『フィギュア 17』 #12a の感想


粗筋
ある日、日直だったつばさを置いてヒカルは先に帰ってしまう。 すっかり元気をなくしたつばさをみかねて健太が日誌は書いといてやると言った ──
観るまえに
つばさにヒカルに保護してもらい、 ヒカルはつばさの保護を自分の存在意義とすることで自分の精神を守る ... というのがもっとも危険な状態だ。 ここまで進んでしまうとヒカルからもつばさを切り離すことができなくなる。

ヒカルからつばさを切り離すのにどういう形をとるのか ... そしてそのときにつばさはどうなるのか ... ヒカルの身体のことも心配だが、 そっちまで心配してる余裕は多分ないのだろう。

概観
ヒカルがつばさを切り離すにしても、こういう形だとヒカル自身の心がヒカルの敵に回って 結局自家中毒起こすはめになると思うが、それはヒカルの自業自得としても、 いかになんでもつばさが可哀相な 25 分でした。

てとこで救いの手なる健太が微妙に大活躍で粗筋はそれ一色となり、ヒカルの話が落ちたと。

導入
綺麗 ...
ヒカルの身体
ん〜、おもいっきり前回の終わりにネタふっておいて、あっさり流すんかい。
「もう ... しょうがないなぁ ...」
Lovely.

あからさまにヒカル主導の自由研究なのは後半との対照かぁ。

東京への帰還
ああ、まとめに入ってるなぁ。物語全体が一夜の夢かぁ。

記憶操作を安易に考える双子については、「おいおい ...」と突っ込んだが、 ヒカルのほうは自覚はあるよーだ。

DD への報告からヒカルが自室に戻った時につばさは起きなかった。 どっちにするんかな〜と思ったのだが、 これ以上ヒカルに嘘つかせるわけにもいかんというあたり、脚本が双子に優しい。

「もし、ヒカルちゃんがいてくれなかったら、 私、どうしていいかわからないと思う」
つばさを保護するのはいいがつばさに寄りかかられているのはあまりよろしくない。 ヒカルの依って立つ位置は本来そのあたりだから、極端に寄りかかられてるとヒカルももたん。

そこでこういう決断 ... というのはある意味凄いんだが、 実行内容はヘタれていて先の見通しはほとんどないようだな。 これだと切り離すつもりで切り離したことにはならないぞ。 いずれつばさが潰れかけたとき、ヒカルはつばさを支えに回ることになるんだから。

ヒカルちゃんがいるから頑張れる ... というのではダメなのだな。 それではヒカルから受け取った力をそのまま外に流すだけだ。

「おまえら、なんかあったのか?」
いいやつだなぁ ... つうか、いいタイミングで介入するなぁ。

ヒカルが本来の位置に戻り、それにあわせて健太がヒカルの位置 (元々は翔の位置) にすべりこんだ。 けっこ周囲の人物配置に恵まれとるのだが、つばさにそーゆー意識はないのだろーな。

「俺、今日は用事があってバスなんだ」
用事があってらっきー? 二人になってしまって微妙に。

20 分ものこういう沈黙に耐えられるって、 けっこーつばさと合うんでないかい。

「萩原君、今日はありがとう」
これが言えるかどうか ... が一つの焦点だった。 教室では言わなかったことで、つばさの状態の酷さを確認してしまったが、バスん中では言えたな。 よかったよかった。

ああ、つまり、 つばさの周囲にはヒカル以外の人物が存在するということをつばさが理解し、 彼らに目を向け、またその手をとることができるということだから。

これはヒカルと離れている時の出来事であり、 ヒカルによって敷居を下げられてのことでもなく、ヒカルに話を振られてのことでもなく、 ヒカルに守られてのことでもない、つばさ自身の力だ。ここがベースラインとなる。

つばさ側の準備ができているのなら、 二人の別れがどういう風に流れても無問題。うん、これならほんわかしてみていられる。

もちろん母親と健太が合流したとこでつばさの心情はまたネガティブになったろーが、 この際それはどーでもいい。

ED
手ぇつないでる ED のなんと空々しいことよ。 この時点ではしょうがないっつうても。
予告
ヒカルが倒れて、和解。 めずらしくネタをひかないな。
観たあとで
健太へ礼を言わせたことでつばさ側の問題は解決し、物語に安心感が出た ── のは確かなんだが、もちろん後編はヒカルの物語になるはずだ。 とするとヒカルの身体ネタがでてくるわけで、ったく、いろいろあることよ。


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