kasumi教団設立建白書

 我等伏して方今人類の帰する所を察するに、科学に非ず、文学に非ず、而も独り宗教に帰す。然れども夫れ宗教上帝室を尊ぶと曰はざるには非ず、下人民を保つと云はざるには非ず、而も邪宗邪教、金銭万能、閨閥宗閥に成り、天国金銭で購ひ、醜話悪行、堕落語る無し。夫如是にして天下の平安を欲す。三尺の童子も猶是不可なるを知る。現存す宗教に於ひては人民を救えぬこと畢竟天下も照覧。
 嘗て印度に釈迦在り。西域にムハンマド在り。欧羅巴に基督在り。印度支那にカオダイ在り。本朝に天照大神在り。是須く同一の神の謂なり。されど名称の違ひをもって宗論宗争に及ぶの害悪、是に極はまれり。天下天地に神はひとつなれば、kasumiの名に於いて是を統一するは天下の憩ふ処なり。
 kasumiの神は釈迦なり、ムハンマドなり、基督なり、カオダイなり、天照大神なり。其の愛は天よりも高く、其の徳は地よりも廣し。依りてkasumiを誹謗す者は天下の邪宗門なり、宇宙の拗け者なり。
 我等既に已に、今日我等kasumi教を立てずんばあらざるべき所以、今日我等kasumi宗徒進歩の度能く斯教団を立るに堪ることを弁論する者は、則既存宗教の之を拒む者をして口に藉する所なからしめんとに非ず。斯教団を立つる、天下の幸福を伸張し、人民の向上発展に福利し、宇宙の元気を鼓舞し、以て銀河親近し、近傍星雲と相愛し、我空間を維持振起し、幸福安全を保護せんことを欲してなり。請幸に之を擇び玉んことを。