くだらな日記(2002年10月)


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10月31日(木)
 なんか野球界激動。
 昨日今日だけでも、西武屈辱の日本シリーズ四連敗、阪神リリーフエースのバルデスを解雇、横浜多田野投手(立教)を「諸般の事情で」獲得断念、などのビッグニュースが目白押しで、金本のFA宣言事実上の阪神入りや松井の去就、ペタジーニ争奪戦などはほとんど忘れ去られている。若田部や斉藤隆のFA宣言などはほとんどベタ記事の扱い。(追記。松井はメジャーが確定と報知が報道し、さすがに多少の騒ぎにはなった)
 近鉄の中村? あれはセリーグでは通用しないという定説が確立してしまい、しかも高額すぎるので、あの阪神ですら獲得断念。あとはメジャーにもぐりこむか、松井流出の保険として巨人が獲得するか、あるいは恥をしのんで古巣に舞い戻るか、選択肢はそのくらいしかなさそう。

 カブレラがまともに闘おうとしない球団にブチキレて退団の可能性もあるとか。まあ報知新聞だからアテにはならんが。
 ええと、これで今年の各球団四番打者の去就は……
 退団確定 松井(巨人・FA宣言)、ペタジーニ(ヤクルト・移籍確実)、ゴメス(中日・退団)、金本(広島・FA宣言)、ヤング(横浜・解雇)、ボーリック(ロッテ・退団)、セギノール(オリックス・解雇)
 微妙 カブレラ(西武・メジャーと接触)、中村(近鉄・FA宣言?)、アリアス(阪神・状況によっては解雇)、クローマー(日ハム・状況によっては解雇)
 残留確定 小久保(ダイエー)
 ううむ、下手をすると残るのが小久保ひとり。少なくとも過半数は消え、アリアス次第ではセリーグの四番が全員消滅ということも。こんな大激震の年も珍しい。


10月30日(水)
 いや、もう真面目に日本シリーズというものを考え直した方がいいかもしれん。これで三年連続パリーグの完敗。
 大学が社会人にかなわないことを素直に認め、大きく改変したラグビー日本選手権を見習うべきではないだろうか。
 すなわち、日本シリーズにはセリーグの上位三球団とパリーグの優勝チーム、合わせて四チームが参加。総当たりのリーグ戦を行い、上位二チームが七回戦の決勝を行い日本一を決める。
 ここまでやらんと日本シリーズを接戦にすることはできないのではなかろうか。
 もしくは補強選手という手もある。パリーグ優勝チームは井川、川上、ペタジーニ、福留などセリーグの優勝チーム以外の選手を五人ほどレンタル。これなら今年もいい勝負ができたかも。


10月29日(火)
 これは日本シリーズですか?
 ひょっとして野球天皇杯の一回戦、巨人対所沢ユースの試合ですか?
 全試合五回までに勝負がつきますか?
 せっかく野球を見る気になっているのに、八時以降見るものがなくなっちゃって暇じゃないですか?
 暇になったついでに、これまでの西武の打撃成績を勘定してみました。

 打率 2割3分4厘(最終:2割9厘)
 出塁率 2割7分1厘(最終:2割5分)
 得点圏打率 0割5分(最終:4分2厘)

(参考記録)片岡選手(阪神)
 打率 2割2分8厘
 出塁率 3割1分7厘
 得点圏打率 2割3厘

 もうちっと頑張れ。打率以外は片岡以下だぞ。

 ちなみに外人抜きの成績だと、
 打率 1割7分5厘(最終:1割7分2厘)
 出塁率 2割5厘(最終:1割9分6厘)
 得点圏打率 ゼロ(最終:ゼロ)
 となってより悲惨なものになります。


10月28日(月)
 週刊現代に「横浜がドラフト自由枠で獲得予定の選手、ホモビデオに出演」という記事が出て、えらい騒ぎになっておりますな。スポーツ紙で報じたのは東京スポーツだけだが、他紙でも同投手がインターコンチネンタル杯への出場を辞退した(表向き肩の故障が理由)と報道し、そのうち事実も記事に出すのではないか。たぶん横浜も、表向き肩の故障を理由として、獲得取り消しに走るだろうな。しかし横浜って、牛込さん退職以来ロクなことがないな……。
 ホモであること自体はいいと思うんだが、後輩にセクハラ行為ってのはまずいかも。ビデオに後輩とともに出演ってのも、強要ならまずいよな。しかし立教大学ってキリスト教の学校でしょ? 同性愛は厳禁じゃなかったっけ? じつは立教大学の伝統だったりして。そういえば長嶋茂雄も、選手の尻をなでる趣味があったし……。
 しかしこの投手もせっかくの才能がオジャンですな。プロの道は閉ざされるし、受け入れてくれる会社もないだろうし、指導者にはもっと無理だろうし……。
 才能としては和田、木佐貫クラスの逸材なので、阪神が下位で指名という手もあるけど……。でも鳴尾浜の寮で後輩にセクハラ行為→後輩ノイローゼで自律神経失調→退団→近鉄で大活躍、とか、鳴尾浜の寮で準備のできていない後輩に挿入→臀部に裂傷→しゃがめなくなってキャッチャーとして使えなくなる、とか……。


10月27日(日)
 ワールドシリーズはエンゼルスがまさかの大逆転勝利で逆王手をかける。三勝三敗のタイだが、やっぱり逆王手のエンゼルスが優位だよなあ。新庄がけっぷち。
 そして日本シリーズは西武の連敗。それにしても西武はひどいなあ。第一戦の松阪先発七番で何かやってくれるかと思ったのだが、どうやら伊原監督の単なるカンピュータだったようだ。カブレラを歩かせたがっているとしか思えないバント戦法はあいかわらずだし。機動力戦法は空回りしっぱなしだし。六番平尾という打線はショボすぎるし。せめてマクレーンでもいればなあ。虚砲でもいいから鈴木健とか。
 監督が監督なら選手も選手だ。松阪の調整不足と制球難とおちぶれかげんはどうしようもないが、第二戦先発の石井はビビりまくって逆ダマ連発だし、小関はアガりまくってバントもようできんていたらくだし、カブレラはイライラしっぱなしだし、和田は貫禄も印象も髪の毛も薄すぎるし。西武の野手で冷静にプレーできているのが、ベテランの伊東と阪神育ちの平尾だけというのは情けない。
 昔はこうじゃなかったはずなんだがなあ。このままずっと弱いのかなあ。広岡西武、森西武はもう幻想でしかないのかなあ。いつのまにか、埼玉の田舎球団になっちまったのかなあ。情けないなあ。もっと情けないのは、その田舎球団になすすべもなかったパリーグ五球団だよなあ。


10月25日(金)
 作者にはまったく罪はないのだが、2ちゃんねるでのAAコピペがどこでも芸もなく執拗に繰り返された結果、私の脳内では、
 あずまんがのAAを貼る奴=バカ→あずまんが=バカ
 という条件付けが完璧になされてしまった。いやぁこわいね、バカ信者の威力って。


10月20日(日)
「よく毎日カレー食って、自慢げに日記や雑文に書いている奴っているよね。あれってどうかしてんじゃねえのか」
「いきなり雑文界隈の数人に喧嘩売るのかよ!」
「だって毎日カレーだぜ。カレーしか食ってないんだぜ。それでカレーが美味いとか言ってもまったく説得力ねえよな。比較対照がないんだから」
「そんなことはないけど、毎日カレーってのはちょっと、な」
「毎日同じもの食って大丈夫なんて、ただの味覚障害だよそんなの。味について語る資格はないね。あとうどんマニアにもそんなのが多いよな」
「今度は雑文界隈の大多数、しかも最も口うるさい連中とバトルかよ!」
「だって讃岐うどんが美味いとか言ってる奴らって、ふだんあんぱんか糠漬けで露命をつないでるようなのばっかりだぜ。要するにふだんロクなもん食ってないから、うどん程度で感激するんだよ」
「そういう要素もあるかもな……ところでお前、なに食ってるの?」
「クラッカー」
「それ、何日連続で食ってるんだよ」
「二週間」

 夜にテレビをぼぉーっと見ていたら妙な番組を発見。オタッキーな男の子の家に妙なメイド型ロボットが数体住み込んでアニメ・特撮ネタの楽屋落ちギャグを繰り広げる。東映の美少女特撮シリーズをさらに奇妙にしたような番組。「鋼鉄天使くるみ」というらしい。残念ながら浦沢義雄ほど脚本が天才的ではないが。


10月19日(土)
 きょうは料理教室に行ってきたのです。
 きょうのメインは柿まんじゅう。小ぶりの柿の皮をむき、ヘタのところから中をくりぬき、これにあんを詰めます。しめじ、ぎんなん、鶏肉、芝エビなどを薄味で煮たものを刻んで、すりおろしたピーナッツや葛と混ぜ、ねっちゃりというくらいの固さのあんです。それを丸ごと素揚げするのです。こいつを芥子柚子酢味噌でいただくと、ほろほろと薄甘く口の中で崩れ、それが酢味噌とマッチして柚子の香りがただよい、なんともおいしいのです。あけびの肉詰めを高級に上品にしたような感じです。異様にめんどくさいので滅多に作る気になれなそうなのが欠点ですが。
 一緒にいただいたかやくめしもおいしゅうございました。味はあくまで薄味、そして油揚げもコンニャクも人参もゴボウも、米粒より小さいくらいにみじん切りにして事前にさっと薄味で煮ておきます。そうしてから煮汁と具を分けてさまし、米と煮汁と水を入れたあとで米の上に散らすように具をばらまいてこのまま炊きます。すると具よりも米が目立つ、おくゆかしいかやくめしになるのです。米三合に対して油揚げ一枚弱。コンニャクも人参もゴボウも油揚げと等量になるくらいに調節します。すると油がきつすぎない適切なかやくめしになります。


10月16日(水)
 トンデモ本三連発。

アポカリプス21研究会「ノストラダムス大予言の極秘真相」(廣済堂文庫)平塚駅西口ブックオフで百円にて購入
 山本弘「トンデモノストラダムス本の世界」(宝島社文庫)に解説しているので詳細は省く。簡単に言うと、ノストラダムスは予言者ではなかった。すべてはユダヤフリーメーソンが世界を動かすシナリオ通りで、ノストラダムスはそのシナリオ通りの予言詩を書くよう命じられていた傀儡、という説。ちなみにヒトラーは、ノストラダムスの詩に出てくる「ヒスター」に名前が似ている人間をフリーメーソン組織が捜して抜擢したのだとか。

J・レイヴァー「預言者ノストラダムス――あらかじめ語られた未来」(小学館文庫)平塚駅西口ブックオフで百円にて購入
 こちらは1942年に書かれたものの邦訳。有名なロバーツのノストラダムス四行詩全訳が出たのが1946年だから、それよりもさらに先行している。
 内容はわりとまともで、ノストラダムスの予言を、十六世紀から現代までの世界史と比較検証していくという地味なもの。有名なアンリ二世の死を予言したものからナポレオン、ヒトラーなど、大事件から些細な事件まで数多く検証している。検証のたびに「これほど明白に語られた予言も少ない」「誰の目にも明らか」などと勝手に戦慄しているのはご愛敬だが、それにしてはロバーツの解釈と九割方食い違っているのはどうしたことか。
 ひとつにはノストラダムスの詩が明白どころでなくあいまいな言葉を多用し、かつ古フランス語で解釈が難しい(レイヴァーとロバーツの訳で、受動態と能動態の食い違いや主語と目的語が入れ替わっているくらいは珍しくない)こともあるが、もうひとつ、二人の態度に大きな違いがあるのだ。
 ノストラダムスの予言では、有名な1999年の予言など少数を除けば、年代を明記した予言は1700年ごろ、つまりノストラダムスの時代から百年から二百年くらい未来の予言が多い。レイヴァーはこの年代を素直に解釈し、ナポレオンや英国の世界制覇などの予言と解釈している。しかしこれでは、ノストラダムスの予言は大半がもう起こったこととなる。これではインパクトがない。そう考えたロバーツは、ほとんどの年代に325年の二ケア宗教会議の数字を加算する。ということで、たとえば八章七十一番の詩、

占星天文家の数が増し
彼らは追放され、逃亡し、書物を検閲され
聖職者の集まりで1607年に
僧職にとって充分な安全は保証されていない

 の詩は、レイヴァーによると1607年にマリーヌ宗教会議で占星術が断罪されたという些細な事件であり、ロバーツによると1607+325=1932年にナチスドイツが大規模な焚書を行った事件なのである。
 そんなわけでこの本はほとんどが過去の事件から詩にあてはまりそうなのを捜してくる作業に終始している。未来の話は終章のみで、しかも有名な1999年の詩などは解釈もせず投げ出している。前向きなアメリカ人のロバーツと後ろ向きなイギリス人のレイヴァーという好対照が面白い。しかし、たぶんこんな地味な本だから、あまり売れなかったんだろうな。
 地味ではあるが、ノストラダムス本の基本である、1)普通名詞を勝手に固有名詞と判断する、2)アナグラムと称して勝手にアルファベットの順番を変える、3)隠喩と称して勝手に単語の意味を変える、4)四行詩の都合のいいところだけ表示して都合の悪いところは省略する、などのテクニックは全部使っています。なんでこんな本を「読むに堪えない地雷的類書の中で、はっきりと異なる、慎重で的確な分析」などと誉められるのだろうか、小説家の佐々木君紀さん。

川瀬勇「日本民族秘史」(川瀬コーポレーション)上野古本市で五百円で購入
 これは副題の「マオリとユダヤ人の血は日本人に流れている」そのまんまの本。ストーリーを簡単に紹介しましょう。
 まず南アジアに住んでいた原日本人集団は、カヌーで太平洋を漕ぎ出し、一部は東南のニュージーランドに漂着してマオリになった。また一部は東の島々、ヤップやトンガ、ニューギニアなどに漂着した。そして一部は黒潮に乗って北上し、日本人となった。ま、このへんは島尾速雄の「ヤポネシア」や柳田国男の「椰子の実」と同じような説で、とりあえず間違いでもないんだが、日本とマオリをピンポイントで結びつけるのはずるいなあ。
 南方系の原日本人集団の中に、北方騎馬民族が侵入してきて、南北のアジア人の混血により現在の日本人が形成されたと著者は語る。これもとりたてて間違いではないのだが、北方騎馬民族イコールユダヤ人だと言い切っちゃってるから問題がある。
 著者によると中国の秦帝国は、ユダヤの失われた十部族がアラビア人の奴隷を連れて東方に渡って建てた国だという。いや、確かに秦は中国の中原から異民族扱いされてましたよ。でもあれは、ただ田舎者だというだけでしょ。だいいち、ユダヤ人の帝国だとしたら、なんで秦帝国では中国のよその国と同じように豚を盛大に食ったり生贄にしたりしていたのか。
 そして秦が滅亡したあと、秦の遺民は朝鮮半島に逃げる。ここでユダヤ人は辰韓(秦韓)を建国し、アラビア人は弁韓を建国する。さらにユダヤ人は、西域の優秀な馬と、なぜか鹿や羊も連れて日本へ侵攻。優秀な製鉄能力と騎馬軍団でたちまち日本の支配者となる。
 ユダヤ人たちは奈良に都をつくり、そこで馬を飼育していたが、あいにくと奈良には毒のある馬酔木が多い。馬は甘い香りにつられて馬酔木を食べ、ばたばたと死んでいった。慌てたユダヤ人は牧場を群馬県に移すが、せっかく奈良に作った牧場を放棄するのも惜しい。そこで馬酔木を食わない鹿を放牧した。これが奈良の鹿公園のはじまりだ。世間の人はこれを見て、「わはは、ユダヤの連中、馬を殺したというのに懲りずにまた鹿を放してるぜ。学習能力ないなあ。馬鹿じゃなかろか」と言ったのが「馬鹿」という言葉のはじまりだとか。
 なぜこれほど重大な古代史がほとんど知られずにいるかというと、江戸幕府が隠蔽工作を行ったせいだ。江戸時代初期、日本は鎖国とキリスト教禁制をはじめていた。この時節に、キリスト教の源流であるユダヤ教を奉じるユダヤ人がわれわれ日本人の先祖であることが知られてはならない。ということで徳川幕府は水戸光圀に隠蔽工作を依頼した。光圀は諸国を歩いてユダヤ人の遺物や書籍を破棄して回った。これが水戸黄門漫遊記の真実である。同時に光圀は「大日本史」を書き、ユダヤ臭を払拭した偽りの日本史を世に広めた。
 なかなかにすばらしい説です。しかも参考資料として引用しているのが「東日流外三郡誌」、川守田英二「日本ヘブル詩歌の研究」、ヴェリコフスキー「衝突する宇宙」などなど、錚々たるトンデモ書籍だ(でもなぜか竹内文書と戸来のキリストの墓については「偽物でしょう」と冷たい)。
 しかし、これだけのトンデモな内容でありながら、読後感はなぜか暖かい。それはこの著者の人間性によるものだと思うのです。
 一般のトンデモ本著者は「ユダヤ人フリーメーソンが世界を破壊する」「CIAは宇宙人と結託している」「悪魔が君を狙っている」「俺の説が認められないのは学会のヒエラルキーに反するからだ」「共産主義は国民を惰弱にしようと計画している」などと、被害妄想と攻撃性ばりばりの主張を声高に叫ぶので、どうしても読むと心がささくれ立ってしまう。
 しかしこの著者の川瀬氏は、実にいい人なのだ。そもそもこの日本人=マオリ+ユダヤ人説を唱えるきっかけも、ニュージーランドに留学してマオリとつきあい、「日本人に似ているなあ」と感じたこと、その後イスラエルを訪れて「やっぱり日本人ぽいなあ」と感じたことだそうな。よくある旅行番組などで、女性レポーターが外国で歓待されて「やっぱり人間の情は世界中どこでも一緒なんですね!」などと感激するシーンがあるが、川瀬氏は人間の情どころか民族まで一緒に見えてしまうのだ。これをいい人と呼ばずしてなんと呼ぼう。
 ちなみにこの本には、司馬遼太郎の例のトンデモ説もちゃんと紹介されています。ついでに「こういう名字の人は先祖がユダヤ人」という九十三の姓や地名が紹介されていますが、その中に「司馬」もきっちり入っています。川瀬さん、「司馬遼太郎先生もシバの女王の子孫でしょうか」などと書いていますが、あのー、司馬はペンネームなんですけど……。


10月14日(月)
 CS放送は臨機応変なのかいいかげんなのか、もらった番組雑誌の予告とは違う番組をやっていることがある。きょうもGAORAをつけてみたら、予告にない阪神の試合を放送していた。でも世間注目の西武の試合はどっこもやらないんだよね。
 阪神の最終試合は星野が先発し遠山が締める。星野、遠山、葛西、伊藤の四投手の引退試合。遠山投手は感無量で涙にむせんでいたが、こちらは感動するというより、この四投手のこれまでの登板数を勘定して、来年からどうするんだと不安にむせぶありさま。大丈夫か柴田や山崎で。
 これだけ錚々たる投手が同時に引退するのも珍しい。来年はきっと八木、広沢、山田など、錚々たる打者たちの引退セレモニーを見ることができるだろう。そして再来年は星野、田淵、西本、達川、島野、水谷など、錚々たる首脳陣の退団セレモニーか?

 アジア大会の開会式と閉会式だけは北朝鮮が主催すればよかったのに。金正日よりすぐりの美女たちによる華麗なマスゲーム。金に糸目をつけないゴージャスな演出。入場者にもれなく配られるマツタケ。そしてなぜか行方不明になる観客たち。


10月13日(日)
 前日の晩から夜中にかけて、しゃあさんのネットラジオのゲストをやってました。へろへろ。<酒の飲み過ぎで
 へろへろしながら夕方家に帰ったら、待ち受けていたようにケーブルTVの工事人が訪問。なんでも、ケーブルに加入しない家も設定変更が必要だそうだ。
 そころがその工事人が「今日、この作業と同時でしたら、工事費が二万円のところを三千円になります」と勧誘。ついふらふらと、その場で契約してチューナーを取り付けてもらう。本当ならプロ野球のオープン戦が放映される来春からにするつもりだったのだが。
 しかしケーブルは見る番組が多すぎる。おお、キカイダー01があるぞ。なんだアニメか。キャプテンハーロックもやっているな。こっちは全日本プロレスだ。WAR勢はあいかわらず太っているな。おおK−DOJOか。細っこいのばかりだが動きはまあまあだな。浜田文子はそんなとこで茶番の相手して小銭を稼がず、低迷する女子プロレスの救世主になってくれよ。おっとこっちはWWEか。でもプロモーションビデオばっかりだ。本番はPPVか。こっちではノア中継と全日本プロレスの名勝負集か。おおPRIDE大会を振り返る番組もやっておるぞ。
 なんでも有料放送も明日くらいまでは自由に見えるらしいぞ。おおSAMURAIではプロレスニュースだ。退団した佐々木とつぶれたJWPの元社長ヤマモが泣いているぞ。フジテレビではK−1の昔の大会だ。フグがKOされておる。このころのK−1は迫力があったな。アダルトチャンネルは……ちっ、これは無理か。
 いかん、地上波を忘れていた。モトGPとノア中継を見なければ。マラソンとサッカーも見ちゃった。日本人が負けると機嫌がいいんだよなオレって。そのあと、ええと、明日の見たい番組は……ラグビーと野球とプロレスとボクシングと人食いとアニメと特撮と……寝る時間がないぞ。明日は外出せずに引きこもり決定。


10月11日(金)
 小泉総理が北朝鮮訪問でトラック二台分、段ボール三百箱にも及ぶマツタケをお土産にもらった話なのだが。
 丹波のキロ十万円という超高価格には及ばないものの、朝鮮産とはいえ贈答用、しかも高級品マニアの金正日の贈り物だから、キロ一万円はくだらないであろう。安く見積もっても数百万円。いちおう政府の決まりとして、二万円を超える贈答品は総理の私物でなく官庁に引き渡すことになっているが、福田官房長官の見解として「生鮮食料品は時間が経つと価値がなくなるから」ということで勝手に処分してしまったそうな。数百万円でも億の金でも、生鮮食料品ならオーケー。大臣天国だね。
 「もう処分した」ということは、きっと選挙民にでも配ったのでしょうね。いいんですよ、生鮮食料品は価値がないから買収にはならないんですよね。そうなんですよね。
 民間もこれを利用しない手はないぞ。賄賂も裏金もみんなマツタケにすればおとがめなしだ。工事利権の見返りにムネヲに贈るものもマツタケなら大丈夫。なに、そのマツタケを売ってムネヲハウスを建てればよろしい。ジャイアンツが高井の親戚に贈るものもマツタケにしとけば、野球協約にも違反しない。生鮮食料品ですから。
 やがてこの風潮は全世界的に広がる。ロシアではマフィアが政府高官にカスピ海キャビア一トンをプレゼントすれば、フランスの大統領官邸には大企業から贈られたロマネ・コンティの一リットル瓶が林立する。スイスの国連加盟の裏では超高級スイスチーズの砲弾が乱れ飛んだそうだ。中国では警官に煙草を渡すと交通違反を大目に見てくれるらしい。かつてのフィリピンのマルコス政権は、生鮮食料品でなく靴を賄賂にしたため政権が倒れてしまった。そして本家の日本では、竹中金融財政相が出入りの業者からお歳暮として鮭ではなくクロマグロ一頭を受け取る。いや、これは誹謗でも中傷でもないですよ。生鮮食料品ですから。

 しかし福田の答弁もピントが外れてるよな。たいがいの人間が苦々しく思っているのは、贈り物の金額ではなく、わざわざ訪朝したのに向こうの言い訳をふむふむと聞いただけで独自調査もせず、まるで子供の使いのように帰ってきた小泉に対してなのに。あれで物貰ってたら、そら買収されたんちゃうか、と思うよ。
 それから今朝の朝日新聞だが、わざわざソウルで元北朝鮮拉致工作員の安明進氏にインタビューしているのだが、内容は同氏の「北朝鮮拉致工作員」(徳間文庫)に書いていることばかり。わざわざ昔話を、金払ってインタビューする価値ないんとちゃうか。これも生鮮食料品なのかな。古くなってすっかり色あせてしまった話だし。


10月10日(木)
 私の住む集合住宅できょうからケーブルテレビ導入工事がはじまっているらしい。西武の試合をやっていないかな、と思ってテレビ埼玉にチャンネルを合わせたが映らない。どうやら工事のためチャンネルが変わってしまったらしい。
 どっか別なところで映らないかな、とチャンネル調整をやっていたところ、ケーブルテレビらしい番組が不鮮明ながら見えた。パラダイステレビとサムライらしく、投稿H本番放尿ビデオやらスティーブカーン対藤波辰巳のジュニア選手権やらの泣かせる番組をやっていた。もうちょっと映りがよければ、タダ見できるのに。
 さらに捜していくと13〜20チャンネルでUHFを発見。ケーブルのおかげか、関東南部なら映るぞ。テレビ埼玉も千葉テレビもTVKテレビもMXテレビも。これで関東各県のテレビショッピングを見倒せるぞ。もう少し早ければ、ロッテや横浜の試合も見られたのだが。
 ついでに2チャンネル(いや、テレビの)では延々あやしげな壺や工芸品を売り続けている。不気味だ。5チャンネルもショッピング番組だ。9チャンネルはケーブル番組の宣伝らしい。21チャンネルではセルライトだとかバストアップドロップだとか、うさんくさい健康食品ばかりの通信販売。わかったよ、とにかく売りたいんだろ。


10月6日(日)
 茨城県南部はkasumiに侵略されていた。
 牛久沼のほとりでバーベキューをしよう、というおいしいお誘いにつれられて常磐線で牛久へ出かけたのだが、そこで見かけるのはカスミ、カスミ、カスミ(小林繁「亜紀子」の節で)。
 スーパーがkasumiだ。kasumiスーパーは、首都圏の西友並に多い。なぜかうどんと糠漬けとケーキの種類が豊富だ。でもパンツは置いてない。
 そして自動車ディーラーもkasumiだ。「牛久ヤナセkasumi」とか、「日産kasumiプリモ」とかしう看板がやけに眼につく。もちろん、ぽいうさんが購入したばかりのオペルの新車もkasumiモデルだ。カーナビがついているが、ときどき道に迷うらしい。
 ファミレスもkasumiだ。客がくると「いらさいませー」と挨拶するぞ。出ていくときには「うみゅぅ」とお辞儀するぞ。なかなか社員教育が行き届いている。ちなみにウェイトレスさんはみんなコスプレだ、もちりん。
 そしてなんと、ぽいうくろさんの棲むマンションもkasumi不動産から借りているものなのだそうだ。燃えるゴミと燃えないゴミと萌えるゴミを間違えて出すともきぃと一喝され、家賃をためるとびゅびゅびゅびゅびゅと威嚇されるのだそうだ。なかなかにおそろしい。
 そんなわけで茨城県南部は完全にkasumiに制圧されている。かつての佐竹氏より強いことだけは間違いない。おそらく近い将来、千葉と埼玉を侵略にかかることであろう、そして、「農村から都市を制圧する」という毛沢東の図式通りに、やがて東京を……。


10月3日(木)
 クラッカーが好き。
 大学生で金のないころ、昼食はクラッカー一箱と水、というのが多かった。生協のチーズクラッカー、もしくは野菜クラッカー、一箱九十円。薄っぺらくてソーダの匂いがするそのクラッカーが、なんだか好きだった。
 もっと金がないときは、食パンにインスタント味噌汁の元(一回分ずつビニールパックしている、だし入り味噌)を塗って食っていた。食パン七十円、味噌十個で五十円、これで三食分にはなる。たまに金があるときは、生協食堂のカレー(七十円)とトンカツ(五十円)を購入し、カツをカレーに載せてソースどぼどぼ、残ったキャベツにドレッシングどぼどぼ。これでカツカレーと野菜サラダのできあがり。
 食パンやカツカレーの話はどうでもいい。クラッカーだ。ふと見てみると、あの頃のクラッカーを見かけなくなってしまったのだ。おそらく食生活の高級化のためだろう。チーズクラッカーよりは、プレーンクラッカーにナチュラルチーズを載せるのがおしゃれ。そして野菜クラッカーは、ヘルシー志向に乗ってどんどん進化し、いまでは野菜を乾燥させて固めた小麦粉のカケラもないものとなり果ててしまった。塩分控えめで塩味もありやがらねえ。そもそもクラッカーそのものが、リッツだとかクラコットだとか、やけにもそもそしたクラッカーまがいに駆逐されつつある。クラッカーに充実感があっちゃいかんのだよ。そういえば前田のクラッカーも少なくなった。あれも好き。
 私はへるしぃやおされが食いたいのではない。昔ながらのチーズクラッカーと野菜クラッカーが食いたいだけなのだ。とネットを駆使して検索し、そういうクラッカーを作っている会社をひとつ見つけた。宝製菓株式会社。さっそく問い合わせてみたが、通信販売はやっていないとのこと。埼玉近辺ではマミーマートに卸しているので、そこへ行ってみてください。今度はマミーマートの所在を捜したが、うちの近所には存在しない。春日部とか川越とか、もっと北の方にあるようだ。おまけに駅前でなく住宅地近辺にあるので、そうそう行けるところではない。
 しかし私はさらにネットを駆使し、ついに見つけたのだ。クラッカーを通信販売しているお店。というわけで、今日、野菜クラッカー二十箱とチーズクラッカー二十箱が到着した。これをしもオトナ買いというべきか。
 さっそく食べてみる。ううむ、この薄っぺらなサクサク感。チーズの香り。野菜の味わい。これぞ昔ながらの味だ。ふむふむふむ。
 ワインを飲みながら調子に乗って二箱食ったら、気持ちが悪くなってしまった。アホや。
 これからは一日一箱、クラッカーを主食として貧乏生活をのりきろう。クラッカーで露命をつなごう。なんだか昔に戻ったようだ。水と酒の違いはあるけれど。


10月2日(水)☆ジュンの台風中継☆
 きゃん、すっごーい風ぇーっ!! 風も波も関東一すんごい、ここ千葉県の犬吠埼からジュンがお送りする台風情報だよーん!
 今回の台風21号は史上最大の台風なんだって。すっごーい!! 史上最大ってなんだかサイコーよねっ!! もっと吹いちゃえ吹いちゃえ、びゅーびゅー!!! きゃん、傘が飛ばされちゃった! びゅぅーん!! ま、いっか。どうせADに渡されたアクセサリーだし。
 えっと、あ、落ち着けって? いやん、ちょっと取り乱しちゃったかな。ジュンって台風だぁーい好き。なんか、イヤなもん全部飛んでっちゃえー!!って感じ? 
 え、ニュース? はい、ここでニュースです。なんかアナウンサーみたいで、かっこいいでしょ? むいむい。茨城県牛久のぽいう邸では、建設中の新居が吹き飛んだそうよ。やったー! おまけに、自家用車に看板が激突して大破なんだって。やりやりぃー!! 鎌倉では海を見に来た女性が波にさらわれて行方不明なんだって。バッカねーぇ、ナニ考えてんのーって感じ? みんなも、台風のときはバカな真似せずにおうちでこの番組でも見て台風被害を楽しみにしててね。ジュンとのお・約・束・よっ。
 きゃーん、すっごい風に波しぶきーっ! ジュンもさらわれちゃいそう! でもいいの、ジュンが危なくなったら鷹羽先輩が助けてくれるもーん(はぁと)。
 きゃあ、あ、あ、あたしの髪がぁぁぁ!!! 飛んでっちゃったぁーん!! イヤン、ヅラなんて言わないでっ(ちょめ)、ヘアーウィッグよ(はぁと)。あん、それどころじゃない、だ、だれか受け止めて、あたしの恋心、ぢゃなくって、あたしの髪の毛ぇーっ!!!


10月1日(火)
 フジテレビで全日本プロレスの番組が放映されるというので、ひさしぶりに動く川田が見られると思ったのだが、とんだ了見違い。
 45分間えんえんとオヤヂの自慢話。K−1の石井館長が全日本プロレスの武藤社長に向かって、プロレスとはなんぞやと説く不思議すぎる番組。武藤は社長の威厳もプロレスラーの意地もなく、終始へこへこして拝聴するのみ。最後には猪木まで登場するていたらく。だいたい、フジテレビは、「全日本プロレスの中継はやりません」と言っていたらしいし。冒頭の社長交代で、馬場元子社長が悔し涙にむせんでいたが、そら泣きたくもなるわ。ファンはもっと泣きたいだろうな。
 石井館長のW−1構想というのもうさんくさすぎる。新日本でやっているようななんちゃって格闘技、なんちゃってバリートゥードはダメで、格闘技は格闘技(リアルファイト?)、プロレスはプロレス(武藤はファンタジーファイトと称していた)でやっていくべきだと石井館長は力説する。しかしW−1には全日本のレスラーのみならず他団体レスラーにも参加を呼びかけ、さらにサップやアビディ、武蔵や中迫などK−1ファイターもどんどん出すと言ってのける。どういうことなんだ。おまけにマスカラス、ブッチャー、ハンセンも出したいとか。何がしたいんだ石井。そんなだからK−1は駄目になったと言われているんだぞ石井。
 ま、要約すると、アレでしょうな。石井はK−1のリングにプロレスラーをどんどん上げてK−1ファイターの引き立て役(兼、プロレスファイト指南役?)とし、興行収入をひとりじめしたい、と。武藤はブッチャーやマスカラスなどロートルと言うにも愚かな老人レスラーを相手に、明るく楽しくて楽なファンタジーファイトを繰り広げたい、と。


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