９７年もそろそろ終盤になってきた。新聞やテレビでは恒例の特集がそろそろ始まっている。
「今年の１０大ニュース」と、「今年亡くなった人一覧」である。
しかしこの企画、必ず裏切られるのも恒例である。なんとなれば発表の直後、必ず大事件や有名人の死亡があるのだ。マスコミ人よ、三船敏郎で終わりと安心してはいけない。一応、森繁久弥の活字だけは用意しておいた方がいいかもしれないぞ。
この２企画、アナーキーといえばこの上もなくアナーキーなところも似ている。「今年死んだ有名人」「今年起こった有名な事件」というだけでひとまとめにくくられるのである。ジャンルも、功績も、年齢も、身分も、慶事も、弔事も、なにもない。ダイアナ元皇太妃の隣に小津元阪神球団社長が並び、マザーテレサの横には宅見山口組若頭が。また酒鬼薔薇くんのうしろに安室奈美恵が座る。死んだ人の場合は不可能と思うが、１０大ニュースの当事者をいちど全員集めて記念撮影と座談会をしてみたい。さぞかし面白かろう。
それはともかく１０大ニュース。各紙似たり寄ったりのようでいて、選出基準がいい加減なことでも知られる。なぜ、「安室奈美恵結婚」をいれて、「エジプト観光客テロ激化」がないのだ。遺族の方々に何とお詫びする。ひどいのになると、「松田聖子離婚」まで入れて、ご丁寧にもコメントで、「今年は松田に始まり小柳に終わる」とまで。小柳ルミ子はまだ離婚してないぞ。活字を用意するくらいなら構わないが。
その偏向ぶりにさすがに良心が痛むのか、「芸能１０大ニュース」「スポーツ１０大ニュース」とジャンルを最初から絞っているものもある。私の作成した、「阪神１０大ニュース」は「虎本営発表」で。
ここで私もおおむね公明正大な立場で１０大ニュースを作成してみよう。
１・全日本プロレス開国路線進む