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■はらはらどきどきしているうちにトリノオリンピックが終わった。 ■結果はオリンピック委員会の目論見メダル5個、巷の10個以上の獲得の期待は夢と消えた。 ■これが日本の実力ということだろう。しかしその期待のズレは甚だしい。 どこにこの原因があるのだろうか。関係者の中で今さや当てを含め、反省しきりと思う。 ■実は私ごとであるが、初めの時点でなんとなく勘で「1個」も取れれば御の字、女子フィギヤーで 荒川選手の1個(銀か銅メダル)かなーとつぶやいた。 ■女子フィギャーは当初から有力種目と目されていたし、私も情報でその様に考えていた。 ただ、なぜか荒川静香選手以外の2名の選手に焦点が当てられ、TVなどへの露出度にも 歴然とした差があった。 |
■途中欧米マスコミの予想があったが、日本選手の中で、荒川選手が圧倒的に評価が高くメダル候補としてずば抜けていた。 (国内のマスコミと大きくズレがあった。) ■日本のマスコミは何をもって他2名を持ち上げていたのか分からない。直近の成績評価と、商業主義のなせるわざではないか。 ■私がなぜ荒川選手に期待し、他の2選手と比べ評価したのか。これも確実な根拠があるわけでもない。 「判官びいき」の逆の気持ちも作用した様な気がしている。(バックの企業の冷静な応援がよかった?) しかし、落ちつきと冷静でしかし負けん気な表情が気に入って「やってくれる」という雰囲気を感じた。 ■2選手のうち、1人はなんとなく「ひ弱」で迫力が無い。もう1人は若さは売り物であるが、評判が先行して危ない感じであった。 ■男子スピードスケート500mの及川選手は前評判の高い加藤選手の陰にあったが、4位と大変に頑張った。 加藤選手は落ち着きに欠けるところがあったし、大言壮語が甚だしかった。一流選手としての資質に違和感があった。 ■「心・技・体」が十分でなく、「言・技・体」のはらはらさせられる選手が何人かおった。 スノーボードの成田・今井兄妹、スピードスケートの加藤選手ノルデイック複合の高橋大斗等など、実力過信(あるいは妄信) 世の中を甘く見ていた(若さ故?)ような気がしてならない。しかしこれは周りのコーチや関係者の問題でもある。 ■メダルにもう一寸の選手は、選手団の中で経験豊富なベテランといわれる選手が多かった様に思う。 一方若手といわれる巷の噂での有望選手は世界には通用しないものも多かった。(経験の差が大きかったようだ) ■善戦した選手は、アルペン回転の皆川賢太郎(佐々木の陰にあった)の数十年振りの4位入賞。女子モーグルの上村選手の 個性的な最高演技で5位となったその心意気。カーリング女子のチームワークでの活躍の7位。スケート4位の岡崎朋美選手、 等経験と冷静さを持ち、果敢な闘志でそれなりの実績を上げたが、大変に楽しませてもらった。 ■最も楽しませてくれた荒川静香選手をとりあげると、彼女はは中堅どころ(24歳)で、幾多の苦難を親子で乗り越えて来たという。 しかしコーチの交代、曲の変更、基本を重視した振り付けの変更など、冷静に対応したとのこと。しかも採点には響かないが 本人の得意な技(イナバウアー)を取り込み華麗な演技で観客を盛り上げるなど、万全の対策を行った。 これこそ、「心・技・体」を実現した、見事な金メダルであった。終わった後のすがすがしい表情も素晴らしかった。 ■荒川静香選手は、特に家族のサポートは素晴らしく、天才少女時代には母親の手作りの衣装で演技をし、高価な靴(15万円) や、海外渡航費、留学費などは年金生活者の祖父の協力を得るなど、献身的な家族愛に支えられていたとのこと。 ■活躍をした米国の選手の中で、男子スケート1000mの黒人初の金メダリスト、米国デービスは、母親と二人だけの家庭で、 人種偏見や経済上の苦難を乗り越え栄冠を勝ち取ったと言われている。ここにも肉親の愛に支えられた物語がある。 他の国内選手との間での、色々な軋轢があると聞くが、今後の幸運を祈りたい。 ■勝ち取った選手、実績を上げた選手には、「あくなき努力」「綿密な計画と技術の積み上げ」「幾多の貴重な経験」そして 「周囲の絶大な協力」などがあって、栄光を勝ち取ったものだと思う。 ■取り残された感のある日本の冬季競技の選手には、今後経験を生かし十分に「心・技・体」を備えた頑張りを示してもらいたい。 躍進の中国・韓国や素晴らしい実績を創ったドイツやアメリカがどのようにしてこのような結果を出したのか、日本の関係者に その研究を重ね選手の強化を行ってもらいたいし、国の威信発揚の為の、財政的なバックアップも考慮して欲しい。 ■日本ではオリンピックなどの競技などで、国が燃え活気のあるムードが欲しい頃ではないだろうか。 6月のサッカーでの、日本の躍進を心から願っている。 *偏った「やぶにらみオリンピック考」で失礼します。 |