6.微笑む君を見られないのは何よりつらい

 いっぽう場面変わって、やたらいっぱいの蝋燭が燃えているくせにちっとも明るくならない、邪教の神殿のようなところ。蟲のような禍々しき紋章を背景に、なにごとか密談を交わしております。
「龍が現れた……」
「いにしえの超兵器の復活か?」
「この世界を滅ぼす……」
「死に向かいて足掻くか?」
「生ゆえにひとは葛藤する……」
「読まれない歴史こそが」
「正しいこともある」
 なんだかよくわかりませんが無視して進行。無視無視。
 とりあえず言えることは、われわれに逆らう者は滅ぼす。われわれが正しい。以上。

 長い長い通路を超えて、ようやく出発点の下層区に戻ったと思ったら、なんか雰囲気がおかしい。てゆーか、空気がおかしい。ガ、ガスを噴出してやがる。
 どうやらボッシュの報告を盗み聞きしていた先輩レンジャーどもが、手柄を横取りしようと神経ガスをばらまいて待ち伏せしていたようです。おまけにこいつら意外と強い。毎回ガスで毒状態になるうえ、三人もいるレンジャーのパワーも行動半径もこちらより上。強い、強すぎっスよ先輩。
 二回ほど全滅したあげく、ようやく叩きつぶしてやりました。ところがこいつら、死出の旅の道連れとばかりに最後にガスのコックを外しやがった。もうもうとたちこめるガスに巻かれて瀕死のリュウ。ああこれで主人公の運命もおしまいなのか。
 ……なんてことはRPGの鉄則からしてもありえない。当然のようにニーナが駆け寄り、なんかわかんないけどなんかが覚醒していきなり爆発し、ガスを消去する(サルでも描けるまんが入門に於けるイヤボーンの法則)。
 しかし空気浄化にエネルギーを費やしすぎたせいか、それとも覚醒爆発のショックからか、ニーナは弱って倒れる(宇宙戦艦ヤマトに於ける放射能除去装置の法則)。

 そしてまたリュウとリンは、バイオ公社ビルへ向かってとぼとぼと歩いていくのでした。ガスのため道具屋も武器屋もみんな死んでしまったという悪条件のもと。
 途中、あまりの馬鹿さのために小部屋に閉じこめられてしまった妖精さんを救出してしまった。というわけでBOF恒例の共同体ミニゲーム開始。この暗い暗い雰囲気のゲームで、釣りもどうやらできそうにないし、明るいものといえば妖精さんの共同体しかない。
 今回は共同体も地下にあるようです。アリさんを雇って穴を掘らせ、小部屋につきあたったらそこを店として、その収益でまたアリさんを雇う、という方式。スキルを売る店とか金稼ぎ用の酒場とか作れるようです。
 妖精さん、今回は穴掘りも店の経営もアリさんにまかせっきりで、なにもしないのですね。アリに寄生する生活。命令されないと飯も食わずに餓死していた今までのシリーズの妖精もいいかげん馬鹿ですが、今回は馬鹿なうえに怠け者ときた。リュウもニーナもそうですが、この妖精もBOF5に来て退化のどんづまり。
 そういえば最下層街の線路をうろつく巨大なアリを見たような気がするのですが、この共同体ミニゲームって、ひょっとしてこのゲーム自体の縮小版? だとするとラストでは、巨大な妖精さんと主人公たちが闘うことになるのでしょうか。うううううむ、それって女神ミリアよりもいやすぎ。

妖精さん

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