トラハタ時事新報(2000年11月〜12月)


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11月1日(水)


大豊自由契約へ(日刊スポーツ)
 10月31日に球団と交渉を行い、来期年俸の見直しをしない球団に対し、大豊は自由契約を要望、速攻で認められた。今後の進路について大豊は「できれば星野監督の中日に復帰したい」と語ったが、せっかく放り出したババに戻られてはかなわない星野監督は、「復帰? あれだけの選手なら、それなりの処遇をしなければならんし、難しい」とまるで採る気がないことをアピール。指名代打制のパリーグか、台湾球団か、最悪の場合引退もある。
 え? 時事通信では「中日入り」だって? それも「年俸5,6千万プラス出来高」だって? 阪神の提示額(30%オフで七千万円)より低いじゃないか。わけわからん。

進藤(横浜)と小川(オリックス)のトレード合意に(日刊スポーツ)
 FAの新庄を巡って争奪戦を繰り広げている両球団が、トレードに合意した。進藤は去年も契約を巡りモメてFA宣言したが買い手がつかず出戻った経緯もあり、できるだけ放り出したい横浜と、新庄獲得に失敗しそうながら「新庄とちょっと違いの進藤を取りました」と言い訳したいオリックスの思惑が一致。でもね、オリックスさん、一応言っておきますが、セリーグの選手がみんなスターじゃありませんよ。


11月3日(金)


野村監督・今日のイヤミ
(キャンプで期待している選手は?との問いに)「全員です。少数精鋭で、期待してる選手だけを連れてきた。連れてかなかった選手には悪いが……」(当然のように、今岡は置いてきぼり)
(キャンプのテーマについて)「低レベルのチームには低レベルのやり方がある。このチームの原点は何か、何が原点か」(阪神の原点……ううむ、何も考えず痴呆のように振り回す野手と、へろへろ球の投手、そして派閥人事と監督交代とスターの放出かなあ)
(体力づくり重視のハードなキャンプについて)「故障者? 故障して困る選手は1人もいない。こんなんで故障するならプロの選手じゃない」(阪神にはプロ以前の選手がいっぱいいるからなあ……)
(打撃練習について)「基本は素振り。振って振って振りまくる。それしかない。一、二の三で三のときにブワッと息を吐く。ブワッスイングができんと。出来てたのは広沢だけ。あとはヒヨコ。高校生にも劣る」(高校時代の栄光、いまいずこという選手、多いですからねえ。通算五十本塁打の濱中とか六十本塁打の平尾とか)

安芸の秋季キャンプ始まる(日刊スポーツ)
 若手選手のひ弱さにIDどころではなかった二年間を反省し(もっと早く気づいて欲しかった)、今年の秋季キャンプのテーマはまず体力づくり。太股1センチ、前腕0.5センチのアップが課題とされ、達成できなかった選手は罰金を取られる。藤川投手などは「高校からぜんぜん増えてませんから……」と早くも弱気だが、大丈夫、コンビニ弁当食うのやめてちゃんと飯食えば、勝手に増えるって。逆に根本内野手は「こんな練習してたら、勝手に増えますよ」と、頭を使わなくて済むキャンプを大歓迎していた。

安達智次郎、現役復帰へ(日刊スポーツ)
 投手としてドラフト1位入団→野手転向→投手へ再転向→解雇→打撃投手と数奇な人生を辿ってきた安達投手が、来期にはまた現役復帰する可能性が出てきた。もっとも「ドラフトの結果次第で、左腕の補充要員として可能性あり」ということなので、復帰を喜んでいいのか悲しんでいいのか……。

進藤、戸叶、新井(横浜)と小川、前田、杉本(オリックス)のトレード成立(日刊スポーツ)
 進藤と小川のトレードに投手の交換が絡んで成立。横浜の戸叶は二桁勝利で優勝に貢献したが今年は無勝利。被本塁打が多く、「ハマの花火師」でファンに親しまれたり怖れられたりしていた。オリックスの杉本は今期4勝8敗の右腕。あとの二人はどうでもいいや。

ナベツネまた喚く(デイリースポーツ)
 試験的に今年のみ代理人交渉を認めようという方針となった日本球界だが、オーナー会議の席上でナベツネがまたやってくれました。
「こんなバカな制度はない。ウチの選手で代理人なぞ連れてくるヤツはおらんだろう。いたら給料ダウン。いやなら自由契約。巨人に来たいという選手はいくらでもいる」
 この発言を受けて、名うての寝業師・工藤がどう動くか注目される。しかし、こんなこと言われて黙ってる(もしくはお説ごもっともか?)久万オーナー、あんたが一番情けないよ。揃って死んでくれんかなあ。


11月6日(月)


新庄、残留の条件はライト転向(日刊スポーツ)
 日米野球に出場した新庄選手が「阪神に残留する条件はライトへのコンバート。ライト前ヒットで一塁ランナーを三塁で刺すのがいちばん目立つ。そのためにも、センターを任せられる強力な外人選手を獲得してほしい」と発言。ううむ、要望というか、無理を承知で因縁つけてるというか……。しかしこの発言、坪井バッシングの一環なのであろうか? まあ、今年の坪井はさんざん三塁に走られたし、本塁タッチアウトが多かったのも、二塁走者が坪井をナメまくって、普通ならストップでも本塁突入してたからだしなあ。

成本、来期のストッパー!(日刊スポーツ)
 またまたまた。

八木が三塁手争いに参戦(デイリースポーツ)
 ハートキー、塩谷、濱中が互角でレギュラーを争う正三塁手の座に、おんとし三十六歳の八木も名乗りを上げた。しかし、三塁手のレギュラー争いって、年々スケールが小さくなっていく気がするのは、私だけでしょうか。結局和田がレギュラーだったりして。

ドラフト直前にキナ臭い噂
 今年の高校生No.1の呼び声高い敦賀気比・内海投手の親戚が「読売以外なら入団拒否」と発言(むろん、裏から読売の手が回っていることは論を待たない)、これを利用して読売が三位指名を狙っているとの噂が。これには上位指名を検討していた広島、オリックス、西武、中日が猛反発。中日は中里投手(春日部共栄)を一位にする公算がもともと大だったが、他の三球団がどう出るか。中日も読売への対抗意識から内海取りに再参戦するか、そして内海争奪戦の隙をついて阪神が読売から三浦投手(東洋大)を強奪するか、目が離せない情勢となってきた。なお、読売がらみでは、阪神も検討していた豪打の投手、上宮太子の亀井投手にやはり「巨人以外は拒否」発言をさせ、五位で指名との噂もある。困ったもんだよジャイコロは。
 ちなみに阪神のドラフトでは、九州東海大の豪打・梶原内野手、前橋工業の強肩豪打・狩野捕手の獲得を検討しているとの噂もある。

元ヤクルトの高野光氏が自殺(時事通信)
 五日深夜、自宅マンションの七階から飛び降り、全身打撲で死亡していたことがわかった。飛び降りは妻子の前で、奥さんが「やめて」と絶叫したが間に合わなかったという。警察では前日ギリシャでバスジャックを行い、投降後警察の窓から投降した犯人に影響されたか、それとも元同僚の川崎投手の元愛人の霊に憑依されたか、鋭意調査中。


11月7日(火)


近鉄移籍組、早くもダウン(サンケイスポーツ)
 トレードで近鉄に移籍した阪神の3選手のうち、湯舟と山崎が早くもダウン。湯舟はハードな練習に「もう2キロ痩せた。ふくらはぎはパンパン」と弱音をあげている。いっぽう山崎は風邪でダウン。そういえば近鉄の小林投手コーチは、阪神に移る酒井、面出、平下選手に、「お前ら、阪神に行ったら練習がやりたくてたまらなくなるぞ」とからかっていた。どうも阪神は、練習量からして他球団と差があり過ぎるようです。

高山2世登場?(日刊スポーツ)
 6日の入団テストに、ドラフト入団を狙う横山内野手が登場した。190センチの長身選手で、25歳。ノンプロのヤオハンジャパンに所属していたが、廃部後はクラブチームのウィーンベースボールクラブに移籍。知人(ケニー?)の紹介で受験。野村監督の評価は「守備と肩はいいが、打撃に妙な癖。足が遅いのと年齢が問題」とのこと。

広島逃げた
 ドラフト1位には内海でなく、戸畑高校の横松投手を指名することを6日の会議で決めた。戸畑高校の横松投手はMAX143キロの右投手だが、スタミナと制球に問題があり、今年のセンバツでは四日市工相手に14失点。おいおい、広島さん、読売の横車に負けちゃったのかい?


11月9日(木)


タラスコ、ハートキー解雇(デイリースポーツ)
 「保険として置いておこうという話もあったけど、スッキリした方がいいだろう」(野村監督談)ということで、あえなくチョン。大豊も消え、新庄も消え、スッキリしすぎでんがな(泣)。外国人野手は、既に契約したクルーズ内野手に加え、元横浜のローズを含む大物獲得を目指すとのこと。

縦縞のユニフォームは廃止?(日刊スポーツ)
 野村監督はビジターのユニフォームを変更する方向で検討している。「阪神のユニフォームは時代遅れ。もっと新しい、動きやすいものにしたい」ということで、前開きのボタンで留めるタイプに変更するとか。また、縦縞を入れるとどうしてもユニフォームが堅くなるとのことで、ビジターに限り縦縞を消す方向で考えていることも明らかにした。どうでもいいけど、コシノミチコに任せてグラウンドコートみたいな変なの作られたり、モリハナエに任せてオリンピックの妙な雨合羽みたいなの作られるのはやめてね。


11月10日(金)


阪神の二位は迷走中
 フロントの「逆指名でなくてもいい選手はいる。強硬指名で行く」という発言を受け、デイリースポーツでは西武が二位指名予定の三井投手(新日鉄広畑)、日刊スポーツでは読売の三位指名が予想される三浦投手(東洋大)と予想しているが、どうなるか。「高校生も視野」ということなので、一発逆転で内海指名も可能性としてはあるかも。どうせ三浦なら、三位指名でも読売より優先だしね。

ダイエーの吉永獲得に乗り出す(日刊スポーツ)
 ダイエーの来期構想から外れ、退団が決定的な吉永選手の獲得に阪神が動き出している。吉永選手も「出場機会の多いチームへの移籍」を訴え、トレードもしくは自由契約を球団に申し入れている。ううむ、大豊じゃあかんかったんか? 阪神では「捕手としても再生可能」として乗り気らしいが。ううむ、新井じゃあかんかったんか?


11月12日(日)


野村監督・今日のイヤミ
(来期の先発ローテーションについて)「藤田はゼロと思っとかなアカン。藪は後半戦の様子ではとても使えん。川尻は隔年なので来年はダメ年。星野は終わりかけの投手。福原? 来年15勝したらベンツを買ってやるわ。結局はハンセルとカーライル。カーライルは黒田コーチが取ってきた選手だからな。アカンかったら一緒にクビや」(アカンか、来年も……。それにしてもこんなに意気上がらぬシーズンオフも珍しい)
(広島・山本新監督のコメントに)「インタビューで、セにはタヌキが二匹おる、と言ったらしいな。野球界の秩序も衰えたもんや。ワシの頃は先輩にそんなこと言う奴はおらんかった。だいたいタヌキは森一匹やで。横浜の監督になるかどうかも、ワシに教えなかったくらいや。野心家やで森は」(そういえば元阪神の藤本監督も渾名は「伊予ダヌキ」でした。名将の別名?)

断念!断念!また断念!(日刊スポーツ)
 阪神球団は元横浜ローズ選手の獲得を「道義的に取れない」(野村監督談)ということで断念した。また大豊に代わる代打の切り札&外人がへっぽこで広沢がやっぱダメだったときの正一塁手(確率67%)として獲得を急いでいたダイエーの吉永内野手についても、条件面で折り合わず獲得を断念した。また「中日とマッチレースだ!」とはしゃいでいたヤクルトのFA選手・川崎投手についても獲得を断念した。

新庄は雲隠れ?(日刊スポーツ)
 横浜球団は再三にわたって新庄の携帯電話に連絡するが、本人がまったく出ないため、やむなく交渉を延期したことを明らかにした。あんな、ここだけの話でっけど、新庄、携帯電話の使い方知りまへんで。どうやら携帯といえば人にぶつけるもんだと、悪いチームメイトに教えられたらしい。
 ということで横浜との交渉は12月5日以降にずれこむことに。これには阪神、横浜とも、「これでは遅すぎる。ドラフトも終わり、トレードもできない。代わりの選手なんか調達できる時期じゃない」「とりあえず新庄がいないつもりでチームを作っとかんと、どうにもならん」「どうせ12月まで遊びに出かけるんだろう」「ナニ様のつもりだ」「ちやほやされて舞い上がったアホウめ」などと文句たらたら。それでも王子様は「それもボクが求められてるって証さ」と、何も考えていませんでしたとさ。


11月14日(火)


阪神、内海獲り参戦(スポーツニッポン)
 内海親戚サイドから「巨人以外ならノンプロ入り」の怪発言が飛び出し、一位指名を予定していた広島、西武が撤退。オリックスも一位指名が怪しくなってきた現在、阪神が二位で指名することを検討。13日に敦賀気比に編成部長、スカウトが挨拶に行き指名の挨拶を行った。もっとも内海は阪神拒否の意向が強く、本人は出席せず。阪神は二位候補の吉見、平本、山田、三井にすべて逃げられ、三浦は巨人指向が強いため二位指名に困っていた。むろんオリックスが一位指名した場合は阪神に権利はないわけだが、末永編成部長は「いい選手だし、可能性がある限り追いかける」と発言。これって、どっかで聞いたことあると……あ、今年の夏頃、山田獲りに行った時の発言と同じだった。……不吉な。

川崎獲りにも再挑戦(スポーツニッポン)
 一時は断念した川崎(ヤクルト)のFA獲得にふたたび乗り出すことも、12日に決定した。野村監督の強い意向で再参戦に踏み切ったものと見られる。もっとも川崎は中日と相思相愛状態のため、どっちにせよ阪神入団の可能性はきわめて低い。「来期の投手陣を考えると、ぜひとも必要な投手。積極的に獲得を目指す」との発言だが……これも、どっかで聞いたような……あ、先月、山田獲りに再参戦したときの台詞と……不吉な。

ローズには再挑戦しないが(日刊スポーツ)
 ヤクルトをクビになったハッカミー投手の獲得を検討中。今年は8勝に終わったが、昨年12勝の実績。百球肩ながら中四日オーケーのスタミナ。中継ぎの豊富な阪神では充分勝ち星を計算できると踏んでいる。そういえば、広島のミンチーはどうなったっけ?

 「野球選手似顔絵」、面白いっす。藪と今岡がお勧め。


11月16日(木)


さよならの予感
 二位指名予定の内海には門前払いを食らい、最悪の場合は伊達二位繰り上げか、鳥羽の近沢捕手の強硬指名。捕手が足りないって? そりゃ、あんだけ放出したりコンバートすればいなくもなるだろうさ。獲得を検討していたハッカミーとミンチーはロッテに。また来年もろくでもない面子でローテを回すのか。獲得交渉してた吉永は大野プラス一億の破格値で読売へ。そりゃ勝ち目はないね。大豊の代役に一億使うくらいなら、大豊に一億やってただろさ。でも巨人は吉永をナニに使うのかね? 工藤のお目付役? 新庄はヤクルトと横浜で争奪戦。さすがのプリンスも非難囂々には勝てず、交渉を十一月末に繰り上げることに。九州男児のくせにナニが在京セなんだよ、ソープにでも行きたいのか? 川崎は首脳陣がまるで獲る気なし。欲しがってるのはノムさんだけ。やれやれ。明日のドラフトと今月中に繰り上がった新庄の交渉次第では、こんな腐れチームの応援をすっぱりやめる決心がつくかもしれない。


11月23日(金)


 なんかあんまり気乗りがしないが、それからの動きを追ってみましょか。

ドラフトは加藤紘一よりへっぴり腰の結果に
 1位藤田2位伊達3位狩野4位赤星5位加藤6位沖原7位藤本8位梶原。以上。

川尻「代理人呼ぶ!」発言にフロントおろおろ(日刊スポーツ)
 今年の契約交渉に、試験的に導入された代理人制度。これを川尻が行使すると表明。「正規の手続きに則っているだけ。何も問題はない」と堂々たる川尻に対し、球団側はおろおろ。「裏切られた気分。本人に会って話をしたかった」(野崎専務) 「向こうがプロを呼んでくるなら、こちらも弁護士などのプロを呼ばざるを得ない」(石田管理部長)
ちょっと待て〜ぃ!!! お前ら、契約交渉のプロやないんか。アマか。トーシロか。ほたらなんで給料貰っとんのや。お前ら月給ドロボウか。それを本人が認めるか。辞めてまえいや死ね死ね死んじまえ臍かんで死ね

新庄は相変わらずの浮かれっぷり
 新庄争奪戦にヤクルトも参戦し、プリンスの浮かれっぷりは倍増。さっそく20日、ヤクルトと初交渉。新聞記事では「きょうにもヤクルト新庄誕生!」と書かれ、ヤクルト側もいっきに金額面の折り合わせまで行くつもりだったが、浮かれる皇子様はもはや人間の話が通じる状態ではなく、「一般的な話をしただけでした」と沈痛な表情。22日には横浜と交渉したが、年俸と「背番号1」の提示がやっとで、球団幹部は「新庄は何を考えているのか分からない」と渋い顔。あのね、あのひとはね、なにも考えてないんですよ。
 そんな世間の風もよそに、皇子様は「スッゴク楽しかった。若い子の気持ちをよく分かってくれる感じ。ヤクルトも横浜も、選手が自由にのびのびとやっている印象」と答えていた。あんたももう30で若くもないのですが。そんなにID野球がイヤやったんですか。自由にやってた時代のキミは2割2分150三振でしたね。でも横浜は森さんですよ。ノムさんよりずっと冷徹な管理野球ですよ。やはりキミの行く道はヤクルトのチワワ監督の元しかないのですか。「今後の連絡は電話で」ともおっしゃってた皇子様ですがその電話が通じないから横浜もヤクルトも(以下略)

野球選手の肖像権は自分で守る(朝日新聞)
 プロ野球労組(古田会長)は、日本野球機構に対し、これまで日本野球機構と球団が管理していた選手の肖像権を、今後は選手各自が管理する、と通告した。これはコナミが日本野球機構と契約して、選手の実名を使用する権利を独占したことに反発したもの。労組側では、コナミや野球機構がこれを認めない場合、裁判闘争にも持ち込む強硬姿勢を見せている。ナムコ、ジャレコ等の他ゲームメーカーは、実名使用時にいちいちコナミにお伺いを立てる必要がなくなるので歓迎はしているが、今後「今岡選手 忠誠度E ミートC 長打力C 走塁D 守備範囲E 肩D 確実性Eマイナス」などというデータシートを作ったら名誉毀損で訴えられるのではないかと戦々恐々。 


11月28日(火)


阪神投手・捕手陣は大名旅行(デイリースポーツ)
 阪神の投手・捕手陣は12月11日からグアムへ旅行に行くが、この財源はシーズン中の罰金によることが明らかとなった。山田・遠山の幹事は「海外は初の試み。来年はもっと遠くへ行きたい」と喜ぶ。大丈夫。キミタチの力をもってしたら、来年のリードミス・落球・逆球・暴投・意味無し四球・バントミスで罰金はバリバリ増えて、きっと月旅行にだって行けるさ! そして帰ってくるな。

藤川は看護婦さんと結婚(日刊スポーツ)
 藤川投手(二十才)が高知在住の看護婦、森田英子さん(二十四才)と来年一月に結婚することを発表。藤川が高知商で投げてたときからのつきあいというから、きっと追っかけ出身だな。ともかく英子さん、藤川がこれ以上コンビニでカップラーメン食ったり、深夜までパチンコ屋で煙草吸ったりの不摂生な生活を続けないよう、拘束衣でもなんでも着せて防いでください。それからあの細っこい身体もなんとか改造してください。ステロイドでもエフェドリンでもヘノモチンでも何でも飲ませて。死んだっていいですから。


12月4日(月)


「中継ぎに夢を」(日刊スポーツ)
 最年長にして最多酷使の伊藤投手は、「中継ぎには一億やれないと(たぶん石田管理部長に)言われた。リリーフだって立派な仕事」と語れば、葛西も「年に40試合も50試合も投げれば、身体のどこかが壊れる。過酷な商売」と、ケガ→お休み→復活→酷使→ケガ、を繰り返す同投手ながらの実に説得力のある言葉で同調。遠山投手も、「阪神でだけはやりたくない、と他球団の選手にも言われた。阪神でしかやれなかった僕にも夢を与えてほしい」と援護。
 まあ真面目な話、代打と中継ぎの年俸に関しては、野村監督とフロントが意思統一していない気がする。野村構想では、ワンポイントで強打者を封じ失点を防ぐ中継ぎと、一打逆転の場面に登場する代打の切り札は、実に重要な役目。へっぽこな先発投手や打てないクリンナップよりも、はるかに重い役目。それに待遇が伴わないのではねえ。そのへんがちゃんとしてたら、大豊も放出することなかったと思うのですが……。

阪神、3スカウトを解雇
 解雇されたスカウトは谷本稔、切通猛、宮本四郎の3スカウト。谷本氏は現役時代、大映・大毎・東京・阪神に在籍し、1試合3併殺打の日本記録を保持。スカウトとしては中国・四国を担当し、藤川球児などを獲得。今年、宿毛の東投手を取れなかった責任?
 切通氏は現役時代、阪急・阪神に在籍。阪神では主に代打男として活躍。スカウトとしては北陸・山陰を担当。やはり森・内海の有望高校生に「お断り」をくらったのが大きかったか。
 宮本氏は現役時代、大洋・阪急・阪神に在籍。大洋では便利使いで酷使され、阪急で先発として頭角をあらわす。いい加減くたびれてから移籍した阪神では、もっぱら二軍のローテーションで活躍。宮本、福屋、山内、野村のファーム投手陣は、「一軍より平均年齢が十歳高い」と他チームからおそれられた。スカウトとしては近畿を担当。今年のドラフトではデュプロの藤本選手を担当(加納スカウトという説もあるが)。そういえば阪神、ここんとこ地元近畿の人間に逃げまくられてるもんなあ。上原、山田、鳥羽の近澤、上宮太子の亀井……。

「殴ってしまう」塩谷に厳重注意
 11月30日の契約交渉で100万円アップの1600万円の提示をうけた塩谷選手。その席上、バトルやハートキーなど外国人選手がポジションを与えられ、なかなかサードの定位置が取れなかった今期の状況について訴えると、石田管理部長から「悔しかったら外国人選手を追い抜けばいい」と言われ、ついに激昂。今後の契約交渉について、「(森ちゃん並みのナチュラル放言を聞いていると)石田管理部長をつい殴りたくなるんで、今後の交渉は代理人を立てたい」と発言。翌12月1日には「社会人としてあるまじき軽率な放言」として球団から厳重注意を受けた。どっちなんでしょうな、社会人としてあるまじき放言は。

内海、オリックス入団を拒否
 選手が入団を拒否するのは与えられた権利で、それを批判する気はない。しかし、ここはぜひ心して耳を傾けてほしい。
三年後、巨人が拾ってくれるという口約束は、ゆめゆめ信じ込むではないぞ
 と、ひとこと言っておきたい。(ワガツマ風味)

 それにしても、スカウト今度は飛び降りないだろうな。

吉原(中日)と柳沢(オリックス)の捕手同士トレード
 吉原は昨年読売から、これも捕手同士のトレードで光山と交換され、夏のミニキャンプで「いったい巨人じゃ、捕手に何を教えてたんだ」と中日首脳陣を呆れさせた逸材。ひょっとして、これってババ抜きですか? 来年あたり阪神に来たりして。あーヤダヤダ。


12月5日(火)


賃上げのための妙な安心理論蔓延(デイリースポーツ)
 手始めは藪投手。今年6勝10敗とろくでもない成績に終わったが、「優勝した巨人戦の登板が異様に多かった(10試合)。強いチームと当てられるという、エースの役割を担った点を評価してほしい」と。ううむ、横浜や中日相手には出す気にもならんくらいボコボコに打たれてた癖しやがって。19日が初交渉の予定。
 次いで川尻投手。代理人の小野弁護士はきょうの初交渉で「川尻の10勝7敗は、チーム内の勝ち星の占有率でいえば、巨人では14勝以上に相当する。つまり工藤くらい貰えるわけだ」と語る。ううむ、その理屈からいったら、国鉄の金田投手やクラウンライターの東尾投手は、莫大な年俸を得ていることになるぞ。当然のように決裂し、次回交渉は21日。
 そしてリストラで首が寒かった吉田投手まで。「中継ぎは防御率(5.60)より登板数(24)を評価してほしい。試合数の多さは、現場の信頼、評価。結果で見てほしくない」と。でも今年の結果で、もはや信頼も評価もなくなっちゃったため、結局千万円減の三千万円で更改。

ロッテ、ハッカミー獲得を断念
 ロッテ球団は元広島のミンチー入団の発表とともに、元ヤクルトのハッカミー投手の獲得断念を発表。球団とハッカミー投手は条件面での合意に達し、契約寸前だったが、夫人が妊娠したためご破算となった。やっぱり、カミさん孕んだ選手は、勝手に帰国したりするからなあ。そういう意味では、タラスコは球界に貢献した、と言えるのであろうか。これで阪神が獲得したら大笑いなんだが。

小坂盗塁王弁当発売(サンケイスポーツ)
 フランコの「フランコフルト弁当」、黒木の「ジョニ黒弁当」、そして今年の「漢・石井弁当」と、妙な弁当では他の追随を許さないロッテが、小坂選手の盗塁王を記念して、「スチール弁当箱」の発売を発表した。中身については未定だが、盗塁だけに糖類いっぱいの自社製菓子詰め合わせではないかと予想される。


12月6日(水)


石田管理部長よさらば(日刊スポーツ)
 阪神球団は5日付で大規模な人事異動を発表。先日の3スカウト解雇のほかにも、あの「失言させたら世界一」「選手を激怒させたら世界一」こと石田管理部長が、編成部付部長に格下げ。代わって「最後の最後で巨人に負けて優勝を逃した」「最後の最後で長島に打たれてノーヒットノーランを逃した」上田次朗氏が管理部長に。
 また、「代理人に騙されたら世界一」「変な外人を掴まされたら世界一」こと末永編成部長は休職。代わって竹田常務が編成部長を兼任。
 あとは「球界のルールを無視させたら二番目(一番はナベツネ)」「交渉のプロのくせにプロ相手に交渉できない世界一」の野崎専務だな。

文句があるならオレに言え! 新庄激怒(デイリースポーツ)
 昨今のうろうろ騒動ですっかり阪神・横浜・ヤクルトのファンを敵に回した皇子様。実家にイタズラ電話や激怒メッセージが殺到し、怒ったプリンスは、自分のHPに「これはボクの問題。文句あるならボクにかけろ」と掲載。でもね、その電話が通じないからだってば。

阪神の新外人はマグワイアの代役(サンケイスポーツ)
 ……もういい。勝手に書いてくれ。


12月11日(月)


新庄、急転直下メッツ入り(日刊スポーツ)
 横浜に続きヤクルトにも愛想を尽かされた新庄、これはもはや阪神に戻るしかあるまいと思われていたが、なんとメジャーのニューヨーク・メッツ入団が決定。うわぉ。ま、たぶんメジャー契約ではないだろうけど。
 しかし今回の選択は、新庄にしては賢明だったかもしれない。アメリカなら、新庄が何を言おうが何をしようが、「文化の違い」で済まされるし。「ははあ、日本人は『恥の文化』だから電話に出ないのだな」「監督の采配よりファッションが気になるのは、『型』から入る文化だからなのだな」「長いミーティングが嫌いなのは、きっと不言実行を重んじる精神なのだな」「なるほど、盗塁をしないのは、ハガクレのヤマトダマシイなのだな」などなど。


12月12日(火)


ほんまかいな新庄メジャー契約(日刊スポーツ)
 「マイナー暮らしを覚悟しているのか」という、相当失礼ながらも核心を突いた質問に対し、新庄自身は、「メジャー契約です!」と胸を張って答えたのだが、ううむ、皇子様、「メジャーと契約」と「メジャー契約」は違うってこと、分かって言ってるのかな。
 新庄は「三年契約です」と語るが、メッツの発表では「一年契約で、メッツ球団の意思で二年目の契約を結ぶかどうか決める」ということだしなあ。大丈夫かなあ。アメリカは契約社会だから、契約書の意味がわからんとえらい目に遭うよ、プリンス。
 ちなみにメッツの発表によると、一年目の年俸は20万ドル(メジャーの最低保証額)、契約金30万ドル、出来高払い50万ドル。ま、今年のドラフト8位・梶原に毛の生えたような待遇ですな。「いまのところ外野の守備要員」だそうだし。

「メジャーで対決だ!」上原、新庄へ挑戦状(デイリースポーツ)
 ……またかいな。このチームの選手がメジャーを語るときは、カネが欲しい時と相場は決まってるんだから。で、上原君、いくら上げて欲しいの?

ローズ自由契約へ(デイリースポーツ)
 引退を撤回、他球団との契約が伝えられたため態度を硬化、保留選手扱いにしてローズに足枷をつけていた横浜球団だが、「保留選手手当てを払いたくない」というセコい理由から、ローズに自由契約を宣告することになった。これはやはり、読売入りへの布石?
 そういえば、ロッテのウォーレンはどうなったんだろう。読売はメジャーのリリーフエース獲得に失敗するまで干しとくらしいし。ダメモトで阪神、声かけてみない?


12月23日(土)


プリンス、渡米準備着々(日刊スポーツ)
 メッツ入団が決まり、渡米した新庄。迎える現地新聞社こそ成績に比例してわずか二社という寂しさだったが、ヒマな在留邦人が多数出迎え、記者を圧倒。記者は腹いせに「補欠選手にディマジオ級の歓迎」「ファッションセンスはまるで50年前のジェームスディーン」などと書いたが、帰国した当の皇子様には、「ディマジオって誰? ジェームスディーンって誰?」と、まったく応えた様子はなかった。あのね、記者さん、あの人にはね、遠まわしの嫌味は通じませんよ。
 再渡米に先立ち、毎年毎年ノルマを掲げては「これを達成したら結婚します!」と宣言、毎年毎年達成できないうちにすっかり店晒しでいろんなところが崩れてしまった大河内志保さんとの挙式も24日に決定。メジャーに行かなかったら、一生結婚できなかったかもしれないと思うと、これも僅かながらメジャーの恩恵か。

川尻の代理人交渉は決裂必至(日刊スポーツ)
 川尻側代理人は「他球団の十勝投手に比べ、川尻の今期年俸5900万円は安すぎる。1億とみて、そこから40%アップの1億4000万円」との要求。球団側の、5900万円から40%アップの8000万円という提示額と、あまりに差がありすぎる。球団側は「過去の修正はできない。あくまで今期年俸は5900万円」、川尻は「このままではマウンドに立てない」と真っ向から対立しており、コミッショナー調停まで持ち込まれる可能性大となった。

盗撮エロビデオ恐喝犯を逮捕(デイリースポーツ)
 今年7月に元阪神の新庄選手に似た人物が映っている猥褻ビデオを球団に送りつけ恐喝した事件がありましたが、その犯行グループの四人目が逮捕された。残るはひとり。まさか、狂言恐喝で主犯アメリカへ逃亡中、ってことはないだろうな。


12月24日(日)


阪神球団、代理人交渉に差別待遇(日刊スポーツ)
 「代理人を連れていくと、お茶が出ないんですよね」(藪投手談)
 ……アホかおのれら。

そろそろ年末?
 今年で二十世紀も終わりということで、各所で「二十世紀ベストナイン」なるものが開催されている。しかし、その結果には失望した。どこも現役選手偏重なのだ。「自分が見た選手」の中から選ぶというのであれば、当然、多数決で現役選手が勝つだろう。大下弘を見たことのある人は60歳以上。人口の5%に満たない。それに比べ、松井を見ている人は現在生きている100%。これでは不公平だ。だから「見たことのある選手」から選ぶのでは、投票の趣旨にそぐわない。ここでは、伝聞、本などからの情報も材料として、勝手に二十世紀ベストナインを作ってみました。

投手 稲尾和久 金田か稲尾か。通算成績なら金田、瞬間風速なら稲尾。ここは瞬間風速を重視し、「神様仏様稲尾様」を選んだ。
リリーフ投手 江夏豊 まだ佐々木も高津も、江夏のフォーマットを超えてはいない。
捕手 野村克也 野村本人は土井垣を選んでいた。打と肩で選ぶなら土井垣だろう。ただここでは、「リード」という新しい概念を導入した点を重視し、野村とした。
一塁手 王貞治 川上やバースもあるが、やはり王でしょう。
二塁手 落合博満 野村は千葉を選出していた。まあ、トータルなら千葉、守りなら土井か。しかしあえてここは打撃重視で、落合にしてみた。ローズでも可。
三塁手 長島茂雄 野村は藤村を選んでいたが、藤村は外野や投手など他のポジションの印象が強いので、あえて三塁プロパーの長島。中西は打撃なら長島以上だが、守備がちょっと。
遊撃手 吉田義男 守りだけなら野村の選んだ木塚だと思うが、打と走も含めたトータルで吉田。高橋、松井、小坂など「俊足好守の遊撃手」というイメージを作った人でもあるし。
外野手 大下弘 やはり戦後の日本プロ野球を創ったともいえる、この人でしょう。かつて「智将」三原監督が、「打撃人を五人選ぶなら、川上、大下、中西、長島、王。三人に絞るなら大下、中西、長島。ひとりなら大下」とまで言った選手ですから。
外野手 張本勲 やはり三千本安打。打撃の職人。ヒットを打たせれば日本一。
外野手 イチロー 張本を抜ける可能性があった唯一の選手。連続首位打者ではすでに張本を抜いている。守備走塁を含めたトータル評価では比類ない。
 なんか、ありきたりの結果ですいません。


12月27日(水)


藪の代理人も川尻に負けず劣らずのトンデモ要求(日刊スポーツ)
 今期6勝10敗の藪投手に、球団が提示したのは400万円ダウンの7200万円。ところが代理人の岡田氏が主張したのは、なんと2400万円アップの1億。「これまで7年の成果を考慮して」とはいうものの、なんともはや。「人間、誉められてその気になって活躍する。藪のように、ボロクソ言われていると、働くもんも働かん」などと、「ピグマリオン効果」などという言葉まで持ち出してみたものの、説得力のなさはいかんともしがたい。藪のよかったころは、ワシらも誉めてたよ。とりあえずこれで越年必至。今年から始まった阪神の代理人交渉は、球団側のトンデモな態度と、代理人側のトンデモな主張がぶつかりあい、今後に課題を残す結果となった。


12月31日(日)


阪神十大ニュース
1.新庄FAでメッツ移籍。四番打者がいなくなった。
2.大豊解雇。五番打者がいなくなった。
3.タラスコ、バトル、ハートキー外国人野手全員解雇。これでクリンナップが誰もいなくなった。
4.代理人交渉は球団も代理人もトンチキばっかり。
5.ドラフトは藤田をかろうじて確保したのみ。「巨人を蹴って阪神入団した漢やで!」とファンは喜ぶが、要するに阪神のほうが多額を提示しただけのこと。一月に「今年の目玉として、全力を挙げて獲得に向かう」と報道された選手は、必ず獲得に失敗する、というジンクスは今年も。
6.阪神を飛び出したメイが読売移籍で大活躍。カネでひっぱたいて働く選手なら、出せばよかったような気もする。
7.獲得に失敗した江藤が読売移籍で大活躍。カネでひっぱたいて以下同文。
8.今岡バッシングはますます激化。田中、坪井もそのとばっちりを受ける。その陰でひっそりと平尾と的場は負傷、塩谷は徐々に役立たず化、と、若手野手はどいつもこいつも。
9.先発投手陣は崩壊。期待の星野は振るわず、藪は予想通りダメ。福原は起用法がころころ変わって潰され、新人吉野は先発も救援も失格。かろうじて川尻とハンセルだけがなんとか。このあおりを食らって伊藤、遠山、葛西のリリーフ陣が酷使され、伊藤などはついに70試合登板。藪が伊藤より給料高いのは、どう考えても間違ってます、代理人さん。
10.かくして当然のように連続最下位。来年は野村政権三年目の正念場だが、将来への期待感まるでなし。ファンすら「来年は育成の年に」などと敗北感たっぷりのコメントを。

 それではよいお年を、迎えられるわきゃねえな。


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