トラハタ時事新報(1999年4月)


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4月2日(金)
疑惑
 ……なにかがおかしい。
 ゼロが並んでいくスコアボードを見ながら、ぼくは奇妙な感覚に囚われていた。
 それは阪神が勝っているからではない。藪が好投しているからでもない。ガルベスがおとなしいからでは、断じてない。
 それは外野席からやってくる。
 ライト佐々木、センター坪井、レフト大豊。佐々木、坪井、大豊。
 12球団もっとも劣る外野守備と言っても過言でない。
 ぼくはぼんやりと、数日前の監督の発言を思い出していた。
 「新庄みたいな天分ある選手はショートかキャッチャー。外野は30過ぎてからでもできる」
 そのときは、単なる戯言だと思っていた。仮にも名将と呼ばれた人が、まさかそんな。
 でも、このスタメンを見せられては、本気だと思うしかないじゃないか。
 ふたたび奇妙さを感じたのは、7回。
 1点負けている場面、先頭の佐々木が出塁。矢野が送ってワンアウト2塁。野村監督は、藪に代打を告げる。
 ここまでは当然のことだ。次にぼくは耳を疑った。代打、星野?
 八木も平塚もいるのだ。今日のガルベスは好調で、チャンスはそうそうない。もう7回だ。
 案の定、星野は凡退。調子の狂った坪井も凡退で、阪神は同点機を逃した。チャンスは、2度となかった。
 ぼくの漠然とした予感は、8回に的中する。
 外野に飛ばさぬよう、細心の投球に疲れた藪。8回に捕まり、伊藤と交代。そして、弓長。
 打球は大豊の守るレフトへ。これが長打となり、決勝点となる。その後の本塁打は、蛇足に過ぎない。
 ぼくは呆然と試合を反芻した。この試合、野村監督はなにをしようとしていたのか。なにをできなかったのか。そして、なにができたのか。
 ひょっとして、と、ぼくは恐ろしい想念に襲われた。大豊、坪井、星野、佐々木。彼らを潰したかったのではないか。そして、それに成功したのではないか。
 4打数ノーヒットの坪井を翌日からスタメンを外したところで、ファンは怒るまい。大豊や佐々木に外野を守らせようとは、もう誰も言うまい。星野にチャンスを与えよとは、よもや言い出すまい。数日後、大幅なメンバーの入れ替えがある。
 野村監督は成功したのだ。
 ぼくは、そう確信した。



野村監督・今日のイヤミ(1日)
(開幕の読売戦にむけて)「貧乏人のど根性見せたる。理論的には完全試合や。あとは選手がそこに投げられるか、そこを打つことができるか」(いや、野球は、まさにそこが問題なんだってば。昔どこかの監督が「落合は150キロを超えるストレートに弱い。160キロを超えると打てない」…そんなん、誰も打てないって。)
(大豊の打撃練習を見ながら)「変化球で3球三振というのはあるけど、ストレートで3球三振というのは珍しい」
(評論家の順位予想に)「評論家の予想はアテにならん。ワシも評論家の時は当たったり外れたり。阪神を1位にしたことは1回もない。優勝したとき?ワシは評論家やったかな」(週刊朝日のコラムで、中日を優勝候補筆頭に挙げてました。結果は最下位)
(試合日程について)「いっつも巨人が有利やんか。セリーグの監督になって初めて、巨人がよく優勝する理由が分かったよ」(それでも優勝できないミスターって凄い)

中西・真弓の外人大予言(日刊スポーツ)
 先発ガルベスならシュートをジョンソンがホームラン、先発桑田ならカーブをブロワーズがホームラン、だそうです。この2人、「打撃練習の凄さではフィルダー以来」だそうな。でも、打撃練習だけは凄かったディアーって選手もいたんだけど。

史上最小の報奨金(日刊スポーツ)
 オリックスのリリーフエースとして期待されるウィリー・バンクス投手が首脳陣と「セーブ1個につきチーズバーガー1個(時価にして200円)」を受け取る約束を交わした。これはおそらく日本プロ野球史上最低額の報奨金(品)ではないかと推測される。しかし「かつて阪神の吉田監督は、試合で決勝打を打った選手にタバコ1本渡した」というかなり信憑性のある情報もあり、流動的である。また、オリックスの首脳陣のことだから、バーガー半額セールの時に大量に買って冷凍し、コストを100円に抑えるのではないかとの推測も有力である。


4月3日(土)
 野村阪神初勝利。やれやれ。
 恐怖の外野手、大豊を外し、平塚を入れたのが成功。ガルベスとの相性云々より、勝負強いか弱いかで選んだ方がいいと思うんだけどな。今岡も3番に戻って猛打爆発。まあ今は試行錯誤で打線を組んで行くしかないんでしょうね。
 心配なのは坪井、和田の1,2番コンビ。未だノーヒット。今日の試合如何では、坪井の名前が消えていることも充分あり得る情勢となってきました。曽我部と高波を使ってきたしね。
 坪井はね、高橋、川上、幹英と自分の、4人分の”2年目のジンクス”を背負って歩く、キリスト様なんだよ。

野村監督・今日のイヤミ(2日)
(今岡の本塁打に)「芸術的な打ち方や。あいつは面白いな。神業みたいに打つかと思えば、やさしい球を打ち損じる」
(高橋に満塁本塁打を打たれた福原に)「打たれて当然。速い球にタイミングがあっていないのに、どうして変化球で行くのか」

初勝利手にして君子豹変す
両リーグ振り子の出鼻ほろ苦く
          虎玉


4月4日(日)
 まずは会心の連勝。好投上原の隙をついて両外国人で同点、佐々木、大豊らベテランで勝ち越し。ジョンソンの2号も出て勝利。まあ、継投勝負に持ち込みさえすれば、長嶋監督に負ける監督はそうそういないけどね。ちょっと心配なのは未だノーヒットの坪井。さらに清原の飛球を追いつきながらこぼし、代わった高波が清原の同じような飛球を好捕とあっては、広島戦からスタメン交代もなんとなく見えてくる情勢となってきた。
 それにしても大豊のあんなにシュアなバッティングは始めて見た。あれだったら使えるな。いや、レフトじゃなくて。
 他球団は中日とヤクルトが3連勝、横浜と広島は3連敗。さあて、中込、井川、藪で溺れる犬を叩こう! なんだか今年は5月末くらいまでは楽しめそうだ。

野村監督・今日のイヤミ(3日)
(3日の試合、2回の攻撃)「絵に描いたようにうまくいった。ワシが出て行くだけで、相手は余計なことを考えよる」(そう、その手に去年までは苦しめられた…)
(8回、スクイズ失敗の高波に)「やっぱり2軍は2軍か」


4月5日(月)
野村監督・今日のイヤミ(4日)
(対読売連勝、通算2勝1敗で)「すみませんね、皆さん。予想外の展開で」
(メイの5回降板に)「あれは予定通り。メイが90球に限定させてくれ言ってきたんや。本人が言うから仕方ない。リハビリしとんのとちゃうか」
(高橋の3試合連発に)「高橋にはいいようにやられた。しかしウチのバッテリーは、あんな簡単な配球しよって、頭に来るわ」

リベラ、連夜の失態
 3日の読売戦、最終回の登板はリベラ。読売打線を完璧に抑えたが、試合後、野村阪神初勝利の記念球を無造作にスタンドに放り投げてしまった。後になって関係者にそのことを言われるが、「先に言っておいてくれたらよかったのに」と他人のせいに。翌日も9回に登板し無難に完了。そしてまたも福原プロ初勝利のウィニングボールをスタンドに投げ入れ、「あのボール、記念に取っておきたかったのに…」と恨み言を言われるも、「そんなセコい考えでは大成しないぜ。なあに、ユーの実力ならウィニングボールの10個や20個、すぐ集まるぜ。家がボールで溢れて入れなくなるかもな、がはははh」とアメリカンジョーク混じりで豪快に笑い飛ばしていた。

横浜ファン早くも暴徒と化す
 ヤクルトにまさかの3連敗を喫した直後、私設応援団約60名が横浜スタジアム正門に押し掛け、ガラスを割り、職員、警備員を殴る騒動が勃発した。直接の原因は、応援団が傍若無人に席取りをするのを職員が「立ち見の人もいるのだから、席は1人1つにしてほしい」とたしなめたのに逆ギレしたことだが、当然3連敗のフラストレーションが背景にある。しかし、「強いと思っていたら大コケ」のギャグにこんなに怒りが爆発するとは。やはり吉本の豪快なギャグを見て育っていない分、阪神ファンに比べて耐性がないのだろうか。
 まあ、どこの球団も暴力団化した一部私設応援団(東京岡田会、横浜山崎一家、鯉緋会、狂巨熱一家等等)に悩んでいる点では同じなのですが、去年阪神ファンが横浜戦で騒いだ事件で、横浜ファンの方の嫌味たっぷりな投稿をさんざん拝見しましたので、つい書いてみたりして。
 しかしヤフーの横浜掲示板で見る限り、これ「暴力団化」でなく正真正銘の暴力団のようです。子供料金で入場。球場警備員(彼ら自身暴力団の構成員)と結託してチケットを横流しして荒稼ぎ。たぶん警備費用も球団がらぼったくっているのでしょう。「仁義なき闘い」で有名な広島の打越会は、広島球場の警備で一儲けしていました。組長は三村前監督とつきあってたし。
 ま、ヤクザならヤクザで、それはそれでいいんですよ(よくはないが)。ビジネスライクにやってくれれば、一般には迷惑少ないんですよ。暴れて客を追い出したって、儲けが減るだけだもんね。傍若無人な応援、試合も見ないで騒ぐ、一般客への暴行、それが良くないんです。中途半端にヤクザ、中途半端にファン、これが最低。

やっぱり忘れていたミスター
 「開幕までに私が高橋のニックネームを考えます」と報道陣に公言していた長嶋監督だったが、今に至るもまったく音沙汰がない。やはり3歩歩けば全てを忘れる鶏体質だったかと、高橋は猛打爆発しながらも暗くなる一方。また「将来はメジャー」「レギュラー確約」のお墨付きをミスターから貰った上原、二岡も、これがスパイ冒険セットの消える墨で書かれていたことを改めて思い知らされ、愕然。


4月6日(火)
 広島8−2阪神。坪井の今期初安打、ブロワーズのタイムリーで好調な滑り出しを見せた阪神だったが、先発の中込が大誤算。江藤、浅井に一発くらってあっという間に同点。「しまった、広島打線は死んだんじゃない、中日の好投手が打てなかっただけなんだ」と気づいたときにはもう遅い、好投手ならざる中込は火だるま。そのあと遠山、舩木はなんとか抑えるが、タナボタ勝利よもう一度!と燃える福原が打たれてジ・エンド。福原の防御率はなんと23.625。それにしても坪井、和田の1、2番は深刻。今のところ中軸がいいので、この二人が出塁さえすればだいたい得点しているだけに、そろそろ「坪井は必要」とか言ってられない段階に来ている。

 ううむ、ひょっとして野村監督は、憎んでいる相手でないと戦えないタイプ?  ヤクルト時代も、「金に飽かせて選手をかき集め、馬鹿に監督やらせ…」の読売と「人気チームかなんか知らんが、2軍程度の選手がチヤホヤされて天狗になりよって…」の阪神には強かったもんなあ。

野村監督・今日のイヤミ(5日)
(ナベツネ『野村采配は大間違い』発言に)「あっそ。参考にさせてもらいます。しかし子供がそのままジジイになったような人だね。あんなのが身内にいると、長嶋監督も大変だね」
(不振の坪井に)「もう気持ちで負けている。シュンとなっている。シュン太郎やな。深みにはまられると困るんだが、もうはまっとるかな」
(ビジネス雑誌を読んで)「ゼネラリストは駄目なんだってね。これからはスペシャリストでないと。ゼネラリストは広く浅くで、結局何もできない。久万オーナーにも読ませてやろう」
(長嶋一茂について)「ヤクルト時代、レポートを書かせたんだが、まいった。ミーティング中は話を聞かずにマンガ描いてるし、提出したレポートは誤字脱字だらけはまだしも、メモ用紙のはじっこにちょろちょろ書いただけ。さすがに、『オマエはワシに対する羞恥心はないのか』と言ったんだけど。ないんだろうな」
(メイの途中降板について)「登板前日に『90球にしてくれ』と言ってきたんだ。何考えてるのかと思ったが、仕方ない。だいたいアイツは挨拶もせんし、話もしない。運ってのはあるんだ。他人を不快にするようなヤツに、勝ち運は巡ってこない」

イチロー危機一髪(日刊スポーツ)
 きょうからオリックス−近鉄戦。オリックスの核弾頭、イチロー対策に佐々木監督は、「内角を打つのも巧いから、より厳しいところに行くだけ」と去年の3死球を超える宣言。先発の高村は去年の9月18日に足首にぶつけた実績を持つが、「嵐が来ますよ」とニヤリ。高村が降りても「内角ビシビシ投げるぜ」のバルデスがいる。イチロー対策は万全だ。


4月7日(水)
野村監督・今日のイヤミ(6日)
(広島球場に来て)「ここは狭いから、5,6点は取らないと勝てん」
(負け投手の中込に)「中込は根本的に問題がある。真っスラに曲がるときと曲がらん時がある。曲がらんかったらスコーンや。減量したらしいが、身体より知恵を絞らんかい」(事実上の先発失格通告とか。代役は井川?豊彦?湯舟?山崎?)
(達川監督に)「アイツは最後のささやき捕手やけどワシとは違う。ワシはぼそっと一言やが、アイツはぺちゃぺちゃ喋りまくる。ま、捕手っちゅうのはひとりだけ逆向いて座って、打たれたら叱られる、抑えたら投手の功績。こんなん続けてると、まともな性格にはならん」
(佐々木と大豊に)「ふたりとも振り回しとるな。ジャック・ニクラウスが言ったんやが、『アマチュアほどフルスイングしたがる』と。二人とも素人やな」

 しかし、松井コーチは野村監督の言うとおり、笑ってるとしか思えない顔つき。ホント、こんな顔。しかも、選手名鑑によると、特技が「吉本新喜劇ギャグ100連発」だそうな。凄いぜ、松井さん!

野村くんと松井くん



 先発に困った阪神は吉田豊彦で、広島唯一といっていい2桁勝利が見込めるミンチーに挑む。さらに、昨日の唯一の得点をあげたブロワーズはなんと母親の危篤で帰米。なんだかバースの晩年を思い出してきたぞ。やむなくセカンド星野、サード和田という布陣。ブロワーズを外すとしたら濱中、というのが一般の意見だが、なぜに星野?
 豊彦は意外にも(失礼)健気に投げて町田のタイムリー、緒方のホームランの2点に抑えるが打線の援護がない。とにかく1番の坪井と2番の和田が出塁しない。2アウトから平塚やジョンソンが打っても点に結びつかない。
 その試合が動いたのはやはり坪井の出塁から。やっと8回、坪井が今期2本目のヒットで出塁すると和田に代打大豊。これが四球を選び、代わった高橋から平塚がタイムリー、ジョンソンの内野ゴロで同点。ここまで来たら2線級投手(広島ではセットアッパー)を相手に押せ押せの猛攻。今岡のタイムリーで逆転、星野の2ランスクイズと、打者1巡で一気に5点を挙げ大逆転。このあと坪井の今期3安打目もあって最後はリベラで勝利。
 それにしても広島、勝っている8回の場面で高橋、小林敦のリレーは寒すぎる。こんなことじゃ広池をアテ馬にして登板不可能にするんじゃなかったと、たっちゃんさん監督は悔やんでいることだろう。

松阪プロ初登板初完投勝利
 7日先発した西武松阪は6回まで日ハム打線をノーヒットに抑える好投。西武打線も松阪を援護し5点と、今期初の2点以上を挙げた。このまま完封かと思われたが、小笠原の2ランを浴びて8回で降板。見事な初勝利でした。しかし、橋本に代わった途端東京ドームから去っていった客ども、あんたらはプロ野球の敵だ! まだ3点差だぞ! ウィルソンの打席だぞ!


4月8日(木)
今日のタイガース
 先発は藪と菊地原。阪神は左の菊地原に対して右の濱中が佐々木に代わって初スタメン。広島は昨日エラーしたディアスを2刀流のペルドモに代えてきた。
 どう考えてもこりゃ藪の勝ちだろうと思っていたら、菊池原は4回まで無安打5三振の好投。ようやく5回、濱中のヒットとエラーでチャンスを掴むが、ここで廻ってきた坪井に非情の代打北川。「オマエの期待値は北川以下」との烙印を押された坪井。嗚呼。
 そうこうしている間に5回裏、ついに藪が野村にタイムリーを打たれ均衡が破れる。その後、藪より先に菊池原が横山に交替し、やはし投手層が薄いチームから代えてくるのは一種のブラフか強迫観念かと思っているうちにも試合は淡々と1対0のまま進む。
 きっと昨日のように大逆転があるに違いない、また疲れ切った広島内野陣がエラーするに違いない、またたっちゃんさん監督大将軍が変な投手を送り込んで打たれてくれるに違いない、と根拠なき1985年の如き期待を抱きつつ見守るも、逆に6回にガンガンガンと4点取られ万事休す。8回に3点取ったものの、9回にランナーを置いて代打大豊を送り、また4球出してくんないかなーと期待したが同じ手には引っかからず当然三振。小林幹英にセーブがついて広島戦負け越しの貯金ゼロ。
 結論として、1985年のダイナマイト打線に対して1999年のID野球は、
1)大差がついたときには警戒してくれないから効果がない
2)ランナーが出ないことには使いようがない
3)ランナーが佐々木、和田、大豊、ジョンソン、平塚のときには使いようがない
4)ID野球とは相手を騙す一種の詐欺である。勝ちたいという相手監督の欲望に乗じる。従って欲望のない聖者、愚者には通じない。たっちゃんさん監督大明神のような。
 等の制約事項があることが分かった。
 それにしても、みんな藪のこと嫌いなのか?

野村監督・今日のイヤミ(7日)
(先発失敗し2軍落ちの中込に)「真っスラを磨いて必ず曲がるようにするか、それとも真っスラを諦めて本当の直球を覚えるか。どっちかでないと使わん」
(投手リレーに関して)「勝ってるときも負けてるときも福原じゃ駄目だ、ってピッチングコーチを怒ったんだ。そんな使い方じゃ1年間もたんからな」(弓長は大丈夫?)

中込2軍落ち
 前掲イヤミの通り、6日の先発失敗が原因。代わって昇格はいよいよ井川か、と期待されたが、井川もウェスタンでまさかの6失点。岡田監督も「これでは1軍で先発なんてとんでもない」という内容で昇格見送り。好投の山崎が昇格となった。


4月9日(金)
野村監督・今日のイヤミ(8日)
(坪井に代打北川で)「坪井は悪すぎる。内容が悪いのが長すぎる。スタメンから外す?いやそこまでは…ウチは選手層が薄いからね。濱中でもスカッといけばいいんだが」(1番から下げるがスタメンには残るとか…いつまで?)
(ついでに濱中にも)「濱中を天才って言ったのは変化球を打つ天才で、速球には鈍才。速い球には遅れる。2軍投手相手がちょうどいい」
(長嶋監督に)「何やインフレインフレって連発しとるそうやな。松阪がインフレにかかったって。そりゃインフルエンザやないかい。周囲も教えたれや」(ツッコミも上達してまいりました)
(原コーチにも)「昔シーユーアゲイン事件ってあったんやな。NHKのキャスター時代、外国人ゲストを迎えて、いきなり『シー・ユー・アゲイン』。外国人ビックリや。生放送やからどうしようもない」

(村田の)ケガの(おかげで斎藤の)功名。
 横浜−読売は斎藤とガルベスの先発で始まるが、1回から読売打線が狂ったようにホームラン攻勢。2回までに8点取って斎藤をノックアウト。こんな負け試合さっさとやめて帰りたい斎藤は、村田の頭にぶつけてうまうまと死球退場。ところが斎藤のこの勝手な行動が、代わった捕手小田とガルベスの呼吸が合わないという副産物を産み、なんとガルベスから6点取り返す。6回に1点取られたがその裏またもガルベスを攻め、ついにガルベス降板。その後は恒例のミスター継投、あっという間に横浜が逆転。結局は13−9で横浜が今期初勝利。この試合、ヒーローはどう考えても村田を壊してガルベスの投球を乱した斎藤。上にダーティがつくけどね。

松阪初登板の収支
 7日、松阪は素晴らしいデビューで初勝利を挙げたが、この日登板したリリーフエース、デニー友利は内転筋を痛めて途中降板。先発要員の西崎がスクランブル登板でなんとかこの日の勝利は確保したものの、デニーは翌日登録抹消。リリーフエース不在の苦しい展開となってしまった。
 原因は5回、松阪がフランクリンの頭近くに投げ、あわや乱闘というとき。デニーはベンチから松井も追いつけないスピードでロケットダッシュ、松阪を庇った。このとき慣れない走塁で足を痛めたらしい。
 リリーフの代役は順当なら森だろうが、「松阪をリリーフして逆転でもされたら石投げられちゃう」と早くも逃げ腰。こうなったらベテランの西崎に因果を含めて汚れ役を演じさせるか。昔の荒木デビューの際、尾花と梶間のベテランエースが必死にリリーフしたように。今年の西武は松阪花開いて万骨枯るシーズンとなるか。


4月10日(土)
野村監督・今日のイヤミ(9日)
(甲子園開幕に向けて)「明日の始球式は誰?雛形あきこ?地味で官僚的な阪神にしては思い切った人選やないか。でも雨女とちゃうか」(ははははは。ホンマに中止になりました。雛形のスライド始球式はあるのか?スケジュール抑えてる?)
(甲子園での成績に)「阪神は本拠地に戻ったら元気にならんのか。本拠地で12連敗?ヤクルトの記録を抜く?まさかワシの時の記録ちゃうやろな。まあどうせ阪神の選手は勝っても負けても無表情やろ」(1970年別所監督のヤクルトが本拠地14連敗)
(先発予想が苦手の川上と聞いて)「去年勝っていないミンチーに勝てたんやから川上にも勝てるやろ。それにどうせ去年の阪神は相手が誰でも勝てなかったんやから。ヤクルトにも負けたくらいやからな」
(一部で評判の松井ヘッドコーチに)「最近、隣の兄ちゃん(松井コーチのこと)がやいやい言うんや。考えごとしてる時にうるさいっちゅうねん」

開幕7連勝に挑む中日
 11日の阪神戦で勝てば開幕7連勝となり、セリーグ記録に並ぶ。あああ、こういう記録は必ず達成させるのが阪神だからなあ。星野監督は「戦法は野村ヤクルトと同じ。阪神の選手は怖くないし、去年のヤクルト戦のつもりで闘う。ウチは3割打線だし」と必勝宣言。ちなみに先期中日はヤクルトに16勝11敗。阪神には17勝10敗。大して変わらんということか。

今日の日ハム−ロッテ戦で
 本西が途中出場し4打数3安打3打点。めでたい。

新庄、練習再開
 負傷が長引いていた新庄が9日から2軍の練習に参加。13日からウェスタンの試合に出場し、23日には1軍昇格か。ただ、太股の痛みは消えたものの膝の状態は悪い。「完全に治すには1年かかる」とか。

湯舟、1軍合流
 ウェスタンで好投した湯舟が9日から1軍と合流。当初予定通り13日の横浜戦で復帰の予定。

中込ミニキャンプ
 「真っスラを磨くか、直球をとるか」の条件を突きつけられて2軍落ちした中込は、結局真っスラの再特訓を選んだ。ま、直球はもう今更スピードは出ないもんね。

桧山はどうした?
 おーい桧山。どこ行ったんだー。そろそろ2軍戦登場じゃなかったのかー。おまえの噂、全然聞かないぞー。今どうしてるんだー。

ON泥縄補強
 王監督が「投手を獲得してくれ」と頼んだのになぜか一発屋外野手のニエベスを取ってきたダイエー。さすがに今度はペドラーザ投手(27歳、右)を獲得。大リーグ経験なし。昨年2Aドリラーズで3勝2敗。制球そこそこ、球威もそこそこという中途半端タイプか。王監督はさらに去年クビにしたウィリアムス投手の獲得も熱望していたが、こちらはアストロズに先に取られて断念。
 長嶋監督が「趙の代わりの投手を」と頼んでるのに知らんぷりしていた読売フロントもナベツネに一喝され、しぶしぶデセンス投手(27歳、右)を獲得。こちらはパイレーツで通算2勝8敗。制球そこそこ、球威ちょっと不足、というタイプのようだ。洋物三沢になれるか。

横浜暴力応援団余話
 9日に横浜球団、横浜スタジアム、警備会社が連名で被害届を神奈川県警に提出。ファンの暴行で被害届が出たのは球界初。

「松阪に乗れ!」(夕刊フジ)
 9日のオリックス−西武戦は名古屋ドーム。ここでは中日が今期6連勝、ビジターチームはまだ勝ちのない”呪われた3塁側ベンチ”なのである。しかし西武ナインは動じない。さすが広岡の薫陶、淫祠邪教には迷わないのかと思ったら、「だってウチにはもっと強いパワーがあるもん」だと。もちろん松阪。もはや松阪は「現人神」扱い。登板予定がない彼をあえてベンチに入れ、鬼瓦代わりに使用したが、無念のサヨナラ負け。それでも懲りない西武ナインは、「松阪に乗れ」…いやいや、ホモの襲撃じゃないです。馬券を買うとき背番号の1,8、初登板初勝利 の4,7、最高球速の1,5,5等の数字で馬券を買うとか。こんなに迷信深くては、東尾バクチ野球は崩壊とみた。


4月11日(日)
野村監督・今日のイヤミ(9日)
(4番ジョンソンについて)「あのアッパーは修正せんと。まああのパワーで問題がなかったらメジャーでばりばりやっとったやろから。子供の時のスイングでそのまま来とる」
(新庄の復帰について)「2軍で出るらしいな。昇格?動ければいいんじゃないの、あの人は。どうせ打てないんだから」(ノムさん、師弟愛はどこ行っちゃったんですか。しくしく)

ブロワーズ音信不通
 義母の危篤で帰米したブロワーズ。「5日ほどで帰ってくる」と言い残して去ったのだが、まったく音信不通。「問題が問題だから、こちらから連絡して『済んだか』と聞くのも…」と球団も困惑。とりあえずジョンソンを4番に据えているが、相手によっては平塚4番も野村監督は検討。

甲子園開幕、雨で潰れる
 雛形あきこのスライド始球式はスケジュールを押さえていなかったので、できないそうな。

新リリーフカーお目見え(日刊スポーツ)
 運転手の女性アルバイトも一新し、美女ドライバー軍団は新車の運転を稽古したとか。「バックで入れるのが難しいんですー」という発言は当局が創作したのではなく、日刊スポーツ記者が書いたものであることを、当局の名誉のため書き添えておく。そういえば昔甲子園でリリーフカーギャルに勝手に名前を付けて、「バックの上手な明美ちゃーん」とヤジを飛ばしていたおっさん、元気かな。

川尻もnWo軍団入り?(日刊スポーツ)
 新日本プロレスの蝶野、武藤がアメリカのホーガン、ナッシュらと結成したプロレス革新軍団nWo。野球界ではベイスターズの鈴木、三浦らを入団させていることは有名だが、ついに阪神の川尻も入団に踏み切った。今日スライド先発の川尻だが、横浜鈴木の紹介で1月に蝶野と会見したことを告白。「大仁田との電流爆破デスマッチに踏み切った、あの心意気で投げます」と確言。もともと、税金を払わず国を相手に喧嘩し、試合では中日・李の腕をへし折るなどサイドスローの華麗なフォームに似合わぬ武闘派だけに、nWoにとっても心強い新加入選手だ。

今日の阪神
 1日遅れの甲子園開幕戦、相手は6勝無敗の中日。先発は川尻−野口といずれ劣らぬ投手。ところが川尻は初回いきなり満塁にするなど不安な立ち上がり。この回は山崎の内野安打の1点に抑えるが、その後も李やゴメスのタイムリーで3点を失う。その後は遠山、山崎、福原の継投が成功し、なんとかそれ以上の失点を防ぐ。
 いっぽう阪神打線は3回の盗塁失敗、4回の併殺、5回には1アウト満塁で得点できずと、下手くそな攻めで得点できずにいたが、ようやく7回に坪井のタイムリー、そして8回には代打大豊の同点2ランが飛び出す。押せ押せの阪神は9回裏、落合を攻めて1アウト満塁の絶好のサヨナラ機を迎える。ところが平塚のゲッツーとまたも残塁だらけのじれったい拙攻で延長戦へ。
 10回表、まさか延長があるとは思わぬ弓長はいきなり関川に2ベース、立浪にヒットを打たれ窮地に立つ。ここで投手伊藤に代わるが、山崎に四球で1アウト満塁、まさに9回裏と同じケース。
 そしてなんとここで交代したのはリベラ! ランナーを置くと別人の如く弱体投手と化すことは万人が知っている。吉田監督だってこんな場面で出したことはなかった。気は確かか野村監督?!案の定、リベラが井上に走者一掃の三塁打を打たれてどっとはらい。
 結局中日が勝ち、開幕7連勝とセリーグ記録に並んだ。今年の阪神は強い、しかし中日はもっと強い、という引き立て役に徹する試合だった。こういうの得意なんだよな、阪神。それにしてもいくら窮したとはいえリベラを満塁で使うとは、野村監督、馬鹿すぎ。


4月12日(月)
野村監督・今日のイヤミ(11日)
(帰米中のブロワーズに)「外国人が途中で帰るの、阪神の伝統みたいやな」
(サヨナラチャンスに併殺打の平塚に)「平塚が決められんかった。今日の試合はあそこで終わり」(拙い守備で失点にもつながった平塚。いいところなし)
(急遽登板のリベラの準備不足疑惑に)「リベラは注ぎ込む気もなかったんだが、肩がすぐできるというから…。気を使ってレフトを交替させたり時間稼ぎしてるんだから矢野もその間に投げさせればいいのに、知らんぷりや。こっちも守備固めとかで連絡が遅れることもあるわな。自主的にやってくれればええんや。みんな指示待ち族ばっかりや。回が詰まってるんだから。軽い投げ込みがそんなに疲れるのかいな」(だから、そういう問題じゃないって。非を認めなさい)

リベラ造反(日刊スポーツ)
 昨日の中日戦で10回1死満塁から登板し、ものの見事に井上に3ベースをくらったリベラ。その後ベンチで荒れ狂い、野村監督に暴言を吐いて
 原因は準備不足。勝っている場面でしか使わない、回の先頭からしか使わない、というリベラに準備指令は出ず、リベラはベンチで試合を観戦していた。そこへ急遽登板命令が下ったので、ブルペンで5球しか投げられなかった。イラついたリベラはリリーフカーも拒否、歩いてマウンドに上がったが、そんな精神状態と肉体状態では抑えられるはずもない。
 試合後、福間コーチは「OKと言うから登板させた」と語るが、真相は闇の中。野村監督は「準備ができていない、と怒ったらしい。言われんでも準備すればええやないか」と語ったが、そういう言い方はないでしょう。あれはリベラが悪いのではなく、リベラを出した監督が悪い。ちゃんと言わなかった監督が悪い。そこのところはちゃんとしてもらわないと。そんな以心伝心采配は困る。

ブロワーズ不在は長く(日刊スポーツ)
 11日、本人から連絡があり、しばらく帰れない、とのこと。生命維持装置を外したと聞いていたのだが、意外な粘りに球団も困惑。「まだ脳死に至っていない」というやつかな。

小田、2軍落ち
 横浜戦で斎藤の死球をくらい、血アワ吹いて病院送りとなった村田(真)に代わった読売の小田捕手だったが、ミスリードや捕逸のオンパレードで大逆転を許し、即2軍落ち。村田(善)に加え、杉山と柳沢を昇格させてなんとか凌いでいく意向。いっそのこと投手から捕手、そしてまた投手へ再転向した織田投手をまたまた捕手へ再再転向させれば?

広島、5割復帰
 たっちゃんさん監督大明神の新生カープ、開幕3連敗でいきなり不吉なスタートだったが、その後野村阪神、若松ヤクルトと新監督球団を食って4勝4敗の5割に復帰、中日に負けて3勝4敗の阪神と入れ替わって3位に躍り出た。それにしても広島と阪神、チームの成績もさることながら、8試合中6試合登板の広島・高橋健と、7試合中5試合登板の阪神・弓長の最多登板争いも興味深い。っていうか、休ませろよ。


4月13日(火)
野村監督・今日の反省(12日)
(中日戦について)「ヘボな采配をしてしまい、自分でもイヤになっている。人気球団を背負って肩に力が入りすぎているのかも」(反省があれば進歩もあります)
(3カード連続初戦負けについて)「勝ちたい試合を全部落としている。勝ちたいという気持ちが強すぎるのかな。それで勝てる試合を2つ落とした」
(「3試合全部投げる」の横浜・佐々木発言に)「どうぞ、どうぞ。横浜もボロ負け続きでリリーフの虫干しが必要な時期だもんね」
(リベラについて)「話し合いでこだわったのは、自分の意志を伝えろ、ということ。打たれてから怒るんじゃなく、時間が足りないなら足りないと言ってくれれば、こちらもキャッチャーを代えるとか、いろんな手が使えた」(お互い、ハッキリ言うことが大事)

主砲の復帰日程(日刊スポーツ)
 11日未明に義母が亡くなられたと本人から連絡があり、ブロワーズの復帰日程がやっと決まった。15日葬儀の後、17日来日、23日ヤクルト戦より復帰の予定。

左腕トリオで横浜粉砕だ!(日刊スポーツ)
 左投手が苦手な横浜打線にメイ、湯舟、豊彦の左腕トリオをぶつけ、3連勝や!という意気込みだが、ひとりは気分屋、ひとりは病み上がり、ひとりは投げてみないと分からないノーコン。ちょっとなあ。村田死球事件でナーバスになっている横浜のこと、豊彦が谷繁にぶつけでもしたら乱闘の可能性も充分ある。

長嶋巨人軍、老眼鏡で再出発(夕刊フジ)
 1勝4敗と寒いスタートとなった読売。その原因のひとつに、長嶋監督の老眼がある。「外野に飛んだ飛球が見えないようだ」とコーチの証言もあり、監督が白球を見落としては勝ちを掴めぬのも当然。周囲も眼鏡をかけることを盛んに進めているようだが、そんなもん、自分で考えろよ。

読売新外人デセンス投手来日(サンケイスポーツ)
 11日に緊急来日した。来日後契約するという訳の分からないながら急いでいることだけは分かる展開で、本人も「急な話で詳しいことは分からない。日本の事情は元西武のトレンティーノにちょっとだけ聞いた。とにかく中継ぎでもなんでも投げる」と五里霧中。トレンティーノって、そんな選手おったかいな。長嶋監督の印象を聞かれても、「ナガシマ?ごめん、知らないんだ」と、アメリカでの知名度の低さを思いっきり正直にさらけ出す返答に、同席した首脳陣も青ざめた。ビデオを見た鹿取コーチからは「ホセの方が上」と酷評されるなど、なんだか気勢の上がらぬ新加入となった。

いつの間にニエベス
 ダイエーの王監督が投手を欲しがっていたのになぜか球団は外野手を獲得したため、「赤毛のニエベス」「グリーンゲイブルスのニエベス」「赤毛のアン野郎」などと呼ばれているニエベス、いつ来日したのかサッパリ分からないが、今日の日ハム戦でスタメン登場。しかし4打数ノーヒット3三振。なんかすぐに孤児院に帰されそう。この人も、自分でもなぜ日本に呼ばれたか、まるで分かっていないに違いない。無理もない、誰も知らないのだから。

ミンチー早くも3敗
 広島が開幕早々中4日のスクランブル体制でローテーションを回しているおかげで、ミンチーが今日読売戦に負けて早くも3敗目。3試合8失点と、好投していながら負けるのがおちゃめ。次回登板は17日横浜とのデーゲームになんと中3.5日で登板とか。今のペースで壊れずにずっと投げ続ければ、35敗という偉業も期待できる。

今日の阪神
 「佐々木?どんどん使って下さい」と野村監督が空威張りして迎えた横浜戦。先発はメイと川村。横浜打線は前回の大逆転はあるものの、まだ本調子でない感じでメイに抑えられる。1、2番に貧打の坪井と和田、4番に平塚、6番に星野といかにもショボイ阪神打線は川村程度も攻略できずゼロ行進。7回に鈴木の3塁打から1点をもぎとった横浜は、9回から佐々木登板。ホンマに出すなよー。もちろん何の工夫もなく3者凡退。ゲームセット。
 8回登板の遠山が3者凡退と今年生き生きしているのが唯一の救いか。4カード連続の初戦敗退で借金2。同じく借金2の読売に厘差で迫られ、5位、そして復活の兆しの横浜に替わっての最下位も見えてきました。ああ、皆さん、いつかの阪神が還ってきました。
 それにしても坪井は打てん。はっきりいって1、2番の出塁率の悪さが阪神最大の癌だ。坪井、和田が出塁した場合はほとんど得点しているのだから。濱中はサードで使えないのか。星野よりは打ちそうだ。

怪我 貧打 四番打者の雲隠れ 拙攻 内紛 これぞ阪神

近頃阪神に流行るもの 四番打者の雲隠れ
代わりに使わぬ濱中の 評価は二軍の天才に
打てぬ坪井の悩む顔 悩まぬ新庄は鳴尾浜
拙攻貧打に大振りの 大豊佐々木に平塚も
当たらぬ代打の北川に 八木の誇りは傷つきて
勝たぬ開幕藪投手 曲がらぬ中込二軍落ち
期待の井川も鳴尾浜 球も期待も失速し
継投失敗責任を リベラひとりに押しつける
野村采配毀誉褒貶 衣の下から吉田見ゆ
ああわれ連敗止めゆきて 涙さしぐみ還り来ぬ

                 虎玉


4月14日(水)
野村監督・今日のイヤミ(13日)
(7回、鈴木の飛球を3塁打にした坪井の守備に)「風を計算に入れれば、普通捕るわな。守備力の問題や」(やっぱりセンターは無理ですよ)
(不在のブロワーズに)「ブロワーズのために、なにもかも狂ってしまった」
(17打席ノーヒットのジョンソンに)「ブロワーズがいなくなって、ジョンソンはシュンとしとる。攻め方を覚えられたな。アッパーを治すために、バスターなんかどうだ。バスターからでもアッパースイングやったりしてな」(大豊との併用を検討とか)
(読売の清原について)「清原は西武時代のヘルメットを黒く塗って使っているが、あれ、元々ワシのヘルメットらしいぞ」(今ごろ返還を主張したりして)
(和田について)「和田は右に飛ばなくなったな。引っ張ってばかりや。あれでは3割は打てん」(パワー不足を痛感しだしたベテラン選手が引っ張りオンリーになるのは、選手生活終末の予兆)

横浜佐々木、250SP
 昨日の試合で達成したらしい。史上初。よくよく記録を作らせるのが好きなチーム。

坪井いよいよ窮地(日刊スポーツ)
 昨日の横浜戦で鈴木の飛球の処理を誤って3塁打にし、決勝点のきっかけを作った坪井。守備の重圧のためか今日も無安打。「新庄なら捕れた」「新庄センターが良かった」と、新庄がこれほどまでに求められたシーズンはかつてなかった。その新庄はウェスタンながらオリックス戦で4つの飛球をかるがると処理し、ヒットも2本。松井ヘッドが今日の試合を視察し、良ければ今週中にも新庄が1軍復帰することになった。普通なら新庄センター、坪井をライトに戻して佐々木か平塚を下げるところだが、打撃不振の坪井がスタメン落ちも充分あり得る。でも、坪井 の打撃不振、無理にセンターを守らせた野村監督のせいだと思うんですけど。

今日の阪神
 ついに不振の坪井を7番に降格、代わって濱中をトップバッターに据えた阪神。ついでに守備もセンターからライトに戻してやればいいのに。また曽我部に代わって1軍昇格の塩谷をサードに入れてきた。
 先発の湯舟はほぼ1年ぶりの登板。緊張したか身体が慣れていないか、3回2失点で早々と代打を出される。代打北川は投ゴロゲッツーと当然の如く失敗。北川はこれで開幕以来4回連続代打失敗の記録を継続中。
 その後舩木、山崎、福原と繋ぐが着々と加点される。しかし和田のホームランや濱中のタイムリーで返し、4対3と1点負け越しで終盤へ。しかも9回、遠山がローズに2ランをくらい3点差とセーブのつくギリギリ上限の得点差。佐々木にとってはこの上もなくおいしい場面となり果てた。意気揚々と出陣の佐々木を今の負け猫打線が打てるはずもなく、お情けでランナーを2人出してやるも田中、大豊と連続三振。佐々木がSP251ポイント目ゲット。ホンマにこいつ3回連続出てくる気やぞ。もう2点ほど呉れてやるとか、もうちょっと工夫ができんか?
 ハイこれで4連敗。読売が勝ってる試合を継投ミスで落としたため、横浜と並んでの最下位転落だけは免れたものの、もはや時間の問題。いやあ負けっぷりがいいね。さすが野村阪神、吉田阪神のときのうじうじ5割ラインを上下する未練がましさとは違うね。さすが知将!


4月15日(木)
野村監督・今日のイヤミ(14日)
(両外国人に関して)「打線が打てんから外国人獲ってきたのに、ひとり帰ってもうひとりがドツボにはまっとる。ジョンソンは打ち方がそもそも理にかなっていない」
(先発し3回降板の湯舟に)「今のストレートのキレでは1軍は無理。132〜133キロでは話にならん。2軍に落とした方がいいかなあ」

今日の阪神
 詳細は書く気になれん。判で押したように同じような試合展開で3連敗。あ、読売サヨナラ勝ちしおった。あかん、最下位や。
 おまえら、学習効果あるのか。言われるとおり佐々木を3試合出させる展開にしやがって。恥を知れ。馬鹿共め。(いかん、夏の季語を使ってしまった)
 ちなみにジョンソンが2打席凡退でついに22打席ノーヒット。ついに代打を出されたことだけ書いておこう。まあ、元々役にたたん選手と思っていたのでショックは小さいが、ジョンソンがなぜにスタメンかという疑問は残る。今日坪井がスタメン落ちしたように、次からファースト大豊でしょう。

理性的に試合見る馬鹿もゐて

                 虎玉


4月16日(金)
野村監督・今日のイヤミ(15日)
(打線に関して)「坪井、ジョンソン、佐々木…ちょっとひどい。ひどすぎる」
(今岡に)「運も実力のうち、というけれど、ここへ来てその意味が初めて分かった。7回、運はこちらに向いていた。三浦はストライク取るのに汲々としているのに、今岡は頭の上の球を振るんだもの。挙げ句にワンバウンドしそうな球をショートゴロ。運も逃げるわ」(それは運じゃなく実力のみでは?)
(投手陣について)「左がおらん。遠山、弓長なんて毎試合投げてるのと違うか。他に使えるやつがおらん。井川はワンポイントでもまだ怖い。清川?えっ、ああ清原ね。あんなもんでしょ」(去年に比べれば、メイと吉田が使える分左が豊富なんですが…)

新庄きょう復帰(日刊スポーツ)
 野村監督の無茶な起用でぼろぼろになった外野守備を立て直すために、16日1軍昇格した。同時昇格は2軍で高打率の城外野手。城は2番ライト、新庄は6番センターでいきなりのスタメン登場。代わって打撃不振の佐々木外野手と開幕以来の代打失敗記録更新中の北川捕手が2軍降格。

清原ついに自軍に八つ当たり(夕刊フジ)
 14日の広島戦で杉山、清原が相次いで頭に死球。試合は2点差を守れず逆転負けと、いいことがなかった試合の後。清原が脳の血管を切り、ついに自軍投手陣へ八つ当たり。
「危険球?ウチの投手がよう内角を投げんのでやられるんや。ナメられとる」
 これにガルベスが賛同。「日本球界は、危険球退場という馬鹿なルールに縛られている」と日米狂犬タッグを結成。これは小原&後藤の野良犬タッグより怖い。時あたかも連勝記録更新中の中日との対決。星野対狂犬のデンジャラスな対決が見られるか…と思ったら、あっさり負けてやんの。ガルベスも清原も只のチキンでした。ああああ、中日開幕11連勝。リスクヘッジのために中日も応援しとこうっと。

松阪専用ドーム改造計画(夕刊フジ)
 堤オーナーの「ヨソで投げたらヨソが儲かるだけ」との意向で、松阪は西武ドーム専用投手になる。そのため早速西武ドームのマウンドを改造。「どうせ今年の西武は打てないんだから、投手がおもいっきり有利な球場にして松阪に完封でもしていただきましょうか」という方針で、マウンドを高く(球速がつきやすく)上部を平らに(モーションを大きく)土を硬めに(コントロールがつきやすく)なる。今度の登板で松阪が160キロ投げたら、スピードガンも改造した可能性大。

今日の阪神
 上記のように昇格者をいきなり起用。和田、城の1、2番コンビに新庄6番、濱中は気楽に打たせようと8番に下げて打線の奮起を待つ。どうせ打たぬなら、守備を固めた方がマシということでしょう。
 試合は藪と石井、両エースの投げ合い。8回まで両軍無得点。特に藪は素晴らしく、7回まで無安打無四死球のパーフェクトな出来。8回に初安打は許したものの、この好投を見殺しにしたらバチが当たるでぇ。…とか言いながら、ついに9回までゼロ行進。しくしく。9回裏、満塁から佐藤にサヨナラヒットを打たれて万事休す。
 阪神、もう勝てんで。


4月17日(土)
野村監督・今日のイヤミ(16日)
(5回、藪の四球で和田にランエンドヒット命じるも三振ゲッツー)「どうして藪を走らせるか、和田は理解してくれんと。定石から外れた大バクチだが、ヒット打たんのだからそうでもしないと。三振だけはしないと思ったんだが。ベテランだから信頼していたが…」(坪井は不調だが、和田はあきらかに年齢から来る衰え。早く後進が出てこないと…)
(好投藪を援護できず敗戦)「内容的には五分だけど完敗。得点圏に行ったのは2回だけ。まさに見殺しというやつだな」

ガルベスの捨てゼリフ(サンケイスポーツ)
 清原との狂犬タッグ結成も空しく、連続KOで中日の開幕11連勝(タイ記録)をなさしめたガルベス。試合後、負け犬の遠吠えよろしく「中日はコーチが球種を見破って選手に教えている!」「去年と同じ戦力で11連勝するはずがない!」と騒ぎまくる。見苦しいのは前から承知していたが、コーチが選手に球種を教えるのは、別に違反でも何でもないんだから。去年と同じ戦力って、去年2位の強豪ですよ?何言ってんだか。

危険球対策理事会
 読売は16日、危険球に関する緊急理事会開催要望書を提出した。読売は横浜戦で村田が斉藤隆にぶつけられて血の泡を吹いたほか、清原もぶつけられて脳はないからだいじょうぶだったものの目が霞んで退場、杉山もやられるなど頭部死球だけで3つを喰らった。事態を憂慮した読売はぶつけの帝王中日、李を殺した川尻を擁する阪神の同意を得て開催要望を提出した。緊急理事会では、「頭にぶつける場合は、後遺症が出る程度に強く、かといって硬球への恐怖の記憶が残る程度には弱くぶつけること」「ぶつけられたチームは、選手の損傷、これまでの貢献度によって乱闘参加人員を規制する。私案として、村田の場合監督コーチ以下の全員参加。杉山の場合はバッテリーコーチ山倉のみ参加。清原の場合はガルベスのみ許可」「頭部死球よりも、手首から肘にぶつける方が、死亡の危険もなく選手生命を終わらせる点で効果的」「牽制球を装って足にぶつける手は、昔野村監督が試みて失敗した」などの議題に沿って討議される予定。

今日の阪神
 坪井を1番に戻し、老いぼれの和田を田中に替えるが、どうにもならず1−3で負け。好投の山崎を見殺し。よくよく見殺しの好きなクズどもだぜ。救援の湯舟が本塁打を浴びて負け投手。3イニング未満で2敗と効率のよい負けっぷり。


4月18日(日)
野村監督・今日のイヤミ(17日)
(7連敗で最下位まっしぐら)「お通夜や。お通夜……」(馬場さんじゃあるまいし。そういえば野村監督は、馬場さんが死んだときも風邪を引いて一部スポーツ紙で馬場さん訃報1面を阻止したな。ひょっとしてアンチジャイアンツだけじゃなくアンチジャイアント?)
(ペタちゃんに決勝弾を打たれた湯舟、矢野に)「湯舟は左で一番力があると思っとったんやが、狙われとったな。1球目のスライダーの見逃し方でわからんか。アイツは大ヤマ張りやないか。無難なキャッチャーは勝負弱いわ」
(取材陣に)「どうせまた『休養か?』とか書くんやろ。野球人の業やな」

パリーグでは西武が緊急監督会議提唱(時事)
 17日、西武の小野球団社長が21日のパリーグ理事会で監督会議を開催することを提案した。日本ハム上田監督が「西武の井原コーチはサインを盗んで選手に教えている」と糾弾したことを受け、「できるだけ早くに潔白を証明したい」と開催を提案したもの。当然、「おまえとこやっとるやろ!」「いいや、そう言うお前が怪しい!」「何を抜かす、ワシとこサイン盗んでたら、こんなひどい成績になるもんかい!」と果てしなき泥仕合になる予定。しかし、セリーグは危険球、パリーグはサイン盗み疑惑。「暴力野球とスパイ野球、どっちがいい?」と究極の選 択みたいですな。男らしく大戦勃発か、それとも冷戦の中で各国スパイが暗躍するか。

トレード話?
 読売石井内野手+福王内野手と西武杉山投手(左)+竹下投手(左)のトレードを読売から西武に働きかけているとか。中継ぎ投手陣崩壊、左腕投手不足を食い止めるためには違いないが、ファースト2人パッケージして売れるつもりでいるのか?自分とこの欲しい選手を挙げるだけじゃ、トレードは成立しないよ。どうせなら飼い殺しの川中入れときゃいいのに。

大豊の生い立ち(「飼い殺し撲滅委員会」のコラムより)
 これはすごい。大豊の少年時代、万病は「小便を浸したシイタケ」で治した、とか。でも選球眼と大振り病は治せなかったのね。

今日の阪神
 もはや負けられない阪神(4試合くらい前からそうなのだが)は最後の砦(これも湯舟から数えて4人目)、川尻を立ててヤクルトに挑む。打線は万策尽きて坪井1番、和田2番に戻し、3番新庄というヤケクソ。ところがそれが大当たり。坪井5安打、和田3安打、新庄2安打3打点、そして監督に見切られたジョンソンまでも2安打(でも2三振)と打ちまくり、先発宮出をノックアウト。投げては川尻から伊藤、福原のリレーで3点に抑え、10−3の大勝。ようやく連敗脱出。
 でもなあ、要するに宮出くらいの球速の投手なら打てるんだよなあ。140キロ以上の球はからきし打てないんだよなあ。坪井も和田も新庄もジョンソンも………。坪井も6打数5安打ながら、たったひとつの凡打が満塁のチャンスにショートゴロ。結局5安打しながら打点ゼロというのは…。


4月19日(月)
野村監督・今日のイヤミ(18日)
(連敗脱出の快勝の後)「今日は報道陣が少ないな。ヒーローがいっぱいいるから? ワシがヒーローやないかい」
(帰り際にダイエーの尾花投手コーチに会って)「おう、なんや、練習か。弱いチームは練習しなさいよ」(アンタにだけは言われたないわい!とツッコんだかどうかは不明)

チーズバーガーの危機(日刊スポーツ)
 オリックスのウィリー・バンクス投手に首脳陣は中継ぎ降格の宣告をした。西武戦など2回の救援失敗が原因。報償チーズバーガーもたった1個もらっただけ。これに不満のウィリーは投球練習を拒否するストライキ。仰木監督、ここは報奨金をビッグマックにグレードアップして丸く収めては?


4月20日(火)
野村監督・今日のイヤミ(19日)
(優勢なときだけ走塁プレーを見せる野村采配を批判されて)「何も知らんなあ。負けてるときは、ランナー、サードにも来ぇへんねんから」
(大豊の打撃フォームについて)「昔はスイングの後”人”の形になってればいいと言われたが、大豊は”入”やな。ホテルの廊下ででも素振りしてるけど、そろそろ振ることより止めることを真剣に考えた方がいい」
(長崎のホテルについて)「ここは豪華やなあ。モナコのホテルを思い出すわ。あのときはエールフランスの招待でワシと稲尾、長嶋、王で行ったんや。軽装でいい言うからノーネクタイでカジノに行ったら断られた。他の3人は何故かネクタイしとった。ワシひとり外で待ちぼうけや。昔からワシは仲間外れや」(楽しいはずの思い出からも怨念パワーを呼び起こすノムさんでした)

今日の阪神
 先発は好投すれど好投すれど報われぬメイ。ついにはナーバスになって報道陣に「シャラップ!」と怒鳴りつける有様では期待できぬかと思われた。ところが打線が横浜の先発川村、2番手戸叶を攻めまくる。坪井が完全復活の4安打、田中も3安打、和田も2安打。さらにジョンソン、新庄と監督に見放されたコンビに本塁打が出て9−3で快勝。メイがようやっと初勝利。3イニング投げた遠山にセーブ。遠山、酷使しすぎでは?

強すぎるぞ中日
 今日もヤクルトに粘られるものの、延長12回に3点取って勝ち。何ゲーム差になっているのか数える気も失せた。

洋物三沢の序幕
 読売のデセンスが早速1軍登板。今日の広島戦で7点リードした8回。悠々と投げられるはずだが1回を3安打2失点。ま、この程度か。ちなみに広島の高橋健はこんな負け試合にも黙々と登板。何試合登板か、もはや数える気も失せた。

チーズバーガーへの遥かな道
 リリーフエースから降格されたオリックスのウィリー、早速今日の日ハム戦、6点リードされた7回に登板。しかし2イニング4失点と、次の登板があるか?という内容。チーズバーガーへの道は遙かに遠い。ちなみにこの試合、イチローが1000本安打を本塁打で決めた。

どこ行ったんだニエベス
 たった2試合の出場でスタメンから追放されたニエベス。どうやら、ベンチからも追い出されたらしい。


<4月21日(水)
野村監督・今日のイヤミ(20日)
(田中秀太の登録名を「秀太」に変えようとする動きに)「田中、お前の名前は何や?秀太?悪いな。名前を変えろ」(その後田中は、「あんなこと言われたら秀太にしたい、なんて言えないぢゃないですか」と泣きべそ)
(先発投手のメイについて)「今日も110球で引っ込んだ。いつまでリハビリやってるんや。バニスターを思い出したで」

桧山ようやく練習開始(日刊スポーツ)
 20日、2軍の練習に2月以来の参加。24日頃からウェスタンの試合に出て様子を見る予定。また、田村も復活に向けて22日のシート打撃に参加する予定。同日には新人の藤川も投げる。

久慈を切って中日連勝?
 中日が今期好調なのは、久慈をベンチに下げているからだというもっぱらの噂。確かに、たまに出た昨日の試合でも走塁ミスで関川のヒットを「センターゴロ」にしてしまい、チャンスを潰していた。あれがなければ延長まで行かずに済んだかも。しかし、その久慈を放出してなお不調にあえぐ阪神は何?

今日の阪神
 久々の連勝で意気上がる阪神は先発吉田。横浜の野村と投げ合いとなる。吉田は7回までローズのソロホーマー1点に抑える。ところが打線は野村を攻めながら拙攻の連続。7回まで10安打でわずかに1点。今年は代打八木の神通力も失せたのう。
 8回表、チャンスでやっと今岡と矢野のタイムリーが出て2点勝ち越し。ここでリベラかと思われたが、野村監督は福原続投。これが裏目。ピンチを招き弓長、遠山、伊藤、弓長と繋ぐが凌ぎきれず同点とされる。ここでようやくリベラ。犠牲フライで1点勝ち越される。あとは佐々木。もう駄目だ。
 と、思ったら佐々木相手に粘ってランナーを溜め、星野の犠牲フライで同点。延長に入り11回、阿波野から坪井の2ベースと和田のバント安打で1,2塁の場面で新庄登場。膝が痛くて強振できない新庄はひと味違う。見事なタイムリー!と、思ったら和田の走塁ミスで2塁封殺、昨日の久慈みたいに「ライトゴロ」を作ってしまった。昔の阪神はこやつらが1、2番だったんだよなあ……
 ま、ともあれ佐々木を打って勝ったのは大きい。でもなあ、リベラへ繋ぐタイミングが遅すぎる。信用していないなら使わなければいいのに、どうしようもなくなってから出す、負け戦の常道。本当なら今日は負けですよ。選手に采配ミスを救ってもらった試合。野村監督、何を考えているのか。今度やったら本当に殺すよ。

高橋”ウルフ”良伸(夕刊フジ)
 長嶋監督が「開幕までに命名します」と言っていた高橋のニックネームがいよいよ明らかになった。その名も「ウルフ」……ぷっ。そもそもウルフの名は、千代の富士や「キン肉マン」のウルフマンなど、精悍な顔立ちとハガネのような筋肉をもった人物にふさわしい名前。丸顔でぶよけた体つきの高橋ではねえ……アンパンマンのほうが良くない? それは杉山か…。なんか、高橋本人も凄く気に入らないらしい。似合わないもんねえ。それにウルフといえば、「一匹狼」「はぐれ狼」「海狼組」など、孤立の運命が漂うし。

清原と黒い交際(ニフティ野球フォーラム)
 20日の広島戦前の移動日19日、「所用」とだけ告げて行方をくらましていた読売の清原。「整体治療?」「別当氏の弔問?」「トレードの打診?」「新たなる女性関係?」「ただのわがまま?」と詮索されていたが、実はスキャンダルが原因だったらしい。
 読売移籍直前の1996年12月に暴力団とゴルフをしていたことが発覚し、追いかける報道陣から逃げるためであったらしい。また今年3月以来、これを種に2人組の男が読売球団や清原を恐喝していたともいう。これに関しセリーグ高原会長から清原に厳重注意が与えられた。何故この時期になって曝露されたのか、だが、1)読売球団が清原をクビにするため意図的にリークした。2)読売球団は清原をもはや不要と考え、これまで抑えていた情報が漏れるまま放置するようになった。のふたつの原因が考えられ、どっちにしても清原の明日はない。

危険球騒動
 20日の広島戦で読売の上原が広島の西山の腹に死球をぶつけ、乱闘直前となった。腹だから危険球退場にもならないし、危険性は少ない。それなのに広島選手が激怒したのは、ミエミエの狙った死球だったからだ。解説の落合も、「あれは狙ってぶつけた」と解説している。
 読売はミエミエのビーンボールを、しかしあまり危険でないところに投げる癖がある。去年の阪神戦、ガルベス事件の翌日の試合でも、死球を巡っての乱闘後、槇原が矢野の背中にぶつけた。あれは狙って投げていた。何というか、優しいビーンボールだった。
 狙って投げるなら手首や頭にぶつけた方がダメージが少なかろう。これは、投手陣の優しさと首脳陣の命令の矛盾から来る産物だと思われる。
 もともと読売の投手陣はガルベスを除き、穏やかな性格の人間が多い。槇原、斎藤、西山、小野…みなそうだ。これが時にはプレッシャーに萎縮したり、勝負所で球が浮いたりして責められる。小野などは堀内コーチに一喝されて縮み上がり、その後半年2軍暮らししたくらい気弱だ。
 この弱気投手に故意死球を命令する奴がいる。去年までなら投手コーチの堀内、今年は清原だ。読売の投手はこの命令(むろん、逆らうと2軍落ちだ)と自分の弱気のギャップに苦しみ、あまり痛くないところに球をぶつけて形だけ命令を守ろうとする。
 このへんが仙一親分の命令下、鉄砲玉精神で敵の(ア)タマを取りに行く中日や、アドレナリン出まくりで理性や良識を失いかけている広島と違うところだ。ちなみに当局は読売投手陣には好意的である。命令する奴は唾棄すべきだが。


4月22日(木)
野村監督・今日のイヤミ(21日)
 今日は大豊を褒め、葛西を褒め、イヤミが無い日でした。さすがに自分の継投ミスが原因で延長になったことを自覚しているのでしょう。

広島、早くも先発陣入れ替え(日刊スポーツ)
 中4日の特攻回転についていけず体調を崩す軟弱者が続出し、さすがのたっちゃんさん監督大明神も先発投手の入れ替えの意向。菊池原は中継ぎ降格して高橋健の代わりに毎日登板の刑、黒田は2軍降格の刑。代わって山内、横山、玉木を起用。

清原追放間近か
 長嶋監督が高橋のニックネーム「ウルフ」をなぜ今になって公開したのか?これは3番松井の「ゴジラ」、5番高橋の「ウルフ」を合成すると4番清原の「ゴルフ」になり、報道陣に不祥事のヒントを与えてしまうため、今まで抑えていた、というのがネット雀のもっぱらの憶測です。つまり、長嶋監督が「ウルフ」を発表した事実こそ、清原追放を示唆するサインだったのです。その証拠に昨日2本の本塁打を放った松井、「これから高橋とふたりで量産しますよ」と、アベックホーマーの清原をまったく無視しております。

セパ理事会の顛末
 セリーグは22日、危険球に関する緊急理事会を開いた。本来ならナベツネが吠えまくり、「巨人の選手へ死球を与えた投手は永久追放、但し巨人投手が死球を与えた場合はおかまいなし」との抜本的改革案をぶちあげるつもりが、清原ヤクザゴルフ事件でそれどころではなく、結局「投球が打者の頭部などに直接当たり、審 判員が選手生命に影響を与えるような危険投球と判断した場合は投手を退場処分とする」と、従来とかわりばえのしない結論でお茶を濁した。
 いっぽう、パリーグは21日の理事会で「西武はサイン盗みをやってない」との見解をまとめ、西武の要求する緊急理事会は行わないことを決めた。言い出しっぺの日本ハム代表はここで上田監督ともども2時間にわたる異議申し立てとイチャモンで議事進行をストップさせようと目論んでいたが、投打の主砲の離脱でそれどころではなく、「西武がやったとは言っていない。やったらどうなるか、一般論として聞いただけ」とトーンダウン。


4月23日(金)
野村監督・今日のイヤミ(22日)今日は名前ネタが多い
(阪神タイガースの名称に)「阪神はどうしても巨人の引き立て役になる。神がいかんのじゃないか。阪仏ターガースにしたらどうや」(ノムさん、あなたの一家が創価学会なのは知っているが、それはあんまり)
(新庄に)「剛志という名前に名前負けしとる。弱志に改名したら強くなるかもな」(……。)

今日の阪神
 ブロワーズがいよいよ復帰して4番に座った今日のヤクルト戦。先発は藪と石井の両エース。2回、ブロワーズの復帰後初安打をきっかけに石井を攻略し、矢野の2点タイムリー。矢野はいま打率.367でベストテンの5位に食い込む大活躍。5回には平塚の2点タイムリー。8回にはジョンソンのホームランが飛び出した。藪は無四球完封でゆうゆうと今期初勝利。坪井は今日猛打賞なら日本タイ記録だったが1安打で記録達成ならず。


4月25日(日)
野村監督・今日のイヤミ(24日)
(甲子園で勝ったら六甲おろしを歌う、と言う公約を反古にして)「あれは優勝したら歌う、ちゅうたやないか」
(セーブのつかない場面でのリベラ起用について)「あんたらの策略には乗らんぞ。ワシとリベラを喧嘩させようと思とるやろ。喧嘩なんかしたら骨の2、3本も折られそうや」

今日の阪神
 ブロワーズが戻った阪神は強い。今日も先制タイムリー、駄目押しのタイムリーなどで5点を挙げる。川尻は去年のノーヒットノーラン以来の完封で3勝目。これで6連勝、5割復帰。しかし今年は阪神に限らず連勝連敗が多いな。ということで「セリーグ連勝連敗について」


4月27日(火)
野村監督・今日のイヤミ(26日)
(今岡について)「ど真ん中のストライクは論外ゾーン。ここに投げるのは論外だという意味だけど、今岡はそこが打てない。論外バッターやな」
(平塚について)「左が下手だね。ふつう高木みたいな投手に三振するか。ヨダレ出そうな投手なんだけどな」
(メイについて)「また球数制限して登板するのかな。5時になったら帰るサラリーマン投手やな」
(新庄について)「内角を詰まりだすと全部打てなくなる。最初から投手1本で育てるべきやったな」

新庄、フォーム改造(日刊スポーツ)
 あたしゃてっきり投球フォームのことだと思ったよ。いつ投げるのかねえ。しかし、「新庄は移り気で知られている。過去にもグレン、ディアーら大物外人が来日する毎に弟子入りし、打撃フォームを変えている」とは…。阪神の外人が最近ダメなの、このせいじゃないの?きっと新庄を教えているうちに新庄が感染って……。

日本テレビ・氏家社長がナベツネに反旗?(夕刊フジ)
 25日の月例記者会見で野球中継の視聴率低迷に触れ、「やはり松阪が欲しかった」と、ドラフト戦略を批判。さらに、「長嶋監督は人気はあるが力はないから…」と長嶋批判も。「じゃあ、誰が力がある?」の質問に「やはり、阪神の野村監督が力も人気もあるし…」と、長嶋監督がもっとも怖れる人名を挙げた。ナベツネ引退後の読売新聞社長、読売ジャイアンツオーナーが有力視される同氏の発言だけに、近い将来ナベツネ派、長嶋派まとめて大粛清がありそうな予感。ちっとはマシな世が来るか?

今日の阪神
 5割に戻して首位中日に挑むこの一戦、先発はメイと山本。2回、矢野の2ランで先制。しかし3回に関川のタイムリーで1点差に詰め寄られる。さらに5回、福留とゴメスと山崎と山本のタイムリーで一挙7点を献上。あかんわこりゃ。今日のメイは球数じゃなく8時に帰るサラリーマンだったようです。


4月28日(水)
野村監督・今日のイヤミ(27日)
(中日戦の大敗に)「すみませんねえ、無様な試合して。メイも悪くはなかったんやが、狙い球をビシビシやられた。投手に2安打されちゃね」(狙い球…って、中日スパイ疑惑へのイヤミ?)
(矢野のリードに)「中日の注文通りにはまってたな。左打者のインコースを攻められない。外のスライダーや直球ばっかり」
(星野監督に)「それにしても星野は、あんだけ選手を殴って、何も書かれへんもんな。ワシやったらボロクソに書かれるで。(ノムさんは報道陣に愛されているからですよ、と記者の答えに)そんなことあるかい。ほんなら、長嶋はどうなるんや」
(昨日の野村監督の、「中日包囲網を敷いてセリーグだんごレースや」発言を聞いた星野監督は)「ノムさんは長嶋包囲網と言うとったやないか。あんまり早いうちからオレを裏切らんでくれよ。友達なくすぞ」

今日の阪神
 昨日とほぼ同じ。


4月29日(木)
野村監督・今日のイヤミ(28日)
(中日戦連敗に)「打てんのは仕方がない。しかしそれ以前にスキだらけ。野球の基礎、常識、イロハが全くできていない」
(さらに選手に対し)「全部ワシの責任や…、けど、こいつらを教育していくのは大変やな」
(スタメン落ちの新庄に)「打ちたくて仕方ないからノースリーからでも打ちに行くのか。それとも打つと決めたら何でも打つのか。このチーム、常識では考えられん面白い選手が多いよ」

今日の阪神
 あとがない今日は藪を立てて中日の先発・武田に挑む。復帰した桧山が3番に座る。4回、関川を置いてゴメスの本塁打で2点を奪われる。またも負けかと思ったが6回桧山のタイムリー、8回代打大豊の本塁打で同点。そして9回、ブロワーズの本塁打でとうとう勝ち越し。
 こうなったらリベラしかない。今期始めて、理想的な場面でのリベラ登場。その期待に応え、3者凡退で危なげなく完了したリベラが今期初セーブ。中日の井上は開幕21試合連続ヒットで止まり、和田の24試合には届かなかった。

元木はしゃげば読売ひっこむ
 今日の対ヤクルト戦、1点を追う4回、無死1、3塁の得点機。ここで二岡に代えて後藤を代打に出した長嶋采配には疑問が山ほどあるがここでは触れない。当然の如く後藤凡退で1死になり打者杉山。ここでショートゴロ、ゲッツーかと思われたが1塁ランナーの元木はベースでなくセカンドの土橋めがけてスライディング。2塁ベースからたっぷり1メートルは離れていた。これで土橋は1塁にちゃんと送球できず、ゲッツー崩れの間に1点を挙げ、同点に追いついた。
 この何ともいえずせこい技に喜ぶ観衆、勝ち誇る元木。しかしこういう汚い手は、相手チームの闘志をかき立てる結果になることが多い。開幕第2戦の対阪神の隠し球失敗から桑田がノックアウトされたように。
 案の定、ヤクルトは一丸となって先発の上原を攻め、当の土橋のタイムリーで読売を破り、悪はいつか滅びるとの教訓をわれわれに残したのであった。ついでに、真似しようとした広沢が肩をくじいて退場したことも付け加えておこう。


4月30日(金)
野村監督・今日のイヤミ(29日)
(選手起用に関して)「桧山は、いきなり3番はどうかなと思ったけどね。ホッホッホ。大豊はストライクさえ打ちゃ、打てるんだよ。ホッホッホ」(その笑い方、気持ち悪い)
(ジョンソンの守備について)「それにしてもジョンソンは下手。慌てるんやな、ボールを見ると。守備でも打撃でも」

イチロー、怒る!
 27日の対近鉄戦で「1試合に4球あった危険球は、全部狙って投げていた。ボクを狙っていることは間違いない」と発言。近鉄が正式に抗議文を提出するそうだが、近鉄がイチローに故意にぶつけているのは、球界の常識だからねえ……。
 本来近鉄としてはバルデスの155キロ剛速球でイチローを粉砕したいところなのだが、それができないのは、大塚が長期リタイアでバルデスをリリーフエースとして長く使わざるを得ない事情から。鉄砲玉として使い捨て出来なくなっちゃったんですね。しかしながら、マットソンを落として160キロ男のデラクルーズを1軍に上げるという構想もあり、イチロー危うし。

ダイエー根本社長が死去
 30日未明、心筋梗塞で死去。気苦労が多かったんでしょうねえ。ダイエーの崩壊を見ずに死んだのは、幸せかもしれない。

今日の阪神
 先発の湯舟は四球連発で3点を失い、2回で降板。やはり湯舟が不調なのは、顔が似ている橋本龍太郎の失脚が関係しているのではないか?参院選の蒼白の表情に憧れて、あんな顔してみたい、とわざと逆境に自分を置いてみたり。
 しかし3連勝の絶好調佐々岡も調子に乗って打席でバットを振りすぎ、筋肉を痛めて3回で降板。このあと今期初登板の高橋英樹、山田、玉木と3点勝っているとは思えないリレーで凌ぐ広島。勝負は6回。山田と玉木を責めて2アウト満塁でバッター新庄。玉木と新庄、この2線級選手の対決に勝負をかける情けない両チーム。勝ったのは新庄。2点タイムリーで同点。その後の満塁機にも紀藤から逆転打を打って勝利。次の大豊の2塁打で本塁に突入し、さりげなくリベラのセーブを潰していたことも見逃せない。


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