『機動天使エンジェリックレイヤー』 #7 の感想


粗筋
直ったとはいえヒカルに怪我させたことで戦いに怯むみさき。 試合半ばに鳩子との約束を支えに精神的に復活を果たすと、観客から喚声が湧いた。 その中で、対戦相手のまりあは叫んだ ── 「独りで戦ってきたんだから!」
概観
下手すぎです < 脚本

どーしよーもなく二兎を追って一兎を得ず ... になっちゃってる。
みさきの立ち直りとまりあの開眼とを並行にちゃんと扱えればそら面白かったんかもしれないが、 それだけのものを詰め込むにはいかにも前半の準備に時間食いすぎ。 みさきとひじり視点に徹したほうが良かったんでないのかな。

それにしても脚本レベルが安定しないねぇ。 製作上のキツさは感じないし人材的な余裕も感じるんだけどなあ。不思議だ。

みさき
意識と無意識の扱いが粗雑すぎて観ていて辛い。

前回、怪我したつうても いっちゃんに「治療」してもらって あっというまに完治しちゃったんやろ? しかもそれをみさきは喜んだ。なら、すくなくとも表層のレベルでは みさきは不安に思うきっかけがない。... 球代とじゃれあうところから 不安をダラダラと引かせるっつうのはちょっと違う。それではいっちゃんが気付く ── 「完全に大丈夫やろ」 ということにはならないと思う。

また、表層のレベルの復活だけでヒカルの動きは完全に戻っており、つまり深層意識のレベルでも 復活してしまってる。ふつー深層の復活は遅れるやろ? バトルの最中にふと鈴鹿との戦いが思い浮かんで顔を背けてしまったなり 攻撃の手がひるむなりする、というなら分かるし、そうでないと珠代の「下手なみさきちに戻ってる」 の発言が生きてこない ...

まりあ
ダンスは一人でもできるので対戦練習がなくてもそこそこ勝てる ... というのは許す。
が、それなりに勝てるほどに基礎が積み上がってんなら、対戦練習もとい本番という もっとも密度の高い練習してたらゲーム中にでも成長する、位の芸は見せて欲しいな。 ゲームの面白さに開眼する、というのは、 そういう、本人が気付かないレイヤでの変化がないと説得力に欠ける。 前回、なんのために鳩子は苦労した?
ひじり
影の主役 ... だが、描写される時間がこれだけ少なくては いかんともしがたかったか。
東京大会
1 回戦がすくなくとも 8 回あるから東京大会出場者は 16 人以上。 「10 戦全勝」という言い方をしてるから、 「東京大会」の中でさらに予選/本戦という構造のない、平たいリーグ戦、 10 戦しかしてないんだから総当たりではない。 また、負けが込んでくると鳩子と対戦できなくなる確率が上がるところからみて 負け数による足切りがある。

午前 2 時間午後 3 時間、1 時間に 5 試合として 1 日に 25 〜 30 試合を 2 日間以上、 総数 50 〜 70 試合。... 2 日だと少し足りないから、初日で 1/3 位落したか。

すると初日に 16 人以上いて、2 日目で 10 人程度に絞って 10 試合程度では無敗組が 2-3 人いてもおかしくなく、 4 人以上が関東大会に出られるていどなら、1 敗ではちと危ない、2 敗ではアウト。 まあ、あってないこともないか?

それと、試合密度からみて鳩子と東京大会中に対戦する確率は 1/2 位。 確かに「あたるまで頑張る」などと暢気に構えられないこともないが、2 日目に出てたら 鳩子と当たることは覚悟してなきゃいかんのでないかい。

まりあと椿
親の名付けセンスは無いそうだ。素晴らしい? 自分のセンスで付けた名前が「つばき」....

このネーミングセンス、しっかり親子だよねぇ?

ゲーム
一撃とかカウンタ一発とか、そんなんばっかで「流れ」がないので美しくない。

... バトルの内容を思い返すとなんかだんだん腹立ってきたのでこの項はこれでおしまい。

よく動いてる。よく動いてると思うだけに、フルモーション実速度で観たいという欲求が ...。

誰にでも見えるようスローで、というのはたとえば柔道とかのTV 中継だって技決めた時は スローでビデオが出るけどさ、それは実速度での映像が先にあって成り立つもんだと思うんだけどなあ。 実速度の映像なしでスローだけ見せられるってのはどこか違うと思う。

つーか動態視限界まぎわの攻防てのが観たいだけかもしんないが。 実写では出来ないことだし(カメラを早回しすると重力加速度とか空気の粘性が違ってみえるので不自然)、 CG でも意外にめんどくさい(高加速度の物理描写に弱い)。アニメ向きだと思うんだけど。

今回、この一言
なし。... いくつかあったような気はするけど、見返す気せんのだもん ...
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