常立寺の枝垂れ梅(神奈川県・藤沢 2005.2 by 兄山女)


藤沢市よりの常立寺の枝垂れ梅の画便りです。

以前、近所の方と鎌倉へ行ってきたとお話ししていたら、 私は鎌倉は嫌い、とその方が言われます。あそこは血なまぐさくて、 と応えられたのが印象に残っています。
我が家は鎌倉まで すぐ近くの藤沢。
ときどき、サイクリングを兼ねて花の寺を散策しますが、 確かに武士の都、その地には何万ともつかぬ人の血が染め抜かれて いるのかもしれません。
ここ片瀬の龍口山常立寺は鎌倉に接していますが、行政区画としては 藤沢市です。
日蓮の法難で有名な龍口寺のすぐ南、あまり訪れる人もない 静かなお寺でガイドブックにも載ってないようですが、知る人ぞ知る 枝垂れ梅の名所。
ようやく、白い梅が、隣の紅の枝垂れ梅に先立ち咲き始めました。
この寺も鎌倉の血なまぐさはそのまま伝え、あの時代に処刑された 無縁仏の眠る寺であり、北条時宗に処刑された5人の元の使者の 霊も五輪の塔となって眠っています。
首には鮮やかな青色のマフラーを 巻いて。この青色はかの地では、英雄の色とか。モンゴルの英雄、 横綱朝青龍も、今度の藤沢場所の際にはこの寺を詣でると、 ボランティアの説明の方がおっしゃっていました。


【兄山女の歌】

春兆す誰が姿(たがす)の森のしだれ梅いにしえ浄め咲きいづるかな




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元の使者の使命は何だったのでしょうか。英雄の色・青で 祭られているということは余程のことがあったのでしょう。 枝垂れ梅のみが知っているのでしょうか。(十三里)
   
 
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