くだらな日記(2001年12月)


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12月28日(金)
「なんのかんの言いながら、レッド・ドワーフ号最後まで見てましたね」
「だって俺、ホモネタ下ネタヨゴレネタ好きなんだもん」
「それはともかく掃除です。きょうこそ、日の明るいうちに洗濯と掃除をしなければ」
「まずは購入したばかりのハタキでほうら、いろんなところの埃を落とす……げほげほげほ」
「今まで掃除をさぼっていたツケですな」
「ああっ、なぜか掃除したばかりの机の上に、またうっすらと埃が!」
「よくあることです。多量の埃が舞ったためまた積もってきたのですね。ずぼらな家によくある、なごり埃という現象です」


名残惜しむことなどもなきふる年に降るときを知るなごり埃や
       虎玉


12月27日(木)
 AlterLiveに「なんか変だな?」を書きました。自分で気持ちの整理がつかないままに書いてしまった。お許しください。

 実は自分の家の整理もまだついていない。きょう大掃除しようと思ったのだが、本棚やテレビ、パソコンにつもった埃を落とすハタキが見あたらない。しゃあない、買おうと思ってスーパーの開店を待っているうちに居眠り。夕方まで寝てしまった。ということで掃除は明日。洗濯も明日。今日はゴミ出しと冷蔵庫整理に専念しよう。ということで食って飲んでいます。こういう整理なら毎日でもいい……ああっ、冷蔵庫の奥から、たしか一昨年買ったはずの塩辛と腐乳がぁっ! ああああ、そのさらに奥には青カビチーズがあああぁっ!!

 日本マクドナルドの藤田社長(うちのハンバーガーを食わない奴はゴリラかチンパンジー、と発言した人)が退任し、さっそく平日半額セールを撤廃すると発表。藤田会長は「安ければ売れる時代は終わった」と発言。ええ、そうなんですけど、高ければぜったい売れませんよ。あんたんとこの商品は。


12月26日(水)
 ことし生まれた子供の名前としてもっとも多いのは男で「大輝」、女で「さくら」だそうですね。やはり男なら聖闘士のように力強く育ってほしい、女なら広田さくらのように明るく美しく力強い女性になってほしいという親心なのでしょう。それにしても男の三位が「海斗」というのはどうかしている。海で一斗樽を運ぶような水夫になってほしいのか、それとも風がやめば墜落する凧のように他人に依存する人間になってほしいのか、はたまた将来は垣内式集落に住むような水呑み百姓になってほしいのか。

 テレビ埼玉で「原子力潜水艦シービュー号」を放送していますが、それを見たあとで教育テレビの「宇宙船レッド・ドワーフ号」を見るとなんだかわけが分からなくなります。いっそ「宇宙船サジタリウス」と「スペース1999」と「南の海のナディア」もいっしょに再放送してくれないか。ええと、あとなんか有名な船ものがあったような気がするんだがなあ。あ、そうか。「海底軍艦」と「海底二十万哩」だ。


12月25日(火)
 AlterLiveに「鉄血の功労者、ビスマルク」を書きました。オチの弱さについては聞かないで下さい。

 テレビ朝日でM−1グランプリを見たが、あの面子ではK−1なら新人トーナメント程度の軽量級だなあ。グランプリを名乗るならダウンタウンや爆笑問題などのビッグネームを呼んでくれないと、石井館長も激怒するぞ。あるいは「お笑いPRIDE」と名乗ってダチョウ倶楽部やキャイーンなどのビッグネームを呼び、惨敗させて名をあげるとか。高田や高山などプロレスラーの役どころですな。それにしても松本の得点基準がわからん。


12月24日(月)
 「新しい食品の発明は人類の幸福にとって新しい天体の発見にまさる」と言ったのはプリア・サヴァランだったが、残念なことにこの偉大な発明者の多くは歴史に名を残していない。
 そのわずかな例外のひとりがきつねうどんの発明者である。うどんの上に甘辛く煮込んだ油揚げを載せたきつねうどんは、大阪のうどん屋、松葉家の先代宇佐美要太郎氏が発明した。なんでもすうどんと一緒にいなり寿司用の油揚げとすり身の天ぷらを売っていたところ、客がみんな油揚げをうどんに入れて食べるようになったので、ついには最初からうどんに油揚げを入れて出すようになったとか。
 その反対の操作をした人物がいるのが大阪の面白いところだ。山口瞳がサントリーに入社したころ、昼食になると開高健や柳原良平はきつねうどんと飯を注文していた。そしてきつねうどんの油揚げを取り出して飯にのっけ食っていたという。社長や専務は同じ食堂で天ぷらうどんと飯を注文し、やはり天ぷらを飯にのっけ、「これで天丼とたぬきうどんになった」と食っていたそうな。江戸っ子の山口からするとこれがなんともみみっちくけちくさいものに見えてしかたなく、これが原因でサントリーを退社したという。
 まとめる人、分離する人。まとめる人はカツでもすきやきでも唐揚げでもすべてを丼にしてしまう。ご飯に乗っているはずの蒲焼きをわざわざ飯の中に埋め込み、それでも足りずにぐちゃぐちゃとかき混ぜて食ってしまう。分離する人はわざわざ丼から分離してカツ煮や牛皿を発明してしまう。ちらし寿司を食うときにも整然と食べつづけ、最後まで具同士や飯が混じり合うことはない。ビビンバを食べる韓国人を見たら憤激のあまりショック死してしまう。やはりこれは人さまざま、と言うしかない。まとめる求心力と分離する遠心力のせめぎあいで料理は発達してきたのだから。


12月23日(日)
 ピクミンのテーマ曲がオリコンで一位になったそうですね。
 あの曲そのものは嫌いじゃないけど、ああいう曲が流行ると、かならず「どーたらこーたらな社会を反映している」とか「なんたらかたらな現代人の情感に訴えた」とかしたり顔で解説する人が新聞やらテレビやらに出てくるのがいやなんだなあ。ナンセンスはナンセンスのまま楽しめばそれでいいのに。
 もっと飛躍して、むちゃくちゃなこじつけをやってくれる人はそれなりに笑えるから好きなんですけどね。やってみようかな。

 男子高校駅伝は宮城県の仙台育英が優勝。この高校、国体の記録を黒人が持っていることでも有名なのだが……ああっまた黒人が出ている! あんたらは、クリーン・ハイスクールですか?

 某アダルトサイトから相互リンクを依頼されてしまった。
 おそらくアダルト指定されているサイトすべてに自動で送ったのだろう。とほほ。まあなんだか面白そうなので受けてみることにした。少女の頼みと相互リンクの依頼は断ったことがない。
 しかし向こうも迷惑な話だろうな。「無料爆乳画像のオンパレード!」「とにかく抜けるナース画像!」「スチュワーデス、OL、バスガイド、ボディコン等々!」「マーシーもビックリ!盗撮専門サイト!」「ランパブ、ソープの総合検索エンジン!」などに混じってぽつりとショボい雑文サイト。まるで私がプーケットのビーチでトップレスのド迫力巨乳白人お姉ちゃん軍団に囲まれたときのようだ。囲まれたことないけど。


12月21日(金) 手続きまで六十五日
 電話の前でじっと待つ。

 今日は仕事がないし久しぶりに神保町に行って古本あさってまんてんのカツカレーでも食うかそれともいもやの豚カツ定食にしようか(結局カツかい)などと楽しい予定を立てて、ふと用事を思い出したのです。銀行に電話して、財形の取り崩しをしなければ。

 ことのおこりは昔になります。十月もはじめのころでしょうか。銀行から「財形貯蓄残高のお知らせ」という手紙が来たのです。どうやら、前の会社を退職したとき手続きに漏れがあって、解約したはずの財形貯蓄が一部残っていたのです。それが六十五日前。びんぼーですから大喜び。さっそく取り崩そうと銀行に電話したのですが、
「ええとですね、お客様の場合、まだ会社から移管通知が来ていないので、会社扱いになっているので、お客様では取り崩しできないんですよ」
 と冷たいお返事。ではどうすればいいのか、聞いてみたのですが、
「会社のほうに”退職に関する通知書”という用紙があるので、それに書き込んで、会社の印をもらってこちらに送っていただければ」
 とのこと。さっそく会社(前社員としての名誉のためとくに名を秘す)に電話したのですが、
「わかりました。さっそくそちらにお送りします」
 と愛想の良い対応。それが五十五日前。
 しかしそのあとなしのつぶて。翌翌週、さすがに待ちきれなくなり会社に催促の電話。
「ええと……メモをなくしたのかもしれないので、もういちど住所氏名を教えてもらえますか?」
 忘れてたんかい。教えますとも、送ってさえいただけるのでしたら。それが四十五日前。
 さらに二週間音沙汰なし。堪忍袋の緒が切れてふたたび会社へ電話。
「あれ、お送りしたはずなんですけど……念のためもういちどお送りしますね」
 ホンマに送ったんかいと小一時間問いつめたい。それが二十五日前。

 さて、その翌週、めでたく用紙が送られてきました。さっそく記入して、ハンコをもらうため会社に送付。ちゃんと返信用封筒も添えました。それが十五日前。
 返信が送られてこないのは気になるが、なに、どうせあの会社のことだから銀行に手回しよく転送してくれたんだろう、とポジティブ思考で銀行に確認の電話をしたのです。前置きが長くなりましたが、それが最初に書いた用事。それが四時間四十五分前。
 ところが銀行さん、そんな書類は送られてこない、あんたの財形貯蓄は相変わらず会社の管理下にありあんたには指一本触れる権利はない、と言うのです。あなたはスイス銀行ですか。あわてて会社に電話。二週間前に送った書類なんですけど、届いていますかー?(半泣き)
「ええと……すいませんこちらで調べて折り返し電話いたしますので」
 と恐縮した声の返事だったので、家の電話番号を教えて電話を待ちました。折り返し、だから昼休みの前にはかかってくるだろ。それから出かけても、遅くないさ。

 そして今も電話の前で待っています。おでかけの予定はパァです。四時です。夕暮れ時です。窓の外は雪です。きょうの晩御飯の材料をかかえ、コートにつもる雪を払いながら、家路を急ぐ主婦たちが歩いていきます。もうすぐ会社も終業になります。はたして今日中に電話は来るのでしょうか。電話が故障しているのではないかと、177に二回電話をかけてみました。あしたも雪です。ああ、書留で送ればよかった。もし今日中に電話が来ないとしたら、いつ来るのでしょうか。あの会社ですから、明日からの三連休はきっちりお休みですよね。来週ですか。来週なのですか。担当の人がクリスマスからの大型年末有休をとっていたらどうなるのでしょうか。来年ですか。来年なのですか。お願いです。年を越すためにあのお金が必要なのです。電話ください。電話ください。

 Yahoo!BBに申し込んで待ちぼうけ食らわされた人の気持ちがとてもよくわかった一日でした。

(後記。けっきょく終業時間まぎわに会社に電話したら「ああ……あれね。ちゃんと受理されてます。来月中には取りまとめて銀行に送ります」と。頼む。電話すると言ったらちゃんと電話してくれ。山○パンのアルバイト担当の奴、あんたもだよ)


12月20日(木)
 Alterliveにまたコラムを書きました。「突破者、トニー・エリアス」
 ところでそこの記事で読んだのですが、FIFAのランキングが発表されていましたね。日本は34位。ワールドカップで日本と予選を闘うベルギーは20位。ロシアは21位。チュニジアは28位。これって、順当にいけば三連敗で予選敗退ということでしょうか。そんなもんなのかな。できればジンバブエやブータンやソマリアと予選を闘いたかったな。そんな国出てこれないって。

 NHKのBS2で「ナイトメア・ビフォー・クリスマス」という面白いクリスマス人形劇(というか、クレイアニメ?)をやってたんだが、虫嫌いの人には見るの無理だろうなあ。24日の朝にも放映するらしいんだが。
 NHKの教育では連日「宇宙船レッドドワーフ号」の再放送中。ううむ、BBCのコメディって、モンティパイソンの時代から下ネタホモネタ汚れネタが多いんだが、あれって「偽善的な社会に対する反発」というようなもんじゃなくて、イギリス人そーゆーのが好きなんじゃないかと思えてきた。単なるどつきコメディの「パンチ&ジュディ」を二百年も大事にしてきた国だから。


12月19日(水)
 すいませんAlterliveに関して補足。ニュースやコラムを読むには、会員登録が必要です。画面右上の「会員になる」のボタンから登録して、その下のログインのところにIDとパスワードを入力すれば行けるようになると思います。ただいまrikoちん絶好調。ファンクラブが結成されそうな勢いです。

 きょうの晩飯はネット通販で買った冷凍食品。「なにわのおつまみ餃子」は普通より一回り小さい、ワンタンのような餃子だが、中身がジューシーでよろしい。大阪ではこういう餃子が流行しているのであろうか。「若鶏タイ風包み揚げ」は軽く味付けされた鶏肉に、くるんだ笹の葉の香りがほんのりついてよろしい。これが四十個で千三百円という安さなのは、やはり生産拠点がタイだからなのだろうな。


12月18日(火)
 Alterliveにスポーツコラム(ぷぷっ)を書きました。「進化したちび鳥人、アダム・マリシュ」。ジャンプというと小学生のころの札幌オリンピックを思い出します。ボール紙で笠谷人形を作って学校の階段の手すりを滑らせて遊んでいたなあ。今の子供たちもマリシュ人形とか創るのでしょうか。お尻が妙にリアルだったりして。
 ニュースもときどき書く予定です。トラハタ時事新報とネタかぶりすることも多いと思いますが、どうかお許しを。


12月17日(月)
 いや、いい本が出たもんだ。
 中公新書「歴代天皇総覧」(笠原英彦)を買う。実はこういうのを自分でも作ってみたかったのだ。歴代天皇の寿命や在位、死因などのデータベース。しかし作れなかったのだ。上代の継体天皇とか欽明天皇は、異説こそ多いが論争の中でデータは提出されており、あとは選択の問題だから、正しいか間違っているかは別としてなんとかなる。問題は江戸時代だった。そこらの一般書には江戸時代の天皇など記述していないのだ。それほど重要度がなかったわけだ。それを書いてくれたこの本は、私のような一般人にはありがたい。
 雅子出産騒動もこういう本を出すためにあったと思えば、雅子さんも以て瞑すべきでありましょうか。

 ふと思ったのですが、昨日の魚の似顔絵って、そのままQさんの似顔絵に流用できないかな……いや……しかし……。


12月16日(日)
 ひょんなことからAlterLiveというスポーツコンテンツにスポーツコラムを書くことになりました。うはははは。スポーツコラムだって。自分で書いていておかしいぞ。スポーツ未熟者が。草野球だって二イニング限定という、野人岡野なみの体力だというのに。まあ、MICKさんとrikoさんがいっしょに書くというので、専門的な話はそっちにまかせるとしよう。
 それはそれとして(それとできるのか?)、そこに執筆者紹介のページをこさえるので、プロフィールと写真を出せ、と言われたのでした。プロフィールは適当にでっちあげたのですが、写真のほうはなあ。私のぶさいくな顔を全世界にさらすのはやめて、と懇願したのですが、それなら執筆者の似顔絵を描け、とのおおせでした。似顔絵、といってもなあ。確かに私はイラストを描き散らしておりますが、酔ったいきおいで描いてるだけだし、まともな描き方してないし、タブレット直描きで、タブレットのオマケについてきたペイントソフトでぬりぬりしてるだけだからなあ。
 とりあえずこんなものしか描けません、とメールで送ったのですが、なんと数時間後にはそれが掲載されていたのでした。いいのかそれで。
 ともあれ似顔絵って、なんか癖になるのですよね。なんか調子に乗って、それ以外にも描き散らしてしまいました。かといってこれを公開するとモデルから苦情が出そうだしなあ……そうか、モデルの名前を出さなければいいのだ。大阪でレーガンのマスクを「外人」と称して売っていたように。だいいち名前を出さなければ、似ていないと文句を言われることもないし。てなわけで、男2女2男&女。ということで。しかし考えてみれば女2は似顔絵ですらないぞ。似乳絵とでもいうか。


12月14日(金)
 最近、2ちゃんねるの中堅テキストサイトスレでぽいうさんのサイトがよく紹介されている。おおむね評判がいいようで、優良中堅テキストサイトに選ばれたりもしている。
 だけど一言だけ言わせてくれ。ぽいうさんのサイトは「ぽいう」であって、「ぼいう」じゃないんだよ。なんでみんな「ぼいう」と書くんだ。「ぼいう」じゃなんの意味も持たないじゃないか。いやまあ「ぽいう」にも意味はないのかもしれないけれど。
 なんとかして間違いを正したい、「ぼいう」でなくて「ぽいう」ですと書き込みをしたい、みんなの認識をあらためたい、と思っているのだが、「ジサクジエン」とか「新手の宣伝ですか」と反応されるのがこわくてなにもできない。無力を感じるこの頃。


12月13日(木)
 こないだ呑んだ後でカラオケに行ったときに、N間口さんと「ようし、恥ずかしい歌勝負だ!」というので、どっちの歌う歌が恥ずかしいか勝負しました。N間口さんは郷ひろみの「マイレディー」を歌い、私は沢田研二の 「魅せられた夜」を歌ったのです。そのうち他の人も乱入してきて桜田純子の「わたしの青い鳥」だとかアニメの「魔女っ子メグ」を歌ったり。
 恥ずかしい歌にもいろいろあるものですね。X−JAPANだとかアルフィーのような耽美グループの歌はどれも恥ずかしいし、「マイウェイ」「昴」「熱き心に」のような大仰で重々しい歌も恥ずかしいものです。ビートルズナンバーを歌うというのは飼い犬にポチと名付けるような恥ずかしさがあるし、声優のアニメ主題歌でない歌を歌うというのはしみじみと恥ずかしいものです。「人として」「道化師のソネット」「愛は勝つ」のような説教臭い歌もなかなか恥ずかしいものですし、シャ乱QやPUFFYのように流行から数年遅れというのもなんともいえず恥ずかしいです。いまどきラップを歌うのもえもいわれず恥ずかしいし、ウケ狙いで嘉門達夫や王様を歌って外したときは、首をくくりたいほど恥ずかしいです。
 それにしてもいちばん恥ずかしいのは、わざわざマフラー持参で入場し、マフラーを右手で持って振り回しながら「危険なふたり」「ス・ト・リ・ッ・パ・ー」を振りつきで熱唱するような行為でしょう。もうやめよう。


12月7日(金)
 浜崎あゆみが妊娠したと、もっぱらの噂ですが。
 しかし、太ったためにヘソ出しファッションをやめただけで妊娠したことにされてしまうのも、なんだか可哀想な気がします。左手をポケットに入れているだけで「梅毒だ!」などと診断されてしまったヒトラーと同じくらい。


12月6日(木)
 ワールドカップを前にして、韓国で犬肉料理のレストランを潰すよう、FIFAやヨーロッパのサッカーファンが働きかけているようですが。以前もオリンピックのとき犬料理屋をソウルの表通りから追放しましたが、あれは韓国政府がやったことで、今回は外国人からの批判。これに韓国政府は、「犬は食用に飼育したもので牛や豚となんら変わらない。わが国の食文化にケチをつけられる覚えはない」と反発しているようです。
 ううむ、サッカーの人は独善的なのか、それとも世界標準スポーツというプライドで思い上がっているのか。世界中の人がくそまずいハンバーガーを食っていれば、それで満足なのか。
 いっそイングランドやドイツのフーリガンがソウルのレストランで大暴れすれば、それはそれで楽しいのですが。「なんだこの辛いサラダは!」「肉まで辛いじゃねえか!」「パンケーキまで辛いの入れるんじゃねえ!」「フィッシュ&チップス出せ!」「マヨネーズがないとオレはダメなんだ!」などなど。しかしイングランドは埼玉で大暴れしそうで怖いです。来ないでイングランド。もともとブラジル人多いんだから。


12月4日(火)
 雅子さん出産特番の視聴率がのきなみ悪かったそうですね。唯一特番を放送しなかったテレビ東京が視聴率一位に輝く。またもテレビ東京の勝利。昭和天皇崩御のとき以来の栄光です。テレビ東京の社員は、社長以下皇居に拝礼して、またなんか起こってくれ、死ぬんでも生きるんでもなんでもいいから、と祈っているとか。
 しかしこれは当然のことですね。アメリカのテロ事件の特番が視聴者を釘付けにしたのは、次に何が起こるかわからなかったからです。今にも次の特攻機がホワイトハウスに飛び込むのではないか、自由の女神が爆破されるのではないか、ビンラディンが犯行声明を発表するのではないか、トマホークがタリバンにぶち込まれるのではないか、坂本龍一か宇多田ヒカルの死亡が発表されるのではないか、等々の期待にあふれて視聴者は画面を見続けたわけです。
 それにくらべ、「女の子が産まれました」では何の展開も期待できない。番組の構成も見えています。小和田家で両親にインタビュー。御学友とやらにインタビュー。これからの儀式について皇室評論家とやらが解説。小泉総理が「感動した」とコメント。なぜか長嶋元監督がコメント。こんなつまんない番組、だれが見ますか。
 やはりテレビ局がセンセーショナリズムを発揮して視聴率の取れる特番を作るとしたら、これしかなかった。特番開始の時刻を引き上げ、陣痛が始まった時点から放送するのです。題名はこれだ。「雅子さま出産ドキュメント! いま分娩室へ! ひとりの女性の陣痛に一億三千万国民が注目! 男か? 女か? 天皇世継ぎがきょう誕生するのか? 血筋はこのまま絶えるのか? マル高出産に次の機会はない! 女児なら即離縁スペシャル!!」


12月3日(月)
「こないだ生まれた内親王がもしも女帝になったとしたら、女帝の夫のことはなんて呼ぶのか?」と知人から質問されて、はたと困りました。天皇の妻は皇后だよな。すると、女帝の夫は?
 歴史の本をいろいろ調べましたが載っていません。それも当然、女帝に夫などいないのです。これまで日本に存在した女帝は三十三代推古、三十五代皇極、三十七代斉明(皇極と同一人物)、四十一代持統、四十三代元明、四十四代元正、四十六代孝謙、四十八代称徳(孝謙と同一人物)、百九代明正、百十七代後桜町の十代八人です。このうち推古天皇の夫は敏達天皇、皇極=斉明天皇の夫は舒明天皇、持統天皇の夫は天武天皇です。また元明天皇の夫は草壁皇子でしたが早く死んだので未亡人です。いずれも、女帝になったときには夫は死んでいますから、呼び名はいりません。元正、孝謙=称徳、明正、後桜町の各天皇は独身です。いないものは呼べません。
 これには理由があります。皇室典範の第十二条には「皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときには、皇族の身分を離れる」とあります。これは明治以降に成文化されたものですが、以前も慣習的に同じ決まりがありました。つまり夫の身分に臣籍降下するわけです。だから天皇になる資格を失います。されば天皇及び皇族と婚姻したらどうか。この場合、夫が生きていれば、とうぜん夫が天皇になります。どちらにせよ、夫のいる女帝などは存在しえないわけです。
 現在の皇室典範では、この第十二条に加え、第一条の「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」という規則で、女帝の夫などというものが存在できないよう二重に縛られています。このふたつの規則を変更しないとどうにもなりません。
 変更したらどうなるか。女帝の夫をなんと呼べばいいでしょう。イギリスのエリザベス女王の旦那フィリップは、通常「フィリップ殿下」と呼ばれていますが、正式には「フィリップ王配殿下」と呼ぶらしいです。ですからきっと、将来の女帝の旦那は、「皇配殿下」と呼ばれるのでしょうね。いえ「交配殿下」じゃありませんったら。


12月2日(日)
 きのう生まれた内親王の将来を、ノストラダムスは予言していました。六章六十三。

婦人は統治するためにたったひとり残され
特異な人は絶え 名誉の床へ
七年間 彼女は悲しみの涙を流し
おおいなる統治のもと 命長らえる


12月1日(土)
 外来の作物を、とりあえずもっとも身近な外国の名で呼ぶことはよくあることです。
 そろそろクリスマスですが、クリスマスのご馳走に用いられる七面鳥がアメリカ原産であるのにターキー(トルコ)と呼ばれていることはご存じですね。これはトルコ経由でヨーロッパに紹介されたのを、世間の狭い当時ヨーロッパ人が間違えてしまったのです。ついでにいうと、もともとクリスマスのご馳走はローストチキンでした。アメリカに渡った植民者も鶏を食いたかったのですが、ないのでやむなくぱさぱさしてまずい七面鳥で代用した。その子孫が先祖の労苦を忘れないように七面鳥を食べるようになった、というのもご存じの方が多いでしょう。徳川家の兎の雑煮みたいなものですね。
 こういうのは同じくらい世間が狭かった日本でもよくあることで、日本ではなんでも中国とその周辺国にこじつけるきらいがありました。日本はたいがいのものを中国から貰っていますからね。だからアメリカ原産の野菜を南京と呼んだりカンボジア(訛ってカボチャ)と呼んだり、やはりアメリカ原産の豆を南京豆と呼んだり、これもアメリカ原産の根菜をジャガタラ(ジャカルタ)イモ(略してジャガイモ)と呼んだり、これもアメリカ原産の香辛料を唐辛子と呼んだり。さらに世間の狭い人は、やはりアメリカ原産の根菜ですが、沖縄の人は中国のものと勘違いして唐イモと呼び、鹿児島の人は沖縄のものと勘違いして琉球イモと呼び、本土の人は鹿児島のものと勘違いして薩摩イモと呼んだ、などという例もあります。
 こういうことは現代でも続いていて、たとえばレティクル座から来た宇宙人を火星人と勘違いした農夫などというのもいるのです。
 だから、フォントいじりテキストサイトを「侍魂系」と呼ぶのも、そんなにおかしなことではないのです。

 皇太子夫人が元気な女の子を産んだそうですね。ついに私の至誠が天に通じたか。これで三十年後が楽しみだぞ。それまで生きていたいものだ。しかし、私がドラクエしている間にも世間は動いているんだなあ。

 と書いたあとで気がついたのだが、これって、ほぼ同年齢の浩宮と長生き競争をするということだな。よく考えてみれば、勝てるわけがない。あっちは長命の家系だし。


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