10.脳天気な召喚

 逃げ出したヴェグナガンの影響なのか、スピラ各地の寺院からぞくぞく魔物が出現しているとの情報です。おまけに新エボン党のパラライ、青年同盟のヌージ、アルベド族マキナ派のギップルという、若手指導者たちが全員行方不明となり、各組織の屋台骨はガタガタです。ま、パラライはユウナ様がシメたんだけどな。
パイン「どうする、ユウナ?」
ユウナ「うーん、どうしよっか……」
リュック「ユウナん、こゆうの見てるとほっとけないタイプだしね」
ユウナ「決めた! スフィアハンターは一時休業! あたしたち、お助け屋カモメ団!!」
 脳天気なのはいいのですが、このネーミングセンスはカンベンしてください。頼むよ、衣装のセンスともども。

 まずはビサイドへ。寺院を焼き払って被害を未然に防ごうとする青年同盟のベクレムと、魔物だけ倒して文化財を守ろうとするワッカ。まあ、この石頭両巨頭の対立はほっといて、臨月のルールーに事情を聞いて試練の間に突入です。
 ありゃ、なんか黒くなった鳥さんがいるぞ。
ユウナ「あたしの……最初の召喚獣なんだ……」
 ははあ、ヴァルファーレさんでしたか。さてはユウナに捨てられて野良召喚獣となったか。グレて黒くなったか。

 とりあえず大義親を滅す。野良ヴァルファーレを叩きつぶし、キーリカで野良イフリート、ジョゼで野良イクシオンをシメます。
パイン「ところで、指導者たちのことなんだが」
リュック「あ、行方不明になった三人ね」
パイン「いや、指導者といえば他にもいるだろ」
ユウナ「キマリのこと? うーん、あれは若手とはいえないし、美形でもないし……」
パイン「いや、アルベドにも主流派っつーもんがあるだろ」
リュック「あ、オヤヂはダメダメ。若くないし、美形でもないし、指導力もないし。あんなのは天草四郎と組んでザナルカンド忍者屋敷ショーでもやってればいいのよ」
ユウナ「遺伝子の八分の一があの人と共通かと思うと、あたし憂鬱になるなあ」
リュック「あたしなんて半分だよ」
パイン「……ぼろくそだな」

 ……などと言いながら、なんかいいもんないかなとイクシオンの死体を探っていたら、バチが当たったか突き落とされてユウナは穴の底へ。
「ああ……まだ野良ようじんぼうも、野良アニマも、野良メーガスもシメてないのに……」
 別にシメなくてもいいです。こんどは落ちてもヴァルファーレは助けてくれないぞ。
 落ちたところはなんだか霊界のお花畑のようなところ。人影があったから、てっきり死んだばあちゃんかと思いきや、ティーダもどきの人でした。シューインでしたっけ。
シューイン「レン……やっと来たね……」
ユウナ「レンじゃないっす」
シューイン「見たろう。千年たってもスピラは何も変わらない。だから、俺が消してやる」
ユウナ「人の話を聞けっつーの!!」
シューイン「レン……ことば遣いが悪くなったな……いったい誰にそんな言葉を教わったんだ……」
ユウナ「あんたにクリソツの野郎からだよ!!!」
 まったく噛み合わない会話をあきらめ、ユウナを抱きしめるシューイン。

「騙されるな! 目を覚ませ!」
 大声にユウナがびっくりして目を覚ますと、ありゃ、シューインだと思ったのは、あの新エボン党首にして、アンダーベベルで道に迷った怒りを叩きつけたかわいそうな敵、パラライではないですか。
 逃げるパラライ。それを追うヌージとギップル。取り残されるユウナ。
 ヌージとギップルは、去り際にスフィアを渡していきます。
ヌージ「パインに渡してくれ」
ギップル「パラライとヴェグナガンは俺たちでなんとかする。あんたは地上をたのむ」
ユウナ「だから、ここはどこだっつーの! 地上にはどしたら戻れるっつーの!!」
 いや、なんだかわけのわからないうちに戻れたんですけどね。これでストーリーレベル3完了。


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