トラハタ時事新報(2001年2月)
2月5日(月)
クルーズ、外野失格(日刊スポーツ)
「あいつは一塁やな」(野村監督談)とのことですが、そのくらい、昨年までのキャリアを見ればわかると思いますが……。アレで外野手が勤まると思ってたら、阪神の人は相当おめでたい人だ。
カーライル、150キロ速球は封印(日刊スポーツ)
たぶんシーズン終了まで封印してると思います。
赤星、一番センター当確(日刊スポーツ)
守備に関しては、「肩はまあまあやが、守備範囲が広いから充分カバーできる」と野村監督。打つほうも、「大きいのはないが、常時出場すれば40盗塁は確実」と。塁に出られればね……。
福原、魔球人生まっしぐら(デイリースポーツ)
先日の「ナイアガラカーブ」に続き、今日は「カミソリシュート」を披露。もう大回転魔球でも海老投げハイジャンプでもジャコビニ流星打法でも勝手にやってなさい。先生はもう知りません。
トラハタに、2001年の新外国人たちを追加しました。
2月8日(木)
野村監督・今日のイヤミ
(福原投手に)「15勝したらベンツをプレゼントするけど、10敗以上したら、お前がワシにベンツをくれるんやぞ。それから、ワシがクビになったらチャラ。なんでクビになった人間がプレゼントせなあかんねん」(これで、ベンツは遥か遠くになりました)
(さらに福原投手に)「エエなあ。今年はお前を使い倒すで。福原雨雨福原、雨福原や。稲尾の再来やな」ここで八木沢コーチ「監督、それ権藤です」とツッコむ。(たとえギャグでも、権藤の名前は出したくなかったんでしょうね……)
(伊達投手に)「藤田はいじるところがないが、伊達はいじりたくなるな。一流投手はイチ、ニ、の、サンで投げるんやが、伊達はイチ、ニ、サンで投げるからタイミングがとりやすい。ノーなしピッチャーや。それに投球に間がない。マヌケピッチャーや」(ああ……)
(チームの方針について)「とにかく点を取らんことには、ピッチャーも育たん。外国人をからめて、快速の7選手が走りまくって点につなげないと。F1セブンや。昔どこかの監督が、『スーパーカートリオ』と言ってたけど、スーパーカーはもう古い」(F1も、ちょっと古いような気が……)
赤星選手・今日のイヤミ
(走者一、二塁を想定したバント練習で一塁に転がし、監督から「なぜ三塁に転がさん!」と怒鳴られ)「ええ、でも一塁がクルーズでしたから」(……そろそろ、ローズに声かけといた方がええんちゃうか)
その赤星、急性胃腸炎でリタイア(日刊スポーツ)
ちょっと調子に乗りすぎたか。
クルーズ離婚(日刊スポーツ)
なんだトムクルーズか。じゃあどうでもいいや。紛らわしいことすんなよ。
「今年は8月に首位に立つ!」野村監督談(サンケイスポーツ)
「今年は最初つまづくかもしれないが、我慢してほしい。徐々に調子を上げて、8月には首位に立つ。9月までAクラス。首位から落ちても、またひとつひとつ、順位を上げていきたい」とのこと。……暴動発生までの時間稼ぎ?
2月12日(火)
野村監督・今日のイヤミ
(濱中と松田に)「あの二人は和歌山出身やろ。若いのにボーっとして、なに考えてるかわからんな。ワカボーコンビや」(松田よ、濱中と同列視されるようじゃ将来はないぞ)
(広沢の快打連発に)「ペレス、クルーズに広沢を加えた大砲トリオ、なんと名付けようか。ビッグバンは日ハムだし……長嶋にでも命名してもらうか」(巨人に行ったら、20本塁打なんて長距離砲扱いされませんよ)
阪神球団、早くも新外国人物色に(日刊スポーツ)
守備練習30分で外野失格となったクルーズ、155キロ豪速球と称しながらこれまで135キロしか投げていないカーライルなど、「今年の新外国人は史上まれに見る不作」とまで言われた現実を踏まえ、早くも阪神球団は新外国人の物色にアメリカに偵察を派遣することとなった。しかし、ブロワーズ、ディアー、グリーンウェルより不作な奴って……。
野村監督、新オーダーを公開(日刊スポーツ)
NHKのプロ野球ニュースに出演した野村監督は、現状でのオーダーを公開した。(守備位置は当局の推定)
一番 上坂(レフト)
二番 赤星(センター)
三番 松田(ライト)
四番 ペレス(サード)
五番 クルース(ファースト)
六番、七番 未定
八番 沖原(ショート)
不思議なことに、前日「わずかにレギュラー確定」と称した矢野、坪井、桧山がいずれも入っていない。だからこのオーダーもあまりアテにはならない(ちゅうか、松田とか濱中とか塩谷が三番を打つ時点で、敵に舐められるのは必至じゃろう)。ま、監督自身も「オーダーは使い分け」と言っていたから数通りのオーダーのうちのひとつなのだろうが、それにしても七番矢野(キャッチャー)くらい入れてもええんちゃうかい。カツノリが代わりに入っても、戦力アップの要素はまるでないんだから。
2月16日(金)
キャンプでのメンバー入れ替えなし
宮古島でキャンプを張っていた藪、川尻など主力投手は16日、安芸キャンプに合流し、17日から紅白戦を開始する。ところが二軍主体の室戸キャンプからは安芸抜擢メンバーなし。全員鳴尾浜に戻ることになった。
「こちらからは今岡、曽我部、平尾を推薦したが、今は新戦力を見極めたいということで」(岡田二軍監督談)とのことだが、「キャンプ中の入れ替えは頻繁にする」(松井ヘッドコーチ)という約束を反故にされて、二軍メンバーは不満が爆発。「広沢や桧山なんか、いまさら見たって何になるんだ」「カーライルなんかさっさと落とせよ」「実力もないくせにゴマスリで抜擢された選手には負けへんで」「あの戦力なら、腐らずに練習してれば絶対上がれる」など非難轟々。これからどうなることやら。
2月18日(日)
野村監督・今日のイヤミ
(上田管理部長に)「上田、仕事しとんのか? 最近、食事の質が落ちてるぞ。阪神はいつもそう。最初だけバーンとやって、あとで手抜き」
(疑問のカーライルについて)「まわりが一生懸命投げるからビックリしてたみたい。自分のペースで調整したい、と言ってきたよ。でも去年、ハンセルに自主調整をまかせたら、開幕に間に合わなかったんだよな」(アカンでしょうか)
両助っ人、紅白戦緒戦で五タコ(デイリースポーツ)
この時期、打者より投手のほうが仕上がりが早いのはいつものことなので打撃不振はまあ当然だが、問題なのは両外国人選手のコメント。「今は練習の時期なんで、三振しても気にしない。公式戦になればやる気になるよ」(ペレス)、「開幕二週間前にピークに持っていくつもりだ」(クルーズ)。ううむ、二人とも、自分の置かれた立場をわかっているんでしょうか。オープン戦で駄目ならお払い箱だぜ。そんな現役大リーガーのような態度でどうする。
F1セブンも音無し(日刊スポーツ)
塁をかき回すどころか、出塁すらできなかった野村監督お気に入りのF1セブン勢。「きょうだけは大目に見るが、明日も同じならお目玉だ」と監督も語るお寒い内容。今日も山田のタイムリーでわずか1得点という情けない打撃陣に、さっそく馬鹿な一部ファンは「やはり今岡、濱中、桧山を使え!」と騒ぐが、桧山だってたったの1単打じゃん。今岡はポカをなくしたら使うってば。濱中なんて、140キロの速球が打てるようになってからレギュラーとかほざけよ。カーブしか打てないレギュラーなんて聞いたことない。恥を掻くだけだ。
2月21日(水)
カーライル、またもダメダメ(日刊スポーツ)
フリーバッティングに登板したカーライル投手は、44球中ストライクが半分の22球と、制球難を露呈。さらに球速も130キロそこそこで、「一昨年傷めた肘がまだ治ってないらしい」という噂も出る有様に、野村監督も見放す寸前。それでも本人だけは涼しい表情で、「思ったところにボールが行った」と語る。思うように行かなかったら、全部ボールになるらしい。
クルーズは振り子打法で不振脱出(日刊スポーツ)
紅白戦で打撃不振のクルーズだったが、野村監督に「タイミングがズレとる。前のめりになってるぞ」と指摘され、打法を改良。足を上げる振り子打法でフリーバッティングに臨み、快打を連発。それはいいのだが、嫌いな坪井と同じ打法のクルーズに、野村監督はどう出るか、ちょっと心配。
ドラフト改悪革案出る
19日行われたプロ野球実行委員会で、ドラフト改革案が提出された。骨子は、
・逆指名の撤廃
・契約金上限の撤廃
・自由競争枠(最大2名)を導入
・高校生は自由競争枠の対象にしない
・自由競争枠で2名を獲得した球団は、ドラフトの1位指名ができない
・ドラフト1位は抽選、2位以下はウエーバー方式
というもの。これを去年のドラフトに当てはめてみると、
ダイエー:自由競争枠で山田、山村を獲得。ドラフト1位はなし、2位で加藤(昨年3位指名)を獲得となる。
横浜:自由競争枠で吉見を獲得。ドラフト1位で内川を指名。
読売:自由競争枠で阿部を獲得。ドラフト1位で内海を指名、オリックスと抽選になる。
阪神:自由競争枠で藤田と伊達を獲得。「伊達なんてドラフト1位、いや2位でも残ってるのに」と世間の笑い者になる。
というわけで、即戦力と大物高校生を両取りしたい読売にかなり有利なドラフトとなる見込み。ついでに今年のドラフトを予想してみると、
広島:自由競争枠から撤退し、ドラフト1位で野間口(関西創価高)を指名。
ダイエー:自由競争枠で杉内(三菱重工長崎)を獲得。ドラフト1位で寺原(日南学園)を指名。
中日:自由競争枠で谷口(日本生命)を獲得するが、杉内は逃す。ドラフト1位で田中(一光高)を指名。
読売:自由競争枠で石川(青学大)を獲得するが、杉内を逃し、やむなく喜多(慶応大)を阪神から奪う。ドラフト1位は放棄。国木(上宮)に「巨人以外ならノンプロへ行く」と発言させ、2位で強引に国木を指名。
阪神:杉内、谷口、石川の争奪戦に参戦するがあっけなく敗退。囲い込みしていた喜多(慶応大)も読売に奪われ、国木指名に走るが読売の恫喝に屈し、泣く泣くノンプロの横手投げ、球速135キロの変化球投手をドラフト1位指名。
どっちにしろ阪神はロクなことがありませんな。ドラフトに限った話じゃないが。
2月26日(月)
今年も阪神打線は……(日刊スポーツ)
クルーズ、ペレスの両主砲が初本塁打でオープン戦初勝利と浮かれているものの、シーズンが始まったら出てこない三井(28歳子連れ崖っぷちルーキー)みたいな二戦級を打っただけのこと。西武の一軍クラスに対しては、デニーに3打数ノーヒット2三振、森に3打数ノーヒット、松坂に至っては6打数5三振ノーヒット。今年も一流投手には手も足も出ないことは確実か。
それにどいつもこいつも三振ばっかしやがって。赤星、田中、平下。お前らに振りまわせと誰が言った。それが赤星1三振、田中と平下2三振とはどういうわけだ。だいたい松坂相手にも、赤星、田中、平下、クルーズ、ペレスと三振して、六番の桧山がやっと当てただけのピーゴロって何なんだ。赤星らと桧山と役割逆だろ。三番まではなんとしても当てる、六番は三振を恐れず長打を狙う、それが打線だろ。
藤川はメロメロ(サンケイスポーツ)
先発し松坂と投げ合った藤川は、2回を1安打ながら、3四球2暴投と制球がバラバラ。野村監督すら、「松坂と藤川ではモノが違う。あまり比較せんでやってくれ」と庇うほどの結果となった。おまけに試合後は肘痛で安芸から鳴尾浜に強制送還。ちなみに強制送還の仲間は、葛西(右膝痛)、面出(右膝痛)、伊藤(老齢登板予定なし)。さらに坪井もリハビリ途中、左太腿を痛め、開幕一軍が疑問視されている。
2月28日(水)
高波、八木、平尾が一軍昇格(日刊スポーツ)
これまで入れ替え無しで非難轟々だった阪神キャンプ。キャンプ打ち上げ後に、やっと一、二軍入れ替えが行われた。昇格はオープン戦で活躍した高波、調整終了のベテラン八木、そして平尾。かつて岡田二軍監督が推薦した三者からは平尾のみ採用となり、今岡、曽我部は選に漏れた。おそらくそのうち、秀太、濱中、塩谷あたりが二軍落ちするものと思われる。
ダイエー王監督の野村批判(夕刊フジ)
「三年目でF1セブンはないだろう。チームを改造するなら一年目からやらねば。今になって一からやり直します、では、あと二年くらいやらせろ、という、延命策にしか見えない」
いやまったくごもっとも。反論の余地もございません。しかし、ワンちゃん、あなたチーム改造に着手したのは就任何年目?
カーライルまたまたメロメロ(デイリースポーツ)
27日の紅白戦に登板したカーライルは、大きなモーション、クイックできないという二重苦で1イニング4盗塁を許した。しかも「155キロ」と豪語していた球速はこの日も137キロ。野村監督は「早いうちに悪いところを出しておいたほうがいい」と語るが、ねえバド、悪いとこ、あとどのくらいあるの? 教えてバド、いいとこあるの? あると言ってよ、バド。
ペレスは右膝炎症(デイリースポーツ)
「初めて経験するキャンプで疲れている。五年分くらい走ったね」とのことで、練習の一部を免除。守備も免除でDHに座った。ねえエド、いままで、どのくらい練習してたの? 阪神の練習は、12球団でいちばんラクだと、球界でも有名なのに……。まあ、クルーズが調子上げてきたことだけが救いか。