せんせい、あのね。

この物語はフィクションです。実在の人物、団体、事件、情事、「とおるメモ」のとおるさんとは間接的な関係しかありません。

 せんせい、あのね。
 ぼく、せんせいとけっこんしたいんだ。
 せんせいはやさしくて、あったかくって、いいにおいだから、ぼく好きなんだ。
 せんせいとけっこんするって、おかあさんにも言ったよ。
 おかあさんもさんせいしてくれたんだ。

 せんせい、あのね。
 ぼく、もうオトナなんだよ。
 ひとりでおつかいもできるし、おみおつけも作れるんだよ。
 それにね。
 ぼく、モウコハンなくなっちゃったんだ。
 きのうのおふろのとき、鏡で見たんだもん。
 オトナになったらモウコハンは消えるって、おかあさん教えてくれたもん。
 えへへ、オトナでしょ。

 せんせい、あのね。
 せんせいにはまだモウコハン、あるよね。
 ごめんなさい、ぼく、見ちゃったんだ。
 こないだのプールのとき、せんせいが着替えしてるの。
 まあるいお尻に、モウコハンがあったよね。
 せんせい、まだコドモなんだ。
 せんせいはまだコドモで、ぼくはオトナだから、ぼくはせんせいとけっこんできるんだよ。

 せんせい、どうしたの?
 お尻みたから、おこったの?
 どうしてシャツを脱いじゃうの?
 あれ、どうして腕にもモウコハンあるの?
 あ、背中にもモウコハン。
 え、ズボンも脱いじゃうの?
 なんでふとももにもモウコハンがあるの?
 モウコハンだらけ。おっかしー、せんせい。

 せんせい、なにをもってきたの?
 「お前にも同じ思いをさせてやる」ってどうゆうこと?
 なんでそんな黒いパンツなの?
 せんせい、ぶたないで。
 痛いよ。その長いのが。
 ぴしぃって。ぴしぃって。ぴしぃぃって。


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