうか?

拙僧のえっち友達になってくださるのを、
期待して待っています。

 鈴虫を釣りの餌にするなんてどんな贅沢な釣りなんだよとか、コオロギはどっちかというと爬虫類両生類鳥類の生き餌としての需要の方がおおくないかとか、いやしくも僧を名乗る者が殺生につながるなりわいをしていいのかとか、いきなり大僧正なんて自称したらそりゃ傲慢すぎて試験官も落とすだろうせめて僧都から始めなさいとか、ワタルさんの彼女として激しくお勧めしたいとか、いろんなつっこみどころはあるのですが、「うむ。そちの願い、しかと聞き届けた」と返事してしまいそうな説得力があるメールです。われわれはスパム雑文という、新しいジャンルの誕生に立ち会っているのかもしれません。しかし、題名が「拙僧が直訴、なにとぞお取り上げのほどを」だったらなあ。


5月13日(火)
 おかしいなぁ…どうしちゃったのかな。
 監督がアレなのはわかるけど、広島戦は遊びじゃないんだよ。
 練習のときだけ勝手にやらせて、本番でサインがないなら、
 監督の意味、ないじゃない。
 ちゃんと、星野さんの言う通りやろうよ。
 ねぇ、私の言ってること、そんなに間違ってる?
 ちょっと、(淀川の水で頭冷やしに)行こぅか……ゴーよ。当然ゴーよ。

 おかしいなぁ…どうしちゃったのかな。
 金使ってるのわかるけど、外国人は失対事業じゃないんだよ。
 連れてくるのが糞害人ばっかで、働いてるのが星野遺産と育成枠だけなら、
 渉外の意味、ないじゃない。
 ちゃんと、使える外人連れてこようよ。
 ねぇ、私の言ってること、阪神の渉外、そんなに間違ってる?
 少し、ルイスとシーボル獲得に動こうか……。


5月11日(日)
 最近、映画館を訪れる客の知識不足は甚だしく、スパイ映画を見たあとで「ナチスって何ですか」「ソ連って何ですか」などと質問する客が増えているといいます。困ったものですが、「ソ連の幼児教育」「ソ連のサカナ革命」「ソ連がイスラム化する日」「モスクワ特派員報告」「モスクワの顔」「ソビエトってどんな国」「ソヴィエト無銭旅行」、「批林批孔の内側」「中国の政治と劉少奇事件」「中国経済と毛沢東の戦略」「中国新民主主義革命史」「人民公社は拡がり深まる」「民衆の目から見た中共」など、時ならぬソ連ブーム、中国ブームに沸き返っている我が家の本棚も、それはそれで困ったものだと思います。ナチスは、ほら、前から30冊以上あるから。「ヒトラージョーク」だけが今まで八方手を尽くして探し回っても未入手なんですが。

 横浜の先発投手がウィリアムス、阪神の中継ぎ投手がウィリアムス、ああややこしい。う、ウィリアムスが帰ってきたって、べ、別に嬉しくなんかないんだからね! べ、別に待ってたわけじゃないし、偶然テレビを見てたら出てきただけなのよ!


5月10日(土)
 知人サークルの会合で三鷹まで行く。駅前の開発の波に呑まれて、南口の古本屋がなくなっていた。ショック。フォーの専門店に入ったが、店員は在日ベトナム人らしい。ベトナム語で会話していた。ベトナム語であることがかろうじて分かるだけで、何を話しているのかカンプラチンキだけど。フォーは日本人の好みに合わせたのか、ちょっと堅め。スープはうまかったけど、ちょっと塩味がききすぎかな。
 会合で昔所属していた大学漫研がWebページを開設していたことをはじめて知った。なんで「カリブ海」なんだろうな。インフォシークの無料スペースらしいんで、キューバの南(急場の難)という駄洒落だろうか。ううむ、みんな大学入学時の私よりずっと巧い。ギャラリーページに「部員、OBのイラストを掲示」とありましたが、どうかお願いだから、部室の棚の奥から万が一私の原稿を見つけたとしても、武士の情けで掲示だけは許してください。5万円くらいまでなら示談に応じますから。

 雨ね……すべて流れてしまえばいいのに……なにもかも……これからの試合ぜんぶ……。


5月9日(金)
 南條範夫「いじめ刃傷」「無頼武士道」を読む。
 どっちも時代小説っぽい題名で、読まずに置いていたんだが、いざ読むと面白い。「いじめ刃傷」は史実がらみの歴史小説と時代小説が半々くらい。「堀家廃絶記」は「大名廃絶録」に所収したほうがいいような気もする。「無頼武士道」は平賀源内が主人公で、自分を陥れた田沼意次に復讐する話。こういう悪党と悪党の陰謀合戦を書かせると、天下一品だよなあこの人。

 連敗の臭いがするわ……あたしがいちばん嫌いな臭い……あたしが好きだった、強い阪神……それを奪おうとするヤツは、殺してやる……たとえ、監督でも……。


5月8日(木)
 夜中に地震があるのは別に珍しいことではないし、それで起きるはずもないのだが、積んでいる本がベッドに大量落下してくると話は別だ。寝ている身を直撃する大量の書籍。さすがに目が覚めたが、片付けるのもめんどくさいし、まあいいやと思ってそのまま本に埋もれて眠ってしまった。保温効果のせいか、いつもよりよく眠れた。本に埋もれ死ぬ気でいるの。憎みきれないろくでなし。

 あたし、久保田くんにいつまでも輝いていてほしい……凄い投手だった、この思い出を絶対に壊さないで……だから……だから……あたし……終わらせてあげる……完結させてあげる……させてあげるよ、久保田くん。お見事な……切腹を……。


5月7日(水)
 韓国では「どきどき魔女神判!」が原因で青少年の性犯罪が増加しているということですが、実際にプレイしてみた人間の立場から言わせてもらえば、あれが性犯罪を触発するとはとても思えません。あちこちでフラグを立てるのに疲れ、魔女とのバトルに敗れ、途中で挫折した身からすると、クリアできる根性と甲斐性と計画性と作戦能力があれば、性犯罪なんかしなくても彼女なんか簡単に作れるんじゃないかと思います。攻略サイトに頼らず自力でおっぱいを揺らすことに成功した人に対しては、ただただ賞賛と羨望あるのみです。

 く、久保田くんのことなんか、ちっとも気にしてないんだからね! あのどんでんが1点差で出さないくらいだから、よっぽどひどいことになってるに違いないとか、心配なんかしてないんだからね! た、たしかにあの日、久保田くんに、さ、殺意を覚えたことはあるけど、そ、そんなんじゃないもん!


5月6日(火)
 ヒストリーチャンネルで「まんが日本史」一挙放映祭りに引き続き参加。ノリでアマゾン購入したサーカスの主題歌「風のメルヘン」を含むヒット曲集と、ついでに購入した中村雅俊の「必殺渡し人」エンディング「瞬間の愛」を含む番組主題歌集が届く。「新必殺仕事人」エンディングの三田村邦彦「思い出の糸車」は、三田村ベストにも入ってないし、必殺のソング集にも入っていないので、みんな困っているらしい。(後注:必殺ベストには入ってないが、「新必殺仕事人・必殺仕事人3」のサントラに入っているらしい)
 サーカスが沢田研二のソロデビュー作「君をのせて」をカバーしていたことをはじめて知った。

 私が見ていないと8点取って勝つのね。ふん、もうあんたのことなんか、き……気にするもんですか! 今岡がホームラン打ったって、べ、別にうれしくなんかないもん!


5月5日(月)
 今日と明日はヒストリーチャンネルで「まんが日本史」一挙放送祭りだぜ。今日は足利義満から関ヶ原の合戦まで一挙放映、明日は江戸時代を最初から最後までつっぱしるぜ。当然参加するぜ。野球なんてくだらなくって見てらんないぜ。

 私の知らない間に勝手に9点取って勝ったって、ど、どうでもいいんだからね!


5月2日(金)
 多田野はただのネタ投手かと思ったら、ボールをストライクゾーンの中で動かしながら微妙に出し入れし、相手の打ち気を抜くのが上手な技巧派投手でした。ウホッいい男……。ネタのはビデオだけだったんですね。
 しかしきょうの日本ハムはなんだったんでしょうか。多田野デビューに照準を合わせるかのように、まりもっこりの登場、ホモソング「YMCA」を歌う西城秀樹、そして他局ではカリ城が放映……。

 CSのみ放映のアニメってちょっと探してみたら、「ギャグマンガ日和」の他にも「鉄子の旅」「獣装機攻ダンクーガノヴァ」「東京魔人學園剣風帖」「妖怪人間ベム(14話以降)」「吟遊黙示録マイネリーベ」「ウルトラマニアック」「オフサイド」「勇午 〜交渉人〜」「ぷぎゅる」「PIANO」「炎の蜃気楼」「だめっこどうぶつ」「GANTZ(第2期)」「バロムワン」「神世紀伝マーズ」「魔王ダンテ」「ガンフロンティア」くらいですか。つーか、「ギャグマンガ日和」はUHFでやってるんだ。


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