くだらな日記(2007年7月)


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7月29日(日)
 今回の参議院選挙はヤバいと思っている。
1.事前から一貫して自民党の不利が伝えられ続けていたこと。
 自民党の大敗はいままで、寝耳に水のパターンでしかありえなかった。たとえば阪神が暗黒のころだったから1990年ごろだろうか、「山が動いた」の社会党大勝利である。あのときは普通に選挙して普通に自民が多数という報道が圧倒的多数だったので、結果を見て「まさか」という印象だった。
 自民の不利が伝えられていると、だいたい有権者のほうは「あ、自民負けるのか、じゃあ俺が行くまでもないな」といって野党に投票しようとしていた人間が棄権してしまう。そして自民党は危機感を感じて組織を引き締め、集票マシンをフルに動かし、いつもの固定票の1.5倍程度を獲得して勝利するのが常。
 もうひうとつの与党、公明党だとこれがいっそう顕著で、「法難」などとほざきながら中学校の同級生に20年ぶりに電話をかけたりする。前回割れが予想されたときの公明党は7勝7敗で千秋楽を迎えた千代大海なみに強い。

2.魅力的な野党がどこにもないこと。
 「山が動いた」のころの社会党は、土井人気もあって、いまの民主党よりは魅力があった。元気があったころの新自由クラブや日本新党にも魅力があった。いまの民主党には魅力がない。マニフェストを全部見たわけではないが、林業再生とか年金対策とか見た限りでは、「こんなんやって何の意味があるの?」もしくは「こんなもんできるわけねーだろ」という感想しかない。
 今回の選挙で民主党に投票すると予想されている人数はほとんど、「民主がいい」からでなく、「自民はイヤ」という消去法で、やむなく野党第一党に投票すると予想されている人間と思われる。こういう消極的投票予想者は、民主有利の報道が流れるとたやすく棄権する。

 つーわけで結論として、与党が勝利しそうな気がしてならないんですが。たぶんかろうじて過半数を取るのではないかと。そして公明党は地方区全員当選。マスコミは自民と公明から金もらって報道してるんじゃないかとすら思っている。

 そして開票……うひゃあ。いまどきの有権者は私が思っているより素直になったのかなあ。雨が投票率を上げたのかなあ。創価学会は知らないうちに空洞化していたのかなあ。丸川の不祥事ってあまり知られてなかったのかなあ。

 近所に「ファッションセンターしまむら」ができたので選挙帰りに寄ってみる。以前から徹底したコストカット経営などが報道され、興味を持っていたのだ。
 しまむらにしては、と言うと失礼だろうか、意外に奇麗な店構え。一階を販売場にせず、ぶち抜いて全部駐車場にしているフロアデザインはいいね。
 でもまあ中に展示されているものは……やっぱしまむらだね。「おばちゃんのユニクロ」と呼ばれるだけのことはある。あの、よく場末の洋品店に売っているような、こんなもんだれが着るんだというようなデザインのシャツやスカートがずらりと並んでいる。失礼ながら四十未満でこれを着そうなのは、私が知っている限り、タカギヒロミと楽士さんくらいしかいない。あ、kasumi様ならこれを改造してコスプレ衣装にするかも。ファイナルファンタジーシリーズのデザイナーに野村というのがいて、これが珍妙なデザインのキャラクター設定を連発するんでファンの一部には憎まれ、オバチャン腐女子には愛されている(中川翔子は、たぶん年齢はともかく、センスはオバチャンだと思う)のだが、野村のセンスとしまむらのセンスは似ている。やたらにチャックとか鎖とか銀のごたごたした飾りとか使いたがるし、やたらピカピカ光るものをくっつけようとするし。たぶん土俗的な根源のところでつながっているんでしょうね。なんか油断や弛緩してると日本人の心の隙間に広がってゆく暗部のようなものが。あ、野村といえば、しまむらにも中途半端な長さの短パンの在庫が豊富だったな。

 そのあと池袋まで出てビデオテープを買おうとしたのだが、以前に私がSVHSビデオテープ20本組を買ってから使い果たすまでの数年間に、いったい何が起こったのだ。ビデオテープ売り場はすっかり縮小され、CD−RやDVD−Rの陰にひっそりとわずかな数が置いてあるにすぎない。もはや数年前のベータテープの立場だ。
 ようやくヤマダ電機で20本組のテープを見つけて購入したのだが、ううむ、VHSデッキとDVD−Rデッキを備えたHDレコーダーが3万ちょっとで買えるのだな。思わず衝動買いしそうになったが、それならこのテープはどうなるのだと思い、ようやく思いとどまった。


7月10日(火)
 アキバ遊説という唯一のネタを安倍に奪われて怒りのブログでも書いているかと思ったが、さすが徳田さんおすすめの政治家、麻生は大人だな。


7月8日(日)
 ごめんなさい人生よ。ぼくは人間がダメなだけじゃなく運もダメなんです。もう許してください。
 とりあえずタカギヒロミがすべて悪いということにして先に進む。あいつや。あいつ極悪。殺しちゃってください。
 まず最初のきっかけは金曜日だ。世界に冠たるダメ地域、大阪の西成から東下してきたタカギヒロミを迎えて池袋で飯を食う。知音食堂だったのがちょっとダメだが、まあこのくらいは社会人としての許容範囲だろう。
 タカギヒロミを家に泊め、翌日、人並みに新幹線で大阪に戻るというタカギヒロミを送って東京駅へ。まあ、このへんは社会人としての一般常識だろう。
 東京駅のビアホールで、新幹線の指定席を豪快にすっとばして飲みまくるタカギヒロミに萌えたわけではないが、そこでなぜか私も一緒に大阪に行くべく、新幹線のチケットを購入。このへんが微妙にダメだ。だがしかし、私の休日だ。家でときめき魔女神判をやりまくろうが、大阪で過ごそうが、だれにも責められる筋合いはないだろう。だがしかしこの時点で、翌日のマンション管理組合の会議をすっぽかすことが確定。管理組合の皆様、誠にどうも申し訳ありませんでした。仕事が忙しかったんです。
 そして大阪へ。タカギヒロミは冷酷に私を見捨てて去ってしまったので、自分で何とかするしかない。とりあえず阪神百貨店でキティちゃんのタイガースボールペンと藤川球児の抱き枕とピンクのいやらしいメガホンと天才バカボンの阪神クッキーというけったいなものを購入。ついでに大阪スポーツも購入。「中田また二発、虎の恋人は狙いを外さない」などと、半年後には恥ずかしくなるような文句をかきならべている。
東京では探すのに苦労するりそな銀行が大阪には多いことがありがたい、このとき、5万円を下ろしていなかったとしたら、今ごろ私は上野公園でイラン人に土下座をしていただろうと思われる、
それから地下鉄を二本ばかり乗り間違えたところで鶴橋に到着。もう夜だったため、市場は閉まっていて乙女塾のプロマイド買えないのが残念だったが、まあ焼き肉とビールとマッコルリで人生を楽しむ。「北朝鮮人権保護法」が採決されて、北朝鮮から逃げてきた人は日本で支援して生業につけるようにするという趣旨なんだが、まあこのへんに、こんだけ冷麺屋があればチョーセン人も一安心だ。
 肉を食ってから西成に向かう。ここだけの話だが鶴橋のブックオフは南条範夫が豊富だ。西成に行くまでに地下鉄を3回乗り間違え、2回逆送したのは、私の方向音痴というもんだいではなく、その方面に行くなと言う守護霊様の切なるメッセージであろう。2時間ぐらい迷ったあげく、タカギヒロミの家のそばの居酒屋にようやく潜り込む。ここの主人は売れる前くらいの桂枝雀にちょっと似ているがこの地域で珍しい阪神タイガース嫌いだ。それでも江夏の阪神時代のプロマイドを持ち出してきたり、「江夏はなあ、阪神で百何勝、南海で何勝何セーブ、広島で」などとそらんじてみせる。あとはタカギヒロミの暴虐と人権侵害の問題で盛り上がる。本人が来たらその話題中止。
 そのお店でしばらく呑んで、夜中にタカギヒロミ宅でとめてもらう。西成のくせに801号室という、どこの腐女子だというような部屋だ。もうこうなったらタカギヒロミもハラを括って、「渡辺四代目×司五代目」とか、「鳴海清LOVE」とかいう本でしょうぶするしかないですよ、おやっさん。
 翌朝、と言っても十二時過ぎだが、管理組合をすっぽかした心の痛手をしくしくと感じながら目を覚ます。タカギヒロミの案内で近所の「人生捨ててる人に世界一優しい町」を案内してもらう。もう、「ファンシーショップラブ&ピース」とか、「喫茶室出逢い」とか、店名だけでダメだ。そんな中、おばちゃんとおばあちゃんがお好み焼きを焼いてくれる店で、ピンクレディー物語を鑑賞しつつお好み焼きをアテにビールを飲む。
 そのあと西成を徘徊しつつ、かつて横山のやっさんがホームレスにビールを振る舞って大騒ぎになったという伝説の西成警察要塞の前を通る。インドや。ここはインドや。前に吊している七夕の短冊に「友だちをもおこれいじょうなぐりませんように」「おにいちゃんが学校にいけますように」「おとおちゃんの指がもとどうりにひっつきますように」などという切実なものが多い。
 そのへんで酒を飲む。このあたりでかなり、せっかく前日に予約した指定席の扱いがぞんざいになる。ま、いいや、というレベルである、ジャンが苦しみながら投げ、せっかく出たランナーを矢野は絵に描いたようにシュートを引っかけてゲッツー、というケツにウンコ挟んでるような試合を見ながらチューハイを呑むと、なんだかどうでもいい気分になってくる。林の一発で勝ち越せたのはまったくの僥倖であったが、やっぱりJFK使い倒しかよ、とますますやけ酒が進む。
 この時点で新幹線の指定席は豪快にすっ飛ばし。また別の店で呑む。メニューに「かすうどん」と言うメニューがあるのでタカギヒロミに聞いたら、スジ肉から油を取るために煮込んだ残りかすだとのこと。そう、吾妻ひでおが取材旅行中に拾って食った中でいちばんうまかったというやつだ。東京ではこんなうまいもんを惜しげもなく捨てるが、西成じゃ立派なメニューの一品なのだ。吾妻先生、西日本では取材旅行は難しいようです。
 そろそろ新大阪に戻らねばならぬのだが、タカギヒロミは社会人としての常識がないので新大阪までも送ってくれない。来たらそのまま東京に拉致して白やぎさん状態にしてやろうとたくらんだのだが。
 たしか7時10分新大阪発ののぞみに乗った。運良く座れたし、それまでに飲んだ酒と買い込んだビールの酔いでとろとろと時間を過ごすこと数時間。そろそろ到着かな、と目を覚ますと、こんなアナウンス。
「ただいま人身事故の影響で東海道新幹線の運行はすべてストップしております」
 たしか9時から12時くらいまでこんな状態だったかな。
 東京駅に到着したのは12時45分。もはや山手線も終わり、京浜東北線も上野まで。代替列車はださない、ただし寝台車を出しますので明日の朝まで寝られます、とのこと。あのね、いちおう、明日があるんだよね。
 やむなく上野からタクシーで帰宅。すいません、いろいろ疲れたし負けたりしたので明日の会社にはちょっと遅れます。タカギヒロミのせいにしてやってください。


7月3日(火)
 オールスターファン投票の結果に対する朝日新聞の意見はどう考えてもおかしいと思うのだ。
 どうやら朝日新聞のスタンスとしては、ネット投票は2ちゃんねらの愉快犯だからダメ、葉書投票は純粋なファンの投票だからオッケーということらしい。
 ま、そこで楽天メンバーによる組織票という可能性を追求しなかった点だけでも、あいつらはジャーナリストを名乗る資格はない、と思うが、まあしかしそれは百万歩譲って不問に付そう。
 そもそも投票とか選挙というのはふさわしい人間を選ぶための手段で、ふさわしい人間が選ばれなかった時点で、その制度がどんなに立派なものだろうとダメなんだ、という、根本のところで朝日新聞は間違えている。打率盗塁阻止率無エラー率、すべてでパリーグ最低の捕手とか、二軍の元中継ぎとか、2割台前半(ボロクソに言われたことのある藤本だって2割台の後半だった)の外野手とか、そんなのが選ばれた時点で、その制度はダメだって。
 なんだろうな、そういう本末転倒なところで朝日新聞は、最近いくつも考え違いをしてませんか。もっと重要なところで。


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