〜〜恵みの蘇生に願いを込めて〜〜
大陸の東、亜熱帯から亜寒帯の気候帯に位置し、
しかも海洋性の穏やかな気候につつまれて
四季の変化と山・川・海の自然の資源に恵まれた日本。
地球上でも稀に見る自然の宝庫であります。
この豊かな恵みを受けて日本人の生活も心情も成り立ってきました。
飲める生水を「湯水の如く」使え、「風情を解する」日本。
まさにこの自然の恵みから由来しています。
綿々と日本人の生活基盤を支えてきたこの自然の恵みですが、
急激な経済の発展により、今も、山の荒廃、川・海の汚染が進んでいます。
これは食料問題、環境問題ばかりでなく、
稲作から生まれた数々の文化、祭礼が形骸化し、
日本人の心の拠りどころを失う危険をはらんでいるように見えます。
今、節度ある経済と調和した身近な生態系の回復が求められています。
世界遺産の自然だけが保存の対象ではないはずです。
身近な自然も大切にしていく必要があるでしょう。
幸い自然界には蘇生能力があります。
蘇生は自然の力と共生する動植物の力に負うところが大きいです。
その蘇生能力のあるうちに喪失しつつある自然を取り戻したい。
だが、それも人間次第ともいえます。
将来の子供達にこの恵みと日本人の心情を残してあげたい。
多くの人々の知と力と心によって。
拙い写真ですが、日本の風土の持つ恵みと心情を伝えられたら幸いです。
2001年春 彩の国・所沢にて
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