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交通事故

まずは保険と保険会社
をきちんと選ぶ

事故を起こしたときに頼りになるのは自動車保険。
一方で,保険会社の対応が悪いと,トラブル長期化にもつながります。保険会社の対応が悪くて加害者が恨まれるのでは,困りますね。
単に保険料が安いかどうかだけではなく,事故時の対応,特に被害者への対応が丁寧かなど,できる限り情報を集めて,いい保険会社を選びましょう。
被害者に丁寧な対応をしてくれる保険会社が契約者からも支持されるようにになれば,被害者の苦しみがいまよりもっと少なくなりますよね。

<被害者になったら>
①病院の受診②安静③警察や保険会社への連絡が大事

大したことないと思って病院に行かず,無理して仕事をして2,3日したら痛みが出て,その後長期の痛みに悩まされる,こんな被害者の方が少なくありません。
まずは,病院に行ってきちんと診察を受ける,頭や頸,腰など衝撃を受けた場所はレントゲンやCT,必要に応じてMRIなどの画像診断をしてもらうということが,その後の後遺症認定にとって重要な意味をもちます。
往々にして,事故直後は別の損傷の痛みに注意が集中していて,事故後しばらくして別の場所に痛みが出ることがあります。
事故直後から打った可能性がある場所についてはお医者さんに全部申告してできれば画像診断してもらうことで,後から痛くなったときに事故との因果関係が不明という 悲劇を防ぐ一助となります。

事故後しばらくたつと,生活のために働かなければならず,病院に通えなくなり,痛いのにがまんする方がいらっしゃいます。
お気持ちは分かるのですが,交通事故の傷害慰謝料は入通院の期間と通院の頻度によって大きく異なってきます。不必要な受診はさけるべきですが,必要ならがまんせずにきちんと通院して治療しましょう。

一方で,人間の体は複雑ですし,事故時に体のどこがどのように衝撃を受けるのかは,実はお医者さんにも分かりにくいもの。レントゲンで骨に異常がないといわれても,骨以外の体の組織に損傷がないとはいえないのです。
お医者さんとよく相談して,事故後はできる限り「しっかり安静」を心がけましょう。

事故後に警察と保険会社に連絡をすることも,常識ではありますが,その後の事故対応を大きく左右する大事なポイントです。

事故直後の対応やその後の生活によって,ご自身の健康も,受け取る賠償額も大きく異なり得るということを, 頭に入れておいていただきたいと思います。

<被害者になったら>
スピードVS金額?

事故後,治療が終了すると,保険会社から示談の呈示があります。

損害賠償の基準には,自動車損害賠償保険(自賠責)の基準,保険会社が車内で決める任意保険の基準,弁護士の介入や裁判になった場合の基準など,様々な基準がありますが,保険会社の呈示する示談の案は,このうち自賠責の基準と任意保険の基準によって算定されています。

弁護士の介入や裁判の場合には,被害者にとっては解決に時間や費用がかかりますが,その分金額は多くなるケースが多くなります(具体的事例によって異なります。)。
かつては人身事故で弁護士が介入しても保険会社はなかなか裁判基準を取り入れた示談には応じませんでしたが,最近は裁判所が和解のときに弁護士費用や遅延損害金の一部を認めることが多くなった影響で,訴訟前の示談に積極的になっているようです(裁判に持ち込んでも遅延損害金の負担が増えるだけなので)。

スピード解決を目指すのか金額の多い方を選ぶのか,いずれにしても一度弁護士にご相談ください。

<円満解決にむけて>
思いやりの気持ちが早期解決につながることも

これは全く法律論ではありませんが,事故の解決の上で重要だと思っていることがあります。
弁護士のところに来られる交通事故の被害者の方から,しばしば聞かれるのは,「加害者の態度がひどかった」という不満です。

謝ると後で責任を厳しく追及されるのではないか,という恐れから,事故の現場で十分に謝罪をしない加害者もおられるようです。この態度が,被害者感情を悪化させ,紛争を長期化させる1つの要因ともなっています。

少なくともご自分に何らかのミスがあって事故が起きた場合には,やはりまずはきちんと謝ることが大切です。もしそれで相手がこちらの責任を課題に評価して不当な要求をするような場合には,保険会社や弁護士からサポートを受ければよいのです。