(2002-11-6掲載)


今年(2002年)のノーベル賞2名の受賞は本当に明るいニュースでありました。
 特に技術系で、しかも一般企業からの受賞者は特筆すべきものであります。
更に、島津製作所の田中耕一さんは、私の卒業した東北大電気工学科の後輩であり、
 良くやったという、うれしさと、誇らしさが湧き上がってきます。
25年後輩で、私が入学した時と大学の事情が全く変わってきたとは思いますが、
 脈々と続いてきた、技術尊重の大学の歴史が、生きていたと強く感じられます。
エピソードとして、ドイツ語(2ヶ国語履修が条件)の履修失敗で(?)留年したとのこと。
 何かしらほほえましい人柄が身近に感じられた方々も多かったのではないでしょうか。
技術力の高い、島津製作所の社風が、彼を育てたものと思いますが、人事の面では
 恵まれていなかった(?)と聞きます。(その後、破格の待遇を受けたようですが)
商売の面で、すぐに直結しない開発では、日本企業では、考えることでしょう。
 しかし、今回の受賞で、商売の方も大分活気付いて来たと思います。(慶賀の至り)
技術立国を目指す、日本としては、今後は特に経営陣は企業内で、技術の宝石を捜し、
 理解をして、どのように推進させるか、重要な課題であります。
ノーベル賞は、昨年の野依博士の受賞の時にも明らかなように、多くの方々の
 推薦により、エントリーされるのが普通のようで、(もうひとりの小柴博士の例)
 国内のしかるべき方々、部門のバックアップがないと、大変に難しいようであります。
 どうも、今回の田中さんの場合は、欧米のしかるべき所からの推薦よるもので、
 国内の文部省などの動きが無かった(?)のは、甚だ残念に思います。
今後は、後輩に先を越されはしましたが、半導体の先駆者東北大の西沢潤一博士や、
 民間人として、世界的に有名な日立製作所のフォログらフィーの外村彰氏がめでたく、
 ノーベル賞を受賞されることを期待しています

祝 
ノーベル化学賞受賞


<田中耕一氏〉


東北大学工学部
電気工学科
(S58年卒業)

(写真は島津製作所のページ
 よりお借りしました)

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