〈高齢者の独り言〉(2006年1月30日記事)

■昨年満70歳となり、高齢者の仲間入りをした。
 少々高血圧気味で薬を飲んでいるが、大きな不具合な事はない平凡な生活を送っている。
 高校の友人小口進君からの年賀状に、「松浦(まつら)静山」*の甲子夜話(かっしやわ)の狂歌(右のもの)の紹介があった
 のを機に、現状と過去を振り返ってみた。
体力的には歳相応 ・ゴルフの飛距離が落ち ・歩幅も小さくなり、時にはつまずく事もある。目や耳はまだ大丈夫(?)
 他にも少々難があるが、省略。
■一方 頭の方は ・相変わらず忘れっぽい 二つのことを
 同時進行はOKだが、三つは自信が無い。
読書が好きで、特に外国ものを毎日読んでいるが、登場人物の
 名前の記憶に苦労している。また ストーリーがなかなか
 頭に残らない。理解のスピードも落ちてきた感じである。
好奇心は旺盛のつもりではあるが、何か行動を起こす時に
 少々面倒くささがが出てきている。
 生来の性格が関連していると思うが、物事に対する意欲や
 執着心が減退
し、考え方も変化しているのが、自分でも分かる。
■ただ基本的なものは、青少年時代とあまり変わっていない
 気がつく時も多く、三つ子の魂百までとはよく言ったものだ。
 ただ我慢をしたり、控えたりする知恵は増えた。(世渡りの術
■嘆いてばかりでは仕方が無い。
 これからの、残された時間も制限付きではあるが少しでも有意義な
 ものにしなければならない。
■連帯感の薄れた社会 利己的で他人の痛みの理解できない人々
 しかも足元の軟弱な現代を正す何らかの貢献が出来るかも
 知れないと思っている。
 

*松浦静山:江戸時代の平戸藩主・278編の著作ある文人
 「なかぬなら・・ほととぎす」で有名な織田信長・豊臣秀吉・徳川家康
 の気性を表わした三つの短歌の作者といわれている。

■敗戦後の苦しい時期を潜り抜け、辛抱しながら、思いやりの気持ちも持ちつつ、がむしゃらに働き続けた
 我々の年代は、現代の繁栄までの、幾多の課題・問題を現実に体得した。経験豊富な人生であった。
 どうにかして、その貴重な経験を生かし、育ててくれた社会へお返しをしたいと考えているこの頃である。
■個人としては、好奇心を失わず、知的刺激を求めながら、出来るだけ周りに迷惑をかけず友人相原君の言う
 「ゆっくり急ぎ」ながら、平凡でも有意義な生活を送りたいと思う。

(生来の貧弱な文章力で思いの半分程度しか表現できなかったという感想です。御笑読有難う御座いました。)