穴 その2

その子はうちから歩いて10分ほどの所にある神社の隣に住んでいました。

なので「神社の境内に穴を掘る」・・というのは自然発生的に生まれた計画でした。

境内には柵に囲われた石碑が立っていて、その裏側あたりが、秘密基地めいていて穴を掘るのに絶好のスポットでした。
二人は暗くなるまで夢中で掘り進め、つづきは明日・・という事でその日は別れました。

普段全く友達と遊ばない娘(この事ものちに書きます)が「友達と約束した」など、母親としては、舞い上がるほど嬉しい出来事だったに違いありません。
しかしシャベルやらバケツやらの大装備に一抹の不安を覚えていた事も事実です。
案の定夜になって「お宅のお嬢さんが、神社の境内に巨大な穴を開けられたのですが・・・」の苦情電話・・・

・・・又もや夢破れ、たかだか「穴を掘り家を作る」計画がいかに難しい世の中なのか思い知らされた訳です。←たかだかではない

しかしそれでも「穴」を掘る事を断念できなかった私は誰にも迷惑をかけない新たな方向性を見い出しました。

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