ニセコ・グランドヒラフ

 

亭主

 

北海道で一番いいスキー場はどこかという問題はすぐに結論が出ます。アンヌプリ山の裾をめぐる、3つの(マイナーなものならあと2つ)スキー場を有するニセコでありましょう。信州でいえば、八方尾根に栂池と五竜をくっつけ、スキーを履いたまま相互移動が可能であると思えば分かりやすい。
なかでも、グランドヒラフは、コースの長さ、斜面の多様性、眺望の良さで最も優れています。

ゴンドラステーションからの眺め 
朝一番なので滑っている人が見えない。右手に見えるのがゴンドラです。ヒラフのゲレンデ、下から見て左が「アルペン」右が「高原」と呼ばれていて、リフトの運行会社が分かれています。かつてはリフト券が別々で、スキーヤーの「ブーイング」を浴びていましたが、今ではICチケットで共通化しています。ちなみに隣接する「東山」「アンヌプリ」も滑れる全山チケットもあります。
お得感があるのは「8時間券」、朝9時から5時まで使えれば、1日券と同等だと思います。 

ゴンドラを降りてゴンドラを降りると頂上というわけではなく、その上に2本リフトがあります。
ただし、乗り継ぎが非常に悪い。次のフードつき6cトリプルリフトへは200メートルほど歩き、最後は階段歩きという念の入った不便さ。亭主のお勧めは、とりあえずリフトに乗り継がずに、コースを右へ右へ、つまり「アルペンコース」をたどり、アルペンのベースまで一気降り(ロングクルーズこそニセコの魅力)、アルペンクワッドリフトに乗ることです。これは先のフード付きの上に着きます。
このリフト、樹木のきれた最後の1/4が吹きさらしで、とても寒かったのですが、フードが付いたおかげで、寒い時に有難い限り。 



高原ゴンドラ
を降りたところ。右に見える6Cリフトまで200メートル!

一番上からさて一番上まで行ってみましょう。ハイシーズン(2月中旬から3月上旬)、積雪が今の倍くらい(ニセコは豪雪地帯につき4メートルくらい降るときもある)になれば、ここら一面樹木のない大雪原、自信のある方は人の滑っていないコースを選んで自分のシュプールをつけることも可能です。
画像はアルペン第4リフトからですが、一気降りの面白さは、左下に見えている高原第7リフトからです。スキーを担ぐ根性があれば「アンヌプリ山」の頂上近くまで行き、オフピステ(条件によっては滑走禁止になっているかも)からの大滑降を経験できます。

アルペンコースの快適クルージング アルペン第4リフトからのコースは、「大雪原」、つまりブッシュが出ていない状態でない限り、あまり面白くありませんが、その下のコースは整備が行き届いていて飛ばせます。
ただしハンパなく吹きさらしで(樹木限界なので)寒く、霧が深かったり吹雪でホワイトアウトすると冗談でなく「遭難」する可能性があります。

 
花園入り口第3リフト沿い
一番新しいコース「花園ゲレンデ」へご案内しましょう。ここはいつも、このとおりガラ空き(ちなみにこの日は土曜日)。3本の高速リフトが架かり、一番下と一番上はフード付き。高原リフトの第6フード付きを降りて中・上級斜面の一番左端を行くとたどり着けます。ただし!下まで全部降りるのは考えもの。中間(第2リフト)は、スケーティングしないと進まない斜面ならぬ平面ですぞ。 

 

ニセコひらふには、麓にペンション街があります。東の窓から「蝦夷富士」羊蹄山が見えるところが多く、一人で行く方には最適でありましょう。多人数長逗留できる人々には、キッチンつきのコンドミニアムもあります。
ゲレンデとの往復には巡回バスが便利です。

窓越しの羊蹄山 ペンションの玄関から 

 

羊蹄山夕景アルペンコースから高原コースに入り、「望羊荘(羊蹄山を望むの意か)」という小さな小屋で休憩。はっきり言って古くてぼろい。が、ブーツの脱げる休憩ポイントということで根づよいファンがいる、とは、ペンションオーナーの言。でるとなるほど見事な夕映えの羊蹄山。ニセコはこれがたまらない。

 

ちょっと寄り道、小樽

全日空(ANA)のツアーでは、標準的には新千歳⇔スキー場は、行きも帰りもバスなのですが。味気ないと感じる方には、、帰りはJRいかがでしょう(ツアーでも、選択できるはず。料金は変わらないし、途中下車も可)。
注意することは、ニセコ(倶知安)・小樽の間が相当時間を食うことです。各駅停車を利用するときは、飛行機の時間を気にしてください。コツは空港までの直通にこだわらず、札幌乗換えを利用すること。快速エアポートライナーは15分おきにあります。
 

つららのある厳寒の運河風景

 

小樽といえば、運河沿いの倉庫を利用した一帯が観光スポットということになっています。まあ、お決まりですから1枚。つららに冬の太陽が当たりきれいです。

大正ガラス館(左)と小樽市内バス(右)。バスは観光用にレトロなデザインのものも走っています。しかし、狭い街ですから、歩けばよいのではないでしょうか。ちなみに、運河沿いに雰囲気のよいホテル(NORD)があります。 

小樽大正ガラス館小樽市内のバス、観光用レトロバスもあり

 

小樽は寿司屋街があるとおり大変な寿司屋激戦区であります。
札幌すすき野のラーメン街以外のラーメン屋が美味かったりするのと同じく、小樽のちょっと「街」を離れたところにおいしい寿司屋があります。
スナックなどが建ち並ぶ中にある「清寿司」。
ただネタの新鮮さだけを自慢するのではなく、「旬がなくなった」とあきらめ顔でいいながら、大将は一つ一つのネタに丁寧に「仕事」施します。
なにが一番美味かったって?
タラバの生身をさっとあぶったやつ蟹の香ばしさが鼻腔を刺激、ふわっとした仙人の食べ物のような食感、そして表面が焼かれて、中に凝縮されたタラバの旨味!!!!
なお、ここの大将、大のスキーフリーク。「すし屋だから土日は休めないけど、今度ぜひごいっしょしましょう」、帰り際、何度も念を押されました。朝から午後までスキーで、夜は寿司を握ってもらって、大将独り占めっていうのもいいかも。