太陽にほえろ!関連音楽

スパイダース・PYG・井上尭之バンド


「太陽にほえろ!」のスタッフロールで音楽担当としてクレジットされる大野克夫氏と井上堯之氏(井上尭之バンド)について、番組をリアルタイムで視聴していた人は彼らがどんなミュージシャンなのか承知しているものと思われるが、それ以外では知らない方が多くなっているのではないだろうか。
そこで、「太陽にほえろ!」に係る以前の彼らのことを記さなければと考え、以下で彼らの活躍の一端を紹介する。
ただし、私自身も伝聞でしか彼らの若かりし頃を知らないことから、最近リリースされた音楽ソフトからアプローチすることとした。よって情報量や正確性は十分ではないので、ご了承いただきたい。


ザ・スパイダース

レーベル

メディア

タイトル

リリース 商品コード 価格
テイチク CD ザ・スパイダース コンプリート・シングルズ 1999/10/21 TECN-38587/8 \3,800

収録曲<省略>

 このアルバムは、ザ・スパイダースのオリジナルシングルのA・B面収録曲のほか全52曲を収録したもので、ライナーではシングルのリリース順に曲と当時のザ・スパイダースの活動が解説されています。以下は、中村俊夫氏によるこの解説をもとに「ザ・スパイダース」の大まかな流れを紹介します。

 「ザ・スパイダース」は、1961年5月、ロカビリーブームで活躍したドラマー・田辺昭知氏をリーダーに結成され活動していましたが、井上氏、大野氏とも途中からのメンバーで、それぞれ1962年に井上氏(当時は井上孝之)は専属歌手として、大野氏がスチールギター奏者として加入されました。1964年になるとメンバーも固まり、田辺昭知(ds)、大野克夫(stl)、井上孝之(g,vo)、加藤充(b)、かまやつひろし(vo,g)、堺正章(vo)、井上順(vo)という編成となります。
 そして、1965年にはエレキブームが起こり、徐々に人気が高まり、同年5月にファースト・シングルをリリース。「夕陽が泣いている」などが大ヒットした翌年ころからは「ザ・スパイダース」の活躍が刺激となり全国で多くのグループが誕生し、GSブームが巻きおこったのです。やがて1969年に入りGSブームが沈静化した頃には堺正章氏や井上順氏がバラエティ番組などへ単独出演することも多くなっていたといいます。ちなみに、この年は全共闘の学生らが東大安田講堂を占拠し警察の機動隊と衝突する事件が発生した年で、音楽の面でもフォークソングが台頭してきた頃となります。
 1970年5月には田辺氏が社長業専念のため引退し、前田富雄氏が加入したものの、同年12月には解散を発表し、翌年1月の「日劇ウエスタン・カーニバル」のステージを最後に10年あまりの活動に幕を下ろしたのです。

 さて、シングルでリリースされた作品をみると、かまやつ氏作曲によるものが多いのですが、大野氏が編曲を担当した作品も少なくないということが分かります。特に後期の作品の多くは大野氏の編曲によるものです。


PYG

レーベル

メディア

タイトル

リリース 商品コード 価格
wea CD PYG ヒット・コレクション 1998/12/16 WPC7-8586 \1,890

収録曲

  1. 花・太陽・雨
  2. やすらぎを求めて
  3. 自由に歩いて愛して
  4. 淋しさをわかりかけた時
  5. もどらない日々
  6. 何もない部屋
  7. 遠いふるさとへ
  8. 初めての涙
  9. お前と俺
  10. 戻れない道
  11. 明日の旅
  12. サンデー・ドライバー
  13. 白い昼下がり
  14. ジェフ (サァー・ロレアル・ジュリー・ピーコック・ヒル)
  15. ラブ・オブ・ピース・アンド・ホープ
  16. 祈る
  17. 花・太陽・雨 (アルバム・バージョン)

 このアルバムは、ワーナーミュージックジャパンから「J−POPヒットパレード 27 ヒストリー・オブ・※」(※の部分は渡辺音楽出版のロゴマーク)です。としてリリースされたもので、PYGの代表的な17曲を集めた、いわゆるベストアルバムです。以下は小川真一氏によるライナーの解説をもとに「PYG」を紹介します。

 GSブームが沈静化しグループの解散が多くなるなか、海外でのロックバンドの台頭を受け「俺たちはGSではない、ロック・バンドだ」との所思のもと、それまでいくつかのグループに所属していたミュージシャンが集まって結成されたのが「PYG」です。
 メンバーは、「ザ・タイガース」から沢田研二氏、岸部修三氏(現・岸部一徳)、「ザ・テンプターズ」から萩原健一氏、大口ヒロシ氏、そして「ザ・スパイダース」から井上堯之氏、大野克夫氏が参加しました。
 ステージでは海外のロックを、アルバムではオリジナル曲を発表するなど意欲的な活動を続けましたが、1971年〜1973年の約1年半ほどが主な活動期間で、活動停止後はそれぞれソロシンガーや俳優としの新たな道を進んでいくこととなりましたが、その活躍ぶりは皆さんご存じのことと思います。

 さて、このアルバムに収録されている全17曲のうち、大野克夫氏が作曲したものが7曲、同じく井上堯之氏も7曲となっています。「太陽にほえろ!」のファンサイトである当サイトとして是非とも触れておかなければならないのが、bX「お前と俺」ですが、この曲は大野氏作曲によるものですが、メロディラインは「太陽にほえろ!ベスト」に収録されているバージョンの「怒りのテーマ」と同じものなんです。ライナーによると「お前と俺」は1973年リリース。ちなみに「怒りのテーマ」のサントラマスターテープへの録音が1972年6月ですが、果たしてどちらが元なんでしょうか?


井上堯之バンド

レーベル

メディア

タイトル

POLYDOR LP 悪魔のようなあいつ/寺内貫太郎一家
井上堯之バンド・フィナーレ

井上尭之氏については、井上尭之ディスコグラフィを参照いただきたい。


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Update 2004/12/8