でつの顔を待つ男

「多羅尾伴内だよ〜ん」
「む、てっきりスヌーピーの帰りを待っているチャーリーブラウンかと思ったぞ。さすが七つの顔を待つ男」
「違うぜ、オイラは七つの海を渡り歩くセーラーマン。ちなみに七つの海とは、南太平洋、北太平洋、南大西洋、北大西洋、インド洋、北極海、南極海だぜ」
「その南北ってのはズルいぞ。俺はてっきりアラビア海、紅海、ペルシア湾、地中海、大西洋、ベンガル湾、南シナ海だと思っていたんだが」
「ふ、修業が足りんなこの中世アラビア人。ちなみに七福神は弁天、寿老人、布袋、毘沙門天、恵比寿、大黒天、福禄寿だ」
「しまった、俺はてっきり福禄寿と寿老人は同一人物だからそれに福助が加わると思っていた」
「諸星大二郎の読み過ぎだ。そして七味唐辛子は生唐辛子、焼唐辛子、山椒、 陳皮、胡麻、麻、罌粟なのだ」
「いや、ウチじゃ唐辛子、山椒、陳皮、胡麻、麻、生姜、紫蘇ってことになってたぞ」
「ふ、田舎者だな。弁慶の七つ道具といえば熊手、大槌、鋸、鉞、突棒、刺又、捩だ」
「いや、捩ってよくわからんから代わりに薙刀が入るって聞いたぞ。だいいち、あれがないと弁慶がな、ぎなたをって読めない」
「馬鹿な。捩と書いてぎなたと読むのだ。賤ヶ岳七本槍といえば加藤清正、福島正則、加藤嘉明、平野権平、脇坂陣内、糟屋助右衛門、片桐且元だ」
「それ、小豆坂七本槍のパクリだろ。織田信光、織田信房、岡田重能、佐々勝道、佐々勝重、中野重吉、下方匡範がやったっていう」
「うるさいうるさい。お前のような奴は七つの大罪、すなわち傲慢、嫉妬、暴食、色欲、怠惰、貪欲、憤怒のすべてを犯したに違いない。誰がなんといおうが竹林の七賢といえば阮籍、稽康、山濤、向秀、劉伶、阮咸、王戎なのだ。世界の七不思議といえばエジプトのピラミッド、バビロンの架空園、エフェスのアルテミス神殿、オリンピアのゼウス像、ハリカルナッソスの霊廟、ロードス島の巨像、アレキサンドリアの大灯台なのだ」
「まあそうだが、本所七不思議といえば置いてけ堀、消えずの行灯、足洗い屋敷、片葉の葦、狸囃子、送り提灯、落ち葉なしの椎、津軽太鼓、送り拍子木で実は九つあるぞ」
「うるさい。中国史七人物駄洒落だって、蒋介石の招待席、裴世清のハイセイコー、王陽明を読め、張居正を調教せい、毛沢東はもうたくさん、李鴻章も立候補しよう、と六つしかないぞ」
「それはあんたが、考えるのが面倒になっただけでしょ」
「というオチでは弱すぎるか。オチがないのが得意な七雑文書きはワタルさん、leptonさん、maddyさん、アイス生男爵さん、cloudさん、にょしかわさん、小助さんだ。ただし小助さんはみずからの肉体でオチをつけるという荒技を有している。ちなみに雑文七福神といえば弁天kasumi、寿老人うえだ、布袋ぽいう、毘沙門天茶川、恵比寿半茶、大黒天徳田、福禄寿大西というのが定説だ」
「またそーゆー楽屋オチを。オチがないのが苦手だけどどういうわけかそうなってしまうのは、あんた一人だけどな」


未定雑文祭(題未定)要項(未定)
(1)自分で書いたflashを挿入しなければならない。(未定)
(2)「でつの顔を待つ男」というタイトル。(未定食ひつじていしょく)
(3)「多羅尾伴内だよ〜ん」で始まる。(棺桶の金定)
(4)「オチがない」のが得意なのはワタルさんやleptonさんだ。(念仏の金失)
(5)「裴世清のハイセイコー」というフレーズをどこかで使う。(マリア様がみている)


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