『ノワール』 #18 の感想


粗筋
霧香に向かってミレイユは「えたいのしれないなにか」と言い放つ。 足もとの途切れた線路をみつめ、霧香は思う ── 「いつも二本とは限らない」
概観
霧香主役だと描写密度が高い ... と思うのは こちらが霧香のことしかみてないからかしらん。 意思決定に至る霧香の心理の動きの描写が手厚いっす。

スケッチブックですら一人で買えなかったころからすれば、 今回の行動力のあたり、「独立した人間」としての描写になってきたなあ。

拒否
けっきょく拒否の描写を入れるんじゃん。
霧香
ミレイユに銃を向けられても何の反応もしない。何時かから変わったねぇ。 ミレイユのことは「友達」のつもりでいたのか ... まだまだ保護者/被保護者の関係にしか見えませんが。

まさかとおもうがクロエがミレイユのことを「霧香のお友達」と呼んでることに 釣られて ... とかいうオチじゃあるまいな。

霧香がテクテク歩いてる背景の貨物車は欧州モンに見えません。日本のものにしか見えないので、 いつのまに日本に?! と思ってしまった。

一人で夕食、「ほい」と手紙 ... おにーさんでなくじーさまのナンパとなってどれくらい失望したのだろーか。

アレキサンドル貿易
家探しされていて手の中のコピーを見逃す誰か ...

コピーはミレイユん家に fax するってナシ? この場合、盗聴されていようとあまり気にしなくていいはずだし。

ミレイユ
仕事と感情の切り分けが下手すぎる ... 霧香が切迫した声で電話かけてきてんのに重要な用事でないはずがなかろう。
まちあわせ
どーみてもデートの待ち合わせのメタファーかけてあるな。
「このままこの道を行くか、選ぶのはあなたです」
クロエはどこまで霧香のことを見ているんだろうか ... 当然のように霧香、ミレイユの仲が一時的におかしくなってることまで 知っていて、ついでにミレイユ(前話での釘刺し)、霧香(今話での問い掛け) の内心の動きまで知っている。

霧香の側としては、 電話かけて警告しようとし、それがだめならそのまま翻って走り出す ... 2 つ着目点がある。

一つ目。そのまま本を受け取りにいくという発想は全くなかったわけだ。
霧香が計画から外れてミレイユを庇いにいくという描写はこれまでもあったが、 つまるとこぜんぜん腕を信用しとらんようなのですが、 ミレイユはこれでもフランス最強の殺人代行業者、 なんではないんですか ...? 確かにミレイユ本人も認めてるように霧香からすれば ミレイユの腕なんて信用する気にもならんかもしれないが ...

もう一つ。走る前に電話かけて手ぇ抜こうとしてるな。 かなりコピーが惜しいらしい :-)
ミレイユとの和解んとこではおくびにも出さなかったよーだが ...

「いつも二本とは限らない」という独白の答えでもあるんだろーが、 明確すぎてアヤが残ってなくて味わいが今一つつうたら贅沢かしらん。

今回、この一言
「いつも二本とは限らない」
逆に言えば、いつも二本である(二人でいるのが当然だ)と思っていたことになるとして。 今回、霧香の単独行動が多かったが、このあたりの霧香の親離れの 微妙な心理の動きは物語のラストでちゃんと活きるんかなあ?
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