るみえ〜るよんまるさん 雑記帳

てつむぎのーと        + 新てつむぎのーと

2001年7月から始めたSpindle Spinningについてのあれこれ。初心者の独学ですので用語などまだ良く分かっていません(用語の使い方や英語の読み方などあまり信用しないでください)。おかしなところや間違っているところがあったら教えていただけるととても嬉しいです。舞台はアメリカのワシントン州。

*Jan-10-02

とりあえず、これまでの経過など。

2001年7月〜8月頃

勇気を振り絞って?Spindle Spining(スピンドル スピニング:スピンドルでの手紡ぎのこと)のクラスに参加したのは2001年7月の終わりごろ。ずっと手紡ぎに興味はあってぱらぱら情報は見ていたのですが、とうとう実行に移すことになりました。クラスは2回、人数は10人ちょっとだったかな?全く羊毛を紡いだことが無いのは私だけだと言うことが判明・・ほとんどの人はSpinning Wheel(紡ぎ車というの?一般的に糸を紡ぐというとこれを想像すると思います。)で糸を紡いでいて、でもdrop spindle(ドロップスピンドル)も習ってみたい・・と言う人でした。この講習で使ったのは、羊の種類は分からないけど白いroving()とAshford社のドロップスピンドル。写真左端の白い糸が私の初手紡ぎ糸です。写真上部の横向きになっている木の道具がAshfordのスピンドル。これはBottom Whorlといって、わっかがついてる方が下になります。
最初の糸はもうなんちゅうかすごい糸で、糸というより「ぼこぼこのロープ」が正しいような・・でもすっかりスピンドルスピニングが気に入ったので、さらにお店に羊毛を買いに行きました。クラスで初心者向きの羊毛について聞いていたので、2ozずつ灰色(種類忘れた)のと茶色(Coopworth)を購入し、さらに練習。灰色の方は毛がなんとなくまっすぐで、白いのよりもさらにロープっぽく(真ん中下の灰色の)。。。その時の私にはcoopworthの方が紡ぎやすいことが分かる(真ん中上の茶色のかたまり)。その間にも本を読んだりネットで情報を探したりして、Ashfordのスピンドルが重過ぎるのではないかと思うようになる。糸を紡ぎにくいのはこのせいでは・・・といてもたってもいられなくなり、また店にでむき、あまり多くないスピンドルの中からひとつ軽そうなのを選びました。上の写真で斜めに置いてあるものがそれです。これはTop Whorlというタイプのもので、木のわっかが上にきます。これで、茶色のcoopworthを紡いでみたら、わ〜随分毛糸っぽい糸が紡げるようになりました(右端の2束)。この糸を使って早速編んでみたのがこれ!超ミニポーチでも編もうかと思ったのだけど、大きさがちょうどよさそうだったのでWrist Warmerに変更。まだまだ均一な太さの毛糸じゃないけれど、自分で紡いで編んだもの・・・こどものころにものを作ったときみたいな、上手下手を越えた満足感みたいなのを思い出しました。(9月の終わり頃に編んだもの)

*roving[ロービング]:紡げる状態になっている羊毛で、帯状になってます。ドロップスピンドルで紡ぐ時は適当な長さにちぎってつかいます。top(combed top)[トップ(コームドトップ)]とよく混同されるらしく、私も良く分かっていませんが、rovingは羊毛の毛足があちこち向いてるそうで、topはcombed top(櫛ですいたtop。topって何と聞かないでください。笑)と言うように、櫛でといたように(といたから?)毛足が全部まっすぐ揃ってるんだそうです。
2001年9月頃

9月にPuyallupという場所でFairがありました。そういう場所では羊毛を見ることができると事前に情報を得た私。「大草原の小さな家」などで「かぼちゃの品評会」とかありましたよね。Fairってそういうのがあるらしいのです。新聞で、期間中の土曜日だけ電車があるらしいと読んだので電車で行ってきました。これが羊毛コーナーのひとつ。棚に並んでいるのは羊毛品評会(というのかな?)で賞をもらった羊毛たち。手紡ぎのデモンストレーションがされていました。写真にはありませんが、スピンドルのデモもありました。ここの隣には毛糸関係の売り場があって、色んな道具や毛糸、原毛色々・・。木でできたリリアンを作るのとか、ブレードを編む不思議なかたちの道具や、色んな羊の、刈り取ったままのものから、染色してすぐに紡げる状態になっているものまで様々。色々迷った末に、染めてある羊毛をまだ紡いだことがなかったので、みどり色のメリノ/ウールのロービング4ozとKid MohairのDyed locks() 4ozを選びました。モヘアは毛の形がそのまま残っているもので、紡ぐのには何か準備をしないといけません。私はスピンドルのほかにはな〜んにも持っていないのですが、スピンドルスピンドリングをデモンストレーションしていた人に聞いてみたところ、手でほぐせば紡げないこともないとのこと。道具がなければ犬用のくしでも良いと本に書いてあったし、それはどこに売ってるのかチェック済み。いつも行くお店にはこういうモヘアはないので買っておくことにしました。

*Dyed locks[ダイド ロックス]:刈った後の羊毛の形の状態で染色してあるもの

右の写真:
Puyallup Fair で購入したみどりのroving。4ozひたすら紡いで、いつものとおりConnie Delaneyの本に載っているPeruvian方式でplyしました。でも今までの倍以上の長さがあったので、1時間くらいかかってしまった。疲れた・・。上が軽い方で紡いだもの。試しにAshfordのでも紡いでみて、それが下。この写真だとよくわからないけど、重いほうで紡ぐと太くなります。このロービング、紡いでる間に手に色がついて辟易・・




coopworthの残りを軽いスピンドルで紡いだ。最初のころと比べると、随分毛糸らしくなってきたなあ・・

2001年10月頃

いよいよKid Mohairに挑戦。はりきるあまり専用の布箱まで作る始末・・ところで、モヘアは滑りやすい毛で、初心者には向かないそうです。でもとりあえずチャレンジ。Fairで聞いたように、手でよくほぐして紡ぎました。時間がかかるけど、別に急ぐものでもなしゆっくりと。ふわふわしてて気持ちいい。結果が上の方にある写真のピンクの糸。軽い方のスピンドルでつむぎ始めたのだけど、それでもちょっと紡ぐとすぐに糸が切れてしまいます。スピンドルが重いのかなあ・・できた分だけをplyして(糸を撚りあわせること)みたら、あまりにかわいい糸に感動。これはもうちょっと上達してからにしようと思いました。

しかし・・・スピンドルが重いからできないのではと思うと、軽いスピンドルで試してみたいと思うのが人情(?)。ちょうど、軽いスピンドルの作り方があるという話を読んだので、作ってみました。それがこれ。David Reed Smith氏「Lisard Ultralight」です。家にはかりが無いので、重さが分からないのですが、これだとどんどん紡ぐことができました。大満足!今回は、家にあったつげの櫛でlocksをほぐしてみました。手でほぐすよりもふわっとなるので、糸のでこぼこ感がちょっと減りました。



引き続きスピニングに関する雑誌などを読んでいるうちに、原毛にちょっぴり興味が・・・とうとう、ほんの少し、お店に行った時に買ってみた(羊の種類を忘れてしまった)。greasy fleeceやraw fleeceなどと言われる、あぶらがついている状態の原毛です。 洗うのは意外と大変でした。洗い方はYahoo Groupsのスピニング関係のMLやサイトのほか羊工房masako羊毛の洗い方宮本牧場の「毛刈り」コーナーの「原毛の洗い方」を参考にしました。 初めてだったしうまくできなかったのか、こんな風に毛のかたまりのさきっぽに汚れが残ってしまいました。結局毛一度ひとつひとつ丁寧に手で洗うはめに。手袋をしていると洗いにくいので素手で・・手がかさかさになってしまった。洗剤は手近な台所洗剤を使いました。

で。。いよいよ、目的のひとつでもある「染色」をしてみました。「Kool-Aid」という粉末のジュースの素で手軽に染められると知ったので、それをぜひ試してみたかったのです。 スーパーで適当に色を想像していくつかパケットを買って来ました。2カップのガラスの計量カップにぬるいお湯をいれて適当な量のKool-Aidを溶かし、それに洗ったfleeceを適当に入れます。電子レンジに入れて数分間充分に温め(沸騰しないように気をつける)、その後、水から色がなくなるまで置いておきます。それでできたのが、これ!よく分からない写真ですが・・・手軽でかなりおもしろかった。左下の方に、この羊毛を手でほぐしてドロップスピンドルで紡いだ糸がかすかに映っています。キャンディーカラーというのか?そんな色で、ぼこぼこだけどかわいい糸ができました。でも、全部を手でほぐすのも気が遠くなりそうだったので、やめ。この染めたウール、フェルトとかに使えないかなあ。ああ、ハンドカードが欲しい・・。。 →このページの一番上に戻る

2001年11月頃

Kid Mohairは大事にゆっくり紡ぐことにして、新たな練習の為にさらに羊毛を・・ちょっとなれてきたし、次はメリノウール!またちょっとだけ、combed top(「roving」参照)を2oz。白いふわふわの気持ちよい種類です。でも、これも初心者には向かないと言われましたが・・まあ練習ということで。 軽い方のスピンドルで紡いだのがこれ。ふわふわのメリノウールは紡ぐのも気持ちよくて、とても気に入りました。確かに滑りやすくて、しょっちゅうスピンドルを落としてしまうのが困るのだけど、練習練習。

2ozのメリノのコームドトップをすぐに全部紡いでしまいました。今度は、紡いだ糸で何か編めるようにいつもよりも多めに買うことに。もう一度メリノウールと、ラベンダー色のsuperwash merino()を各4〜5ozくらい。
白いメリノは、太目のsingle(撚り合わせていない糸のこと)でマフラーを編むつもり。スーパーウォッシュメリノはマフラーか、編めそうだったらミトンにしたいなあー。

まずはふつうのメリノから。太い糸にするために、重いほうのAshfordのスピンドルを使う。しかし、これホントに重いわ・・ふわふわのメリノウールなのに、紡ぐ時に重さで引っ張られてなんだか手が痛い・・。スピンドルいっぱいに糸を紡ぐこと2回。糸をかせにして熱いお湯につけ、そのまま冷めるまで置いておきます。これで糸の撚りが落ち着くらしい。 その後、KoolAidでまだらに染めてみた。今回は量が多いので鍋を使用。写真はスピンドル一回分。ブルーベリー味に、ちょっとだけキウイ味のを混ぜて明るい水色に。染めあがってみたら、水色というかシアンになってしまっていた・・まあいいか。




*superwash merino[スーパーウォッシュメリノ]:superwashしてあるものはフェルト化しないらしいです。なので、毛糸だけど洗濯機で洗えるらしい。



2001年12月頃

いよいよこれを編む!毛糸を玉に巻かなきゃいけないんだけど、ネットを探索して、これも便利な方法を知りました。「糸巻き機」が無くっても、center pull ball(中心から糸が出てくる巻き方をしてある毛糸の玉のこと)ができるんです。じゃじゃーん、それがこれです。

芯になる棒状のものを用意して、ひたすら巻く。で、外すとこうなります。

昔の人はこういう風にしていたのですね・・ちゃんと名前のあるこういう形のもっと立派な道具があるのです。なんていうのか忘れてしまったけど。これの便利なところは、drop spindleで毛糸を撚りあわせる時に、この玉から糸の両端をとって2本取りでplyできることです。うまく説明できないけど・・ひとつの玉から糸を余らせないで2plyの毛糸を作ることができます。また、Peruvian方式だと糸を手に巻くので、いったん始めると何があっても中断のしようがないのですが、これだとそんなこともないので気分的にラクです。細くて撚りの強い糸だと、芯を抜くとからまっちゃってうまく行かないみたいですが。
今回はplyせずに、singleで編むことにしていたので、これで終わり。 できたマフラー。ただのメリヤス編みにしました。ふわふわだけど、大人用にはちょっと短かったです。(模様?も大人向きではなかったが。)

Takli(sp?)というインドのサポートスピンドルも手に入れました。ドロップスピンドルのように宙にぶら下げて使うのではなく、こまのように、スピンドルの先をつけてまわしながら使います。スピンドルそのものが地につけることで支えられるので、ドロップスピンドルのように糸に力がかかりません。そのため、滑りやすい素材(繊維が短い綿やシルク、カシミアなどなど)に向くそうです。私が紡いでいるのはオーガニックのコットン。紡いだはいいけど、この先どうやってplyしようか困ってます。。。本によるお勧めの方法は・・・ふたつのtakliから糸をとり、もう一つ別のtakliでplyしていくというやつで、なんと3つもいる。そんなあ〜・・スピンドルと比べたらtakliは安いとは言えど、、、この細いコットンの糸ができたら、あれをしたいこれもしたいと色々夢があるんだけど、そういうわけで全然進みません。
それにしてもこのインド製のスピンドル、インドの1万倍くらいの価格で売られているのではなかろうかと思うのであった。


20020112