一人旅のすすめ(Vol.21)
一人旅の楽しみ方3



VOL.21:一人旅の楽しみ方3

何でもできる一人旅。ちょっとした心構えでその
一人旅がより豊かになるかもしれません。


一人旅の楽しみ方は千差万別である。
食べ歩きをする人、その土地の歴史に触れる人、美しい場所でのんびりとした時間を過ごす人、
一人旅の楽しみ方ほど十人十色という言葉がぴったりくるものも珍しいのではないだろうか(笑)。
しかし、その数ある楽しみ方の中でも、これは抑えておきたいというポイントを
数回にわたって挙げてみる。


ポジティブ&スローで行こう


しつこいようだが(笑)、旅行中は色々な事を体験する。
その殆どは非日常的なもので、旅行と言うものはそれを楽しむ為の行為であるとも言えるだろう。
その体験は実に様々で、いいこともあれば悪い事もある。
いい体験と言うのは、それ自体がいい思い出になったり、次への旅行の原動力になったりするし、
それが普段の生活のリフレッシュに繋がったりと、まさにいい事づくめ(笑)である。
かたや、悪い体験と言うのは、それ自体がトラウマになってしまったり、
旅行を控える要因になってしまったり、それのせいでそれ以降の旅行が心底楽しめなくなってしまったりと、
ある意味百害あって一利なしといえるだろう。
当然、旅行に出るというのは、いい体験を求めると言う事であり、体験する事全ていい体験にしたいと
思うのは当然である。しかし、現実はなかなかそうも行かない。

例えば・・・
列車に乗り遅れてしまった。スケジュール的に次の観光地をまわるのは難しい。
と言うような場合・・・
●次の観光地楽しみにしていたのに・・・
●自分があの店でゆっくりしすぎたんだ。
●あの店の料理が出てくるのが遅いからだ。
●道案内が不親切だからだ。
●渋滞のせいだ
●この先どうしよう?
●遅れた事さえなければ・・・今頃は次の観光地で楽しんでるんだろうな・・・


等と言う具合に、普通なら乗り遅れた事を悔やみ、なぜそんな事になったのか自分を責めたり、
その原因を作った要因(他人や店、観光地など)を恨んだり、
うまく行った場合(なぜか無条件にバラ色に見える(笑))と、今の自分の悲惨な(?)状態を比べて、
凄く損をしたような気分になる。その為、かなりのストレスをためながら旅行を続けることになりがちである。
人間、真面目すぎれば過ぎるほど、事前に納得のいくプランを組めば組むほど、
それが崩れた時のダメージは大きくなるし、その素晴らしい(笑)プランに頼り切ってしまって
いたために、その後の行程の再構築に、大きな不安を抱えてしまうものである。
また、それを引きずっていては旅行も楽しめないし、そんな何の益もないものに精神的なエネルギーを
費やしてしまう為に、更なる二次災害的なトラブルに遭いやすくもなる。

そこで、ちょっと考え方をポジティブな風に切り替えてみてはどうだろうか?
例えばこの例の場合で言うと・・・
○その観光地には今回縁がなかったんだ。
○次回行く事にしよう。次はそこの観光地メインで時間を割こう。
○こうなってしまったけど、今ここにいるのは別に間違いってわけじゃない。
○さて、ここでなにをしようかな?
○こうなってしまったけど、まあいいや(笑)
○さて、ここからどんな風に周れるだろう?新しいプランを考えてみようかな。


等と言う具合である。
そんな簡単に考え方が切り替われば誰も苦労はしないよ・・・とお考えかもしれないが、
旅行と言うのは日常ではない。つまり、普段の思考でいる必要が無く、
現実的にも、普段の思考がそのまま通用するような状態は少ないのである。
とはいっても、「旅行中は普段でなくていいんだ・・・普段でなくていいんだ・・・」などと
無理に考えるようだと、ちょっと普段の冷静さを取り戻した方がいいとは思うが、
環境が変わるという刺激は、自分の中の考え方をちょっと切り替えてみる大きな手助けになったりするので、
意外なほどその辺の切り替えはスムーズに運ぶかもしれない。

また、この例の場合だと、行程が崩れたと言うことで自信をなくしてしまうことがあるかもしれない。
しかし、殆どの場合一人旅の行程を考えるのは旅行者自身だし、その崩れて嘆くに足る行程を
考え出したのも自分自身なのである。力試しと言うわけではないが、その時の
状況でベストな行程を、現地の新鮮な情報で組みなおすのも、決して悪い体験ではないと思う。
というか、現地の情報を加味して、行程を一から組みなおすという行為は、一人旅においては
はっきり言って日常茶飯事なので、こういう軽度なトラブルは一イベントの発生(笑)という
捉え方が出来るようになれば、一人旅をぐっと楽しむ事が出来ると思う。

もちろん、トラブルというのはそんな軽度なものばかりではない。
怪我、病気、犯罪に巻き込まれたりと、様々なものがあるだろうし、
ポジティブ思考と言うのにも限度はあるので、あくまでももしも起こってしまった場合の
補助的な考え方として、気持ちの中に持っておくべきことである。

あくまでも基本は”なるべくトラブルは防ぐ”というスタンスである。






風景が変われば感覚も変わる、雰囲気が変われば、気持ちも変わる。
もしかしたら、普段考えないような事や、アイデアがポンッと(笑)出てくる事があるのは、
その辺が原因かもしれません。

これらの記事に関するご感想等を頂ければ幸いです。


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