トラハタ時事新報(2002年シーズン中)


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5月1日(水)

まずは幸先の悪いスタート
 四月を首位で過ごしたのは優勝した1985年以来17年ぶりだそうですが、その勢いをかき消すような今日の試合。いや、星野監督の采配って失敗が素人目にもよくわかるわ。ぜったい打てないと断言できそうな吉本の前でバントで送る。後ろにいい中継ぎがいるわけでもないのに先発投手をさっさと代える。上位打線を打つ力のない坪井を一番に置いて坪井と今岡のふたりを殺してしまう。まあ今日の試合は星野の自業自得ですな。それにしても星野、なぜ吉本に固執するのかわけわからん。ひょっとして殴りやすいから?

というわけで現実逃避してファームを見渡してみる
 関本内野手はただいまウェスタンの首位打者争いに参加して3割6分2厘の高打率を誇る。今岡に翳りが生じ、上坂、藤本、沖原、田中にあまり多くを望めない現状、ちょっと上で使ってみたい選手だが、惜しむらくは守備が悪いのでまだ上にあがれない。ま、二軍の好成績ってのは信用できないからね。浅井だって打席不足ながら3割8分1厘だもんな。
 期待のルーキー桜井は、初打席初本塁打で脚光を浴びたものの、そのあと1本しか打てずに2割7分3厘の2ホーマー。ま、高卒ルーキーで規定打席に達していることだけでも立派だが。ちなみに二軍のスラッガー曽我部君はまだ0本。そろそろ潮時か。カツノリは11打数1安打。こいつもそろそろか。数年前のドラ1的場は試合にも出てやしねぇ。
 投手では藤川、川尻がそろって防御率1.29の2勝負けなし。横田も2勝負けなしの防御率2.12と好調。藤田太陽は2勝1敗ながら防御率4.76と浮上の兆しなし。去年のリリーフエース成本は防御率13.50とはどうしたことか。
 外国人勢はどいつもこいつも絶好調。カーライルは2勝1敗の防御率3.00。ハンセルはリリーフエースになって3セーブ、防御率1.69。エバンスは3割2分5厘、4ホーマーで長打率6割5分はリーグトップ。しかし昇格のきっかけがつかめないのが哀しい。藤本とか吉本とか金沢とか伊達とか、二軍にたたき落としてやりたい日本人選手はいっぱいいるのにね。


7月6日(土)

Run(得点)ない
 またも負けたロッカールームで
 君は少しうつむいて
 もう(首位へ)戻れはしないだろうと言ったね
 瞳の中闇を宿した
 悲しいほど弱体な
 選手をどう殴ればよかったのだろう
 翳りのない春先の 季節は過ぎ去ってく
 風はいつも巨人に吹いてる
 堕ちる堕ちる俺たち ワールドカップもそのままに
 いつか(最下位に)たどりついたら ノムさんと同じになれるだろう
 たとえ今は小さく弱い大洋だとしても
 それより弱い俺たち ひどく弱かった日の面影

リゾ・トラ
 ぜんぶ嘘さ そんなもんさ 春の首位はまぼろし
 力ないさ 保てないさ 春の首位はまやかし
 季節変わりはちょっとね 涙する

 肌寒さもまだ残るころ 甲子園で君と出会った
 えぐるようなシュートの谷中で勝っていたね
 井川とムーアと藪 コクのあるローテーション
 打線のキレもよくて気持ちいい猛虎節
 ステキ こんなの初めてさ もう優勝確実
 二度と 最下位には 堕ちない なんてこと
 ぜんぶ嘘さ そんなもんさ 春の首位はまぼろし
 層薄いさ メッキ剥げるさ 春の首位はまやかし
 季節変わりはもっとね 身もだえる

大きな玉子の下で
 阪神ファンの 期待はすべて 哀しいほど 砕け散るのが 宿命
 また白いドームが 涙でにじむ 切なく
 弱すぎるから 馬鹿すぎるから 勝てないから 堕ちてゆくのは 必然
 貯金を吐き出して いつのまにやら 五割に

 連勝したら首位に戻るから 期待は大きくて
 あの大きな東京ドームの中で はじめて阪神が見れる
 初回の裏 片岡がまた やらかした
 藪はまたも 松井に打たれた
 たそがれ時 打球は高く 舞い上がり
 見上げれば 光る白旗

 阪神ファンの 期待の種は 妄想だけが 頼みの綱だね
 何度も 祈りを捧げたよ 打つはずのない アリアスに
 福原の球ははじかれて 失点は山のように
 広がるから 反撃できないから 僕だけ淋しくて
 投手を代え また打たれて 引っ込める
 そんなことを ただ繰り返して
 スコアボード 裏だけ点を 刻むのさ
 夢の中の 首位がむなしい
 
 インタビューの拍手の中 飛び出した
 僕はひとり 涙をうかべて
 水道橋 月の水面 振り向けば
 最下位へと招く玉子ドーム
 水道橋の駅へ向かう人の波
 僕はひとり 涙をうかべて
 水道橋 月の水面 振り向けば
 まがまがしく燃える玉子ドーム


8月10日(土)

全治二ヶ月戦記
 死んでいく 死んでいく 死んでいく……

 濱中「やめろー! 八木は最後の切り札だ! 無駄球を打たせるんじゃない!」
 星野「しかし、負けてゆきます……」
 濱中「だからなんだというのだ?! 逃げるのか? あきらめるのか? 任期を最下位のまま過ごすのか?」
 星野「……いやです」
 濱中「現役の頃、お前はタイガースと試合をしなかったのか?」
 星野「しました」
 濱中「思い出せ、彼らは優勝のチャンスの時にどうした? ここで勝てば優勝という、絶好のチャンスの時に彼らはどうだった? 答えろ!」
 星野「ビビッテイタ」
 濱中「ならばお前もそうすればいい、それをやれ!」

 おお 輝く猛虎よ いまこそ勇気だ友よ
 思い出せ 遠き日よ いつもの場所へ還れ

 行くぜ!(敵が!) 飛ぶぜ!(敵の打球が!) リリーフ燃やせ
 行くぜ!(病院へ!) 飛ぶぜ!(選手登録抹消!)
 さらば開幕のレギュラーよ

 矢野「あー、やられた! 正捕手が消えてゆく時は奉仕の気持ちになることよ」
 星野「わかりかねます、なぜ阪神の選手はこんなに怪我するのか」
 矢野「そんなの当たり前だわ、阪神ってのは不条理ってことよ。じゃぁね、さよなら」
 星野「……いやです」
 矢野「現役の頃、あなたは阪神の選手を見なかったの?」
 星野「見ました」
 矢野「思い出して、彼らはリアルな悲しみの時にどうした? 愛するものと別れ行くとき、彼らはどうした? 答えて!」
 星野「田淵幸一はそのとき、すべてを受け入れた」
 矢野「ならばあなたもそうすればいい、それをしなさい!」

 誇り高き猛虎 いまこそ勇気だ友よ
 忘れるな 過酷で 不毛なロードを行けよ

 行くぜ!(デッドボール!) 飛ぶぜ!(左尺骨!) ナゴヤ燃やせよ
 行くぜ!(病院へ!) 飛ぶぜ!(選手登録抹消!)
 さらば開幕のレギュラーよ

 濱中「控え選手、ゼロ」
 矢野「まだ、落ちるよ」
 星野「つらいなー」

 ああ それでも猛虎よ いまこそガッツ!だ友よ
 思い出せ 去年を いつもの順位へ還れ

 行くぜ!(GO!) 飛ぶぜ!(GO!) ベストメンバーよ
 行くぜ!(GO!) 飛ぶぜ!(GO!) さらばお別れだ
 行くぜ!(GO!) 飛ぶぜ!(GO!) ホワイトも逝くよ
 行くぜ!(GO!) 飛ぶぜ!(GO!) 
 さらば開幕のレギュラーよ

 サクリサクリと消えてゆく
 それでも、生き続けて
 甲子園で、我々はふたたび会うべきなのだ
 もしも、回復ならなかった選手はファームに落ちて
 鳴尾浜の球場で落ち合いましょう
 必ず ひとまず さらば
 こんないいお天気の日に われら残されし者は負けに行きます
 行きます 行くぞー…………


10月3日(木)

片岡の七不思議
 カンカン片岡の七不思議
 アベレージヒッターなのに二割二分
 勝負強いのに得点圏打率一割
 クリンアップなのにここで切れる
 堅実な守備なのにトンネルする
 ベテランなのに技術がない
 元主将なのに人望がない
 チチは揉むのにタマは打てない
 この成績なのに三番固定
 この成績なのに二軍に落ちない
 この成績なのに星野怒らない
 この成績なのに年俸二億
 この成績なのに減俸できない
 この成績なのにクビが切れない
 七不思議なのに七どころじゃない


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