くだらな日記


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2月4日(土)
 銭ゲバ、怪物くん、妖怪人間とヒットしてきた往年の名作漫画&アニメの実写ドラマ化(こち亀は失敗したけど)。次はどんなのを狙ってるのかな。
 野球やプロレスのような激しいアクションは実写化しにくい、時代物や海外物はロケが難しい、ギャグオンリーはコケる可能性が高い、できれば意表を突く映像化で話題になりたい……とすると、今もCMになって知名度の高い「ど根性ガエル」あたりが狙われているのではないかと。あれはギャグではあるけど、人情物でもあるし、そっちを前面に出して昭和30年代テイストをちりばめて「三丁目の夕日」路線も狙えるし。
 あとは「ふたりと5人」も特撮駆使して話題性が狙える。原作者にあんまり思い入れがない分、脚色が奔放にやれそうだし。


1月31日(火)
 「激動のカンボジアを生き抜いて」(ヌオン・バリー:たちばな出版)を読む。ポルポト政権下で夫、兄弟、娘を失い、のちに孤児院の院長になった女性の体験談だ。
 この本、巻頭の写真に「名誉校長深見氏と」というキャンプションがあって、やや不安だったのだが、末尾についに「万能多才な神道の実践家深見さん」が登場してきて、あちゃあ、と思った。やはり深見東州だった。
 しかしどうやらカンボジアでは、深見氏は資金援助に専念し、孤児に変なことを教えてないようなので安心した。ヒトラーに殺されたユダヤ人について語ったときみたいに、「ポルポトに殺されたカンボジア人は、かつてアンコール王朝時代にタイ族やラオ族やミャオ族を虐待した輪廻の報いなのだ」などと言っていたらどうしようかと、ちょっと心配したのだが。


1月28日(土)
 最近、古谷一行の金田一耕助シリーズをよく見る。ひょっとするとまた金田一ブームが来つつあるのかもしれんね。
 せっかくだから過去の名作を再放送するだけでなく、新しいメディアに進出してみたらどうだろう。たとえばアニメ。
 本格的にいくのならJETにキャラ設定をしてもらい、原作に忠実なアニメ化をするという手もある。とりあえずJETコミックを原作に展開すればいいな。
 あるいは開き直って美少女探偵・金田一耕子にしてしまい、イケメン刑事等々力と磯川との三角関係を軸に展開する脳天気アニメにしてしまうという手もある。その場合は、「獄門島」とか「悪魔が来たりて笛を吹く」のような正攻法ではなく、原作もこれまで映像化してないのがいいと思う。
 たとえば金田一版「マリみて」とも言える「七つの仮面」。ガチゆりに金田一探偵が挑む「堕ちたる天女」。女教師と美少年のいけない関係を描く「香水心中」。NTRの連鎖から生じた殺人事件に金田一探偵が挑む「夜歩く」。こんなのをアニメ化してみたらいかがでしょうか。


1月27日(金)
 図書館のサイトで「貸本」で検索して適当に借りた本のひとつが、唐沢俊一「まんがの逆襲 脳みそ直撃!怒濤の貸本怪奇まんがの世界」だった。収録された漫画はまあまあ凄いのだが、それ以上に凄いのが唐沢俊一の文章だった。
 まず監修者紹介がすごい。ツッコミどころが多すぎるので、カギカッコ内に私の補注を入れておく。「大学在学中からアニメ評論{「ぴあ」に読者投稿してガンダムやゴジラを無茶苦茶に貶し、富野由悠季や手塚治虫にまで顰蹙を買ったことを指すらしい}、イッセー尾形のスタッフ{雑用バイト。舞台の前説に抜擢されるが、観客に「イッセーの芸がわかってるのはオレだけだ」と豪語して総スカンを食らい、イッセーに逆恨みしながら逃亡}などで活動。卒業後、医療事務のコンピュータープログラマー{親がやってる薬局の処方箋を打ち込む仕事。座敷牢のような狭い一室で上半身裸になって作業していたらしい}を経て、文筆業となる。(中略)カルト対象物の論理的分析に定評がある{唐沢俊一は論理的な文章が書けないことに定評がある}」
 イッセー尾形の前説で失敗した話を書いたが、唐沢は本の前書きや後書きでも失敗することが多い。この本でも同様。主要な失敗パターンは風呂敷を広げすぎて畳めなくなってしまうこと。この本でもご多分に漏れず、貸本漫画から漫画論、出版文化論まで展開しようとして、論理的思考の欠如と知識のあまりの薄さから大コケしている。
 「貸本という商業システムにあわせて生み出された(これは世界でも日本のみの、しかもこの時代のみの、特殊な出版文化である)個人による一冊描き下ろし中心という、独自の作品制作パターン。このパターンがどれだけ作家の個性を作品上に現出させることに効果があったことか」
 普通に考えると、「これ」は「貸本という商業システム」のことを指すと思われるが、当たり前だが貸本は日本独自でもなければ昭和30〜40年代独自でもない。17〜19世紀イギリスで売られたチャップ・ブックは販売形態がほぼ貸本屋だし、チャップ・ブックにとどめを刺したのはまごうことなく貸本屋である。もろに「イギリスの貸本文化」という本すら出版されている。日本では、江戸時代から絵双紙や草双紙などを扱う貸本屋が存在したことは有名。でなけりゃ、ドラマ「新・必殺仕置人」で絵双紙屋の正八(火野正平)なんて人物出てきませんって。大正期の立川文庫もひじょうに有名。猿飛佐助、真田幸村、一休さん、水戸黄門、大久保彦左衛門、たいがいの歴史的ヒーローはここでキャラが確立している。
 ついでにいうと「個人による一冊描き下ろし」は、雑誌が誕生する近現代以前にはむしろ当たり前の制作パターン。独自でもなんでもない。バルザックもディケンズもほとんどが書き下ろしだったし(ディケンズは個人雑誌という、やや変則的な発表方法もあったが)、井原西鶴だって滝沢馬琴だって書き下ろし。漫画は雑誌というシステムの誕生後に隆盛したから雑誌連載が多かったものの、手塚治虫の初期長編やアメコミの多くは描き下ろし。メビウスなどバンド・デシネの作品も描き下ろし単行本発売が多いようだ。
 そしてようやく本文。池川伸治「愛」の紹介。「なお、主人公が相撲取りに描かれているが、これは作者のマンガのレギュラー・キャラで、実弟で二子山部屋に当時在籍していた池の山という力士がモデルなんだとか」
 あの……このマンガ、相撲取りはおろか、相撲をほのめかすようなものは、まったく登場しない。単に登場するのがうすら馬鹿のデブというだけ。素直な私は、相撲取りを見落としたかと思って、14ページの漫画を5回も読み返しましたよ。
 たぶん唐沢は、レギュラーキャラのモデル情報をひけらかしたくて、まったく整合性のないこの文章をむりやりねじこんだのだと思う。このへんにも、唐沢の論理的思考の欠如がうかがわれる。
 「三田京子の世界」では当時の唐沢夫人、ソルボンヌK子が漫画に直接ツッコミを書きこんでいる。まあこれはみんな怒るよなあ。漫画雑誌に小学生が落書きしたようにしか見えない。本当に小学生レベルのツッコミなんだよ。
 ちなみにこの本を1993年に出版した福武書店は、2年後にベネッセに社名変更、文芸出版からは全面撤退している。いかにも唐沢俊一らしい、と思うのはひが目であろうか。


1月14日(土)
 これまでアメリカの大統領で、大統領が死亡または辞任したため副大統領が昇格したのは9人。そのうち4人は次の選挙で大統領選挙に勝っている。残りの5人のうち4人は、副大統領としての選挙戦には勝利している。大統領候補としても副大統領候補としても、選挙戦にまったく勝ったことなく大統領になったのは、ジェラルド・フォードのみ。ニクソン大統領、アグニュー副大統領として選挙戦に勝利した共和党コンビだが、1973年にアグニューが収賄スキャンダルで辞任したため、ニクソンは後任の副大統領に下院の院内総務だったフォードを据えた。1974年にはウォーターゲート事件でニクソンも辞任に追い込まれたため、フォードが大統領に昇格。1976年の大統領選挙ではフォードが民主党のカーターに敗れたため、ジェラルド・フォードは、今までのところ大統領・副大統領の選挙戦にまったく勝利したことのない唯一の大統領である。
 いや、別に書いてみただけ。


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