虎本営発表98年6月〜敗戦

 


98.06.07

 旧暦はゆかし五月の初勝利

 麦秋や目指すは優勝だけでなし

 書きたい名ぞリストにはなしオールスター

 日焼けして剥がれる皮に大豊おもふ

                虎玉

 

98.06.20

 昨日の試合は久しぶりの好試合なり。

 彼の雨天中止は1勝に匹敵せり。

 

98.6.25

まざー・てぃがの歌

阪神のおとむらい

「だれが潰した、開幕ダッシュ」
「それは私」と、パウエルが。
「期待の四番があきれた貧打
わたしが潰した、開幕ダッシュ」

「だれがなくした、強力打線」
「それは私」と、大豊が。
「私のバットで、当たらぬバットで
すべてのチャンスに役立たず」

「だれが逃した、内野ゴロ」
「それは私」と、ハンセンも。
「サードの名手のはずだったのに
ぽろぽろ落とす、そりゃなぜでしょね」

「だれが壊した、投手陣」
「それは私」と、小山コーチ。
「投げ込みさせすぎ、中継ぎ酷使で
みんな壊した、肩と腰」

「だれが打たれた、ホームラン」
「それは私」と、山田捕手。
「ぜんぶ外角、変化球
それじゃ打たれもするわいな」

「だれが嘘ついた、選手たちに」
「それは私」と、吉田監督。
「わたしの言うこと、ころころ変わる
おかげで選手が信頼なくした」

「だれが行くのか、応援に」
「それは私」と、フーリガン。
「負けてる試合の方が楽しい
選手に投げるぞ、石にレーザー」

「だれが歌うか、とむらいの歌を」
「それは私」と、阪神ファン。
「夢も希望もないならば
短調で歌おう、六甲おろし」

甲子園球場でみんなのうたが、
ためいきついたりすすりなきしたり、
みんなみんな聞いた、六甲おろし。
かわいそうな阪神のとむらいの歌を。


10人の投手陣

10人、10人の投手陣が
98年を迎えたよ。
川尻が脱税でつかまった。
そこで9人になりました。

9人、9人の投手陣が
キャンプで高知に行ったとさ。
湯舟が肩をこわしちゃった。
そこで8人になりました。

8人、8人の投手陣が
オープン戦を迎えたよ。
船木と山崎が故障だってさ。
そこで6人になりました。

6人、6人の投手陣が
開幕戦に出動だ。
あれあれ、クリークは役立たず。
そこで5人になりました。

5人、5人の投手陣が
借金かえそと大車輪。
井上、山岡にゃ荷が重い。
そこで3人になりました。

3人、3人の投手陣が
貧打の打線をカバーした。
伊藤が酷使で潰れたよ。
そこで2人になりました。

2人、2人の投手陣が
なんとか5割になりたいな。
あらあら藪もリタイアだ。
そこでひとりになりました。

ひとり、ひとりの投手陣が
連敗地獄をひとりゆく。
丈夫な中込でもそりゃ無茶だ。
そして、だれもいなくなった。


監督さんと四番

よしだの監督さんと期待の四番
パウエル、ハンセン、それにまた大豊。
パウエルは腰いためた。ハンセンはエラーした。
大豊は二軍へいなくなった。
だれも試合に出たやつがいない。
期待の四番がみんなやくたたず。
パウエル、ハンセン、それにまた大豊。


よしだよしお

よしだよしおは
4月に試合の見込みの
5月に誤算だらけが
6月に露呈して
7月に借金だらけ。
8月に阪神ファンにも
9月にくそみそに言われ
10月にとうとう解任された。
よしだよしおの監督は
そこでおしまい、ちゃんちゃん。

98.7.22

ついに前半戦が終わってしまった。

 6月頃書いた今後の展望は我ながらよく当たっていると思う。小渕総理も的中したし。
 ただ惜しむらくは展開が2ヶ月早すぎた。江藤と小林の故障による広島の凋落は7月の予定だったし、李を欠いて中日が転落するのは9月の予定だった。あまりに早すぎるライバルの脱落によって、横浜が独走態勢となってしまった。横浜もこのままの勢いが続くとは思えない。7月中旬の対巨人戦のような奇跡がそうそう起こるはずもない。
 脱落者が増えると、その屍肉を食らって勢いづくのがハイエナ軍団である。後半戦は巨人とヤクルトが要注意。8月頃横浜がもたつくようなら、巨人が大外から一気に差してくる危険性が大。横浜がこのまま逃げ切るためには、85年の阪神のように、奇跡を絶え間なく起こし続けるしかあるまい。

 阪神は前半戦の開幕に比べると、プラス材料は投手陣が揃ったこと。マイナス材料は吉田監督がご乱心のこと。大鑑巨砲主義の吉田監督がやたらと大豊、パウエルを使う弊害は前半戦からだが、最近は得意のはずの継投策まで乱れてきた。阪神が勝つためには吉田監督に拘束衣を着せて福本コーチが打撃陣を、福間コーチが投手陣を使って行くしかあるまい。
 オールスター期間中のミニキャンプで大豊が調整して当たりを取り戻せたら、いい展開にできるとは思うのだが、それも望み薄。
 新庄に至っては取り戻すもなにも、もともと当たりなんか持っていない。彼は92年の記録がフロックで、もともと2割4分、20本程度の選手であることを本人も周囲もはっきりと認識することが必要。クリーンアップを打たせようとするから無理が出る。
 パウエルは前半戦のまま、出すとそこそこ打つ、でも守備を考えると出せない、という嫌な選手のまま終わる可能性が大。
 坪井はまだ未熟。内角の落ちる変化球に空振りするのと、打球にフライが多くゴロが少ないのが難。せっかくの足を生かせないことが多い。後半戦で克服してくれれば不動の1番になるのだが。
 八木はやはり代打で使いたい。大豊が復活してくれればねえ。
 ハンセンは予想外の不振。6月頃まで2割8分で来たときには、これで日本野球に慣れて打ち出すと思ったのだが、それから起用されず、たまに起用されるとエラー、という繰り返しで完全に外されてしまった。吉田監督と対立して嫌われた、という噂もあるのだが、どうなのだろうか。
 平尾はバントが上手くなった。ような気がする。このままならレギュラー定着なのだが。
 メイは頑張っているのだが好投が報われていない。このままだと好投−>味方が点取らない−>腐る−>たまに味方が点取る−>打たれる−>やっぱり勝てない−>ダメになるの悪循環。

 縦縞なき名古屋に響く六甲おろし       虎玉

 

1998.8.2

 7月31日のガルベスの暴挙、今日の武上の暴行、読売の暴力団的体質は許し置けぬ。読売が無能にして庸劣なる武上、土井、堀内、山倉、屋敷輩を米塩を給し養いおるはすべて暴行のためなり。とりあえず、不潔なる読売に勝ち越せたことで良しとせむ。

 高橋は死球後守備にも就いた由が、直後はアドレナリン豊富に分泌する故却って平気なり。翌日から腫れ上がり骨折が悪化することは間違いなし。その無理を清々しいとか吐かすアナウンサーも不勉強なり。ぶつけたは吉田なるが悪化させしは長嶋なり。尤も虎本営は高橋をかけがえがないともゴールデンルーキーとも認定しおらぬが。

 しかし吉田豊彦は持ち味の死球→四球→暴投→失点という持ち味を存分に出した投球なり。吉田監督の投手リレーも、あたかも投手陣が無限に供給されるような錯覚の上に成り立つものなり。全日本監督には案外向いているやもしれぬ。

 パウエルはだめだこりゃ。今年不振の和田の最大の貢献はパウエルに結膜炎をうつしたことと思うが、できれば結核でもうつしてもっと長期間休ませたかった。

 

98.8.4

 もはや蛇足であるが、ガルベス、槇原ビーンボール事件について。

 節度ある「プロ野球・噂の真相」でさえ内角責めと見まごうビーンボールは許せない、と言い、見識も何もない場当たりの馬鹿野郎こと、くそ江川も、「コントロールのない投手は内角に投げてはいけない」とほざきやがる現状はちょっとアレだな、とおもうのである。

 そもそも投手が手で投げ、打者は棒で打つところに野球の不均衡は生じている。ただでさえ打者有利のところに内角禁止では投手は山田リード時の阪神投手陣のごとくサンドバッグと化すは道理。

 清原の「内角投げたら顔いがめたる」発言は論外も人外魔境の域に達している。あれは、「えーん、ボク内角の球を腕たたんで打つ技術ありましぇーん。みんな内角でいぢめるんだもーん、ナベツネに言いつけてやるー」という幼稚園児並みの稚拙な理性の賜である。馬鹿。てめえの顔こそ邪欲で歪んでいるんだよ。

 頭への投球は論外だが、高橋への吉田の投球は腕である。しかも高橋は打ちに行っていた。だから避けられなかった。あれを打ちに行くのは打者の未熟である。あんなもん避けられない打者はプロ野球から消えなさい。サヨナラ。

 槇原の矢野への死球は明らかに報復であった。しかしあれを頭でなく背中に投げたのは槇原の優しさである。阪神は槇原の優しさを受け止めるべきではなかったか、と予は思ふ。


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