『ノワール』 #19 の感想


粗筋
ソルダの写本を追ってオーストリアにとぶ二人。しかし館は 2 年前に焼かれ、写本は失われていた。 落胆する二人のまえにクロエが現れ、彼女は霧香に告げた ── ソルダこそあなたのふるさとだと。
概観
クロエ参入後はミレイユが話から追い出されかけてるな〜と思っていたのだが、 実は正しく本筋の一部だったのですねぇ ...

今話は次話の導入みたいなもんなので、 観てて面白かった(霧香が可愛かったシーンが多かった)わりに書くことはあんまりない。

ミレイユ
半ば自信を失いかけてたとこにこれだけ息のあったアクションを見せつけられては ... ってやつですか。 こうなってくると脚本が何をしたかったのかよくわかるが、 ふつーの殺し屋さんレベル〜ミレイユレベル〜霧香レベル、 の 3 階層の間の絶対的な力の差というものを表現するのは辛かったっすかね。

1 話や 3 話でみせた霧香の超一流性 ... とでも言うのか、 戦いのセオリーを半ば無視しても許されるほど格が違う、てのが表現できてんだから、 あの程度の「力量」を霧香やクロエがみせれば、かな。今話くらいの体術だとミレイユにもこなせそうなんで、 逆にミレイユのレベルを落しておかないと差がつかず ── という構図がちょっち。 ふつーの殺し屋さんレベル〜ミレイユレベルの間の差が無くなってて、ミレイユの落胆が心に響いてこないです。

テーブル
ビリヤードテーブルを仕事机にするのは、エッジが高くて辛いだろう ... と思っていたのだが、ううむ、この広さは良いかもしんない。
ラスト
「おねがい、そんな目で見ないで」
灯に照らされて延びる霧香の影が 3 つ ── てなまた含蓄ヤマほど詰め込んできた絵だけど、 ミレイユがイマイチだったので映えず。 というかミレイユのアクションが少しおかしいと思う。

霧香の身元が明らかになり、ミレイユは約束通り霧香を殺してしまっていい。 そこでなお警戒モードに入るに留まって霧香のリアクション待ちになってんだけど、 (ミレイユからみて)最悪のリアクションである、霧香がソルダ側に寝返ったとすると、 ミレイユは問答無用に霧香を撃ち殺せるんだけど、間合い不足でミレイユのほうが死ぬと思う。 霧香がミレイユに対して面従腹背モードに入るのであれば、 ミレイユが警戒していることを霧香に悟らせるのは損だ。 霧香がソルダから離れようとするならば、もちろん警戒モードは損だ。

警戒モードに入ったことを明示するなら霧香の間合いに入ってはならず、 霧香の間合いに入るなら警戒モードであることを悟らせてはならない ── んじゃないかと思うんだがな。

今回、この一言
「コピーとはいえ、ランゴーニュ写本の一部を、 この目にしようとは ── 驚きましたよ ...」
至福の瞬間。
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