1999年の新人王を占う

セ・リーグ

横浜
 ドラフト2位の矢野がいい。オープン戦でも好投し、ローテーション入りをほぼ手中にしている。あとの選手は豊富な選手層のため出てこれそうにない。

中日
 ドラフト1位の福留は苦戦している。もともと守備はさほど巧くない上、バッティング不調。開幕レギュラーは一応約束されているものの、早期に久慈と交替もあり得る。
 それよりも2位の岩瀬がいい。オープン戦でも活躍し、ショートリリーフなら完璧に抑える。正津が先発に廻り、落合が昨年の酷使で疲れているので、リリーフ宣につなぐセットアッパーとして多用されるのではないか。中日の伝統、新人好投→リリーフとして酷使→好成績を上げ新人王→でも潰れて翌年から駄目、のパターンを再現してくれそうだ。

読売
 ドラフト1位、上原はもうひとつピリッとしない。良くも悪くもない内容。長嶋監督はローテ入りをほのめかし、鹿取コーチは2軍を主張しているのも、首脳陣が判断に苦しんでいる証。斎藤、桑田、ガルベス、入来と4人まで決まっているので、残り1の先発ローテを岡島、小野と争う。
 二岡はここまでレギュラーで来ている。内容もいい。ただし問題は元木と完全にキャラが被っていること。最終的にはチームで唯一、自分勝手なバッティングをしない川相が求められるのではないか。
 ドラフト8位の高野はオープン戦のホームランで注目を集めたが、1軍に残るのは難しい。

ヤクルト
 ドラフト5位の河端はオープン戦で打ち込まれ、1軍は辛い。
 宮出はオープン戦で完投勝利もあり、チャンスはある。
 石井(弘)もオープン戦で好投。左の先発陣に入れるか。
 岩村もなかなかの好成績だが、公式戦では池山を抜いて三塁レギュラーは難しい。

広島
 期待の兵藤はキャンプで負傷、開幕レギュラーのセカンド取りは夢と終わった。ペルドモが内野手復帰するほどのチーム事情、充分チャンスはあったんだがなあ。
 菊池原と長谷川の先発ローテ入り競争はオープン戦の内容で菊池原が一歩リード。しかし菊池原って新人王の資格あるの?もう7年目だけど。

阪神
 ドラフト3位、福原の評判がいい。阪神に珍しい速球派で、ローテーション入りもありうる。
 ドラフト4位の部坂も中継ぎとして登板機会はありそう。ただ新人王を取るような派手な活躍はなさそう。弓長、葛西に混じってひたすら地味に登板回数を重ねるか。
 濱中はレギュラーを取れるかどうかが鍵。今は無心に打っているが研究されてどうなるか。
 井川も先発ローテーション候補。しかしオープン戦の好投といっても序盤の若手主体の打者相手の記録。3月末の登板の結果次第。

セリーグ新人王予想
 本命 岩瀬(中日)
 対抗 矢野(横浜)
 穴  福留(中日)
 要注意 福原(阪神)
     二岡(読売)
     濱中(阪神)

パ・リーグ

西武
 ドラフト1位の松阪は西口、石井、潮崎、横田、豊田の一角を崩し、開幕ローテーションに入れるか。勢いのある今入れなかったら今年は入れないこともあり得る。
 このチームはここ2年、即戦力の大学・社会人選手がちっとも即戦力でない。星野、安藤のドラ1社会人コンビは今年も駄目か?

日本ハム
 ドラフト5位の阿久根の評判がいい。セカンドの定位置を奪えるか?
 ドラフト3位の立石はドラフト史上最年長の28歳。最年長新人王の中日・藤沢(27歳)の記録を破れるか?

オリックス
 ドラフト2位の川越はオープン戦の内容もよくローテーション入りはほぼ決定。なにしろここは選手層が薄いので出るチャンスはいくらでもある。ドラフト5位の徳元も開幕1軍はありそう。
 ドラフト3位の相川は初っぱなの3連発で強烈にアピールしたが最近出番がない。オリックスの内野陣は薄いことだし、もう一度奮起してレギュラー獲りにいってほしいものだ。

ダイエー
 ドラフト2位の松は期待薄。去年の1位、永井もダメそう。

近鉄
 ドラフト1位の宇高は2軍落ちした。ここは強力打線、情けない投手陣、新人投手にとって理想的な環境だったのだが残念。3年目の前川はひょっとしたらローテーションに入れるかも。

ロッテ
 ドラフト1位の小林はまずまずの内容で、ローテーションには何とか入れそう。ロッテの場合、入ったあとに問題があるが。2位の里崎は捕手難のロッテでスタメンあり得る? 3位の川井は金田の背番号34を受け継ぎ、オープン戦で好投。1軍で対左打者の中継ぎとして使われそう。

パリーグ新人王予想
 本命 川越(オリックス)
 対抗 小林(ロッテ)
 穴  松阪(西武)
 要注意 阿久根(日本ハム)
     相川(オリックス)


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