ふるさとの花(栃木県 宇都宮 2006.04 by 兄山女)


宇都宮から花の画便りです。

ふるさとの花といえばやはり桜。
それも染井吉野。
家の前の道の両側は染井吉野の桜並木で、小さい頃は よく木に登って枝を折ったり、花が散った後の葉桜に暑い日差しを 避けて学校に通ったりと、非常に身近な存在だった。
花見もしいて出かけるということもなく、窓から外を見れば それでお花見だよ、という始末。従って、お花見の雰囲気なるものは 大人になるまでは知らなかった。
やがて、その道も車が走るようになり、拡張され、舗装され、 歩道ができるとついには1本残らず切られ、今では、かってそこが 桜並木だったとは想像できない姿となった。
そして。道の反対側の国立病院の門を入ったすぐ右手には それは見事な枝垂桜。確か、枝垂桜が最初に花を開き、豪華に 花を垂れるころに、染井吉野がおもむろに花を開きはじめ、 4月という新たな年度の始まりを告げていた記憶がある。 桜はやはり開始の花なのだ。
【兄山女の歌】

洋花にとけ込むことなき青紫色はなの名問えば苧環(おだまき)草と

庭すみに青紫の命燃やす花おだまきの花に会う日となりぬ

いにしえは染井吉野の花の宴 国立病院八重盛りなり

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やはり日本人にとって桜は年々歳々人生の節目の季節ですね。
(十三里)
   
 
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