一人旅のすすめ(Vol.12)
トラブルについて



VOL.12:トラブルについて

旅行中に付きもののトラブル。
厄介なイベント(笑)なのですが、なかなか根絶するのは難しいものです。
そこで、少しでも避ける事が出来たり、起こってしまった場合でもなるべくいい方向に
持っていくための方法を考えてみましょう。


旅行というのは非日常的な行動である分、自分では普段と同じ行動を取っているつもりでも、
その結果が自分の予想を裏切る場合が多々ある。よい方向に裏切られた場合は得した気分に
なるのだが、悪い結果になった場合は思わぬトラブルにつながる場合もないとはいえない。
また、一人旅の場合は自分のミスを指摘してくれる同行者がいない為、
忘れ物や乗り遅れトラブルの場合はかなり後で気が付いたりして、大事になってしまう事が多い。
では、旅行中になるべくトラブルを避けるようにするためにはどうすればいいだろうか?



忘れ物対策

旅行中のトラブルでダントツトップなのはやはり忘れ物、落し物だろう。
旅行中は色々なもの(特にはじめて見るものなど慣れていないもの)に意識が行く分一つ一つの事に
対する注意が薄くなってしまう傾向がある。そのためついうっかりという忘れ物や落し物は
かなり多く、また厄介なトラブルである。なくすものによっては旅行そのものの存続に関わる事も
よくあることなので注意したいところなのだが、どうすればいいだろうか?

ひとつの方法として、荷物の数を簡単に確認する癖をつけるというものがある。
なにも荷物を一つ一つ指差して「リュックオッケー、かばんオッケー」などと点呼する必要は
ないのだが(笑)、移動する前などの折に触れてそれら目や手で確認し、数だけでも揃っているかどうかを確認する
癖をつけると、手荷物の忘れ物は激減するだろう。

チケットや携帯電話などの小物類については、それらを入れて置く場所をかっちり決めてしまう方法が
有効だと思う。また、旅行中はなにかと体の動作も多くなり、小さい物がそういう動きに振り回された場合
予想外に落ちたりしてしまう事もあるので(ポケットに入っていたチケットや携帯電話のホルダーなど)、
なるべく動きの少ない安定した場所に収納しておいた方がいい。チケットなどの紙ものの場合は、
クリアケースなどにまとめておくといざという時探す手間も省け、存在自体が大きくなるので(笑)
なくしにくくなるという利点がある。

時間切れ対策

トラブルの中で忘れ物の次くらいに多いのが、思わぬ時間切れによる乗り物の乗り遅れや
買い物し忘れ等、時間配分に関するトラブルではないだろうか。
前項でも書いたが、旅行中は何をするにしても普段の生活に比べて何かと時間がかかるものである。
さらに勝手がわからない分、はっきりとした時間配分を計算するのはなかなか難しい。
また、せっかくの旅行ということで色々なことをやりたいという気持ちから、ついつい
時間配分が甘くなってしまう傾向もあるだろう。そのため充分な時間を取ったつもりでも、
現実にはあれよあれよと時間が過ぎてしまい、気が付いたらにっちもさっちも行かなくなったという
状況がよく生まれるのである。

では、どうすればそれを防げるだろうかというと、パックツアーのように終了時間を明確に決めてしまう方法がある。
たとえば、今から60分ショッピングするとか、**時に観光を終えてここに帰ってきているなどと
言う具合にだ。もっとも、ここまでは特に意識することなく行われているだろうが、ここで大事なのは、
もし途中で時間切れになったら、中途半端でも次の予定に切り替えるという位の自分の中での割り切りを
持つことである。一見するとせっかくの旅行が”管理”されているようでかなり味気ない気がするが、
乗り物の時間や宿の食事の時間など、それが遅れることによって旅行がさらに味気なくなる
ような予定が直近に控えている場合はかなり有効な方法である。


起こってしまった場合に備えて

色々手を尽くしても、やはりトラブルを完全に防ぐ事は難しい。だが、その起こってしまったトラブルを
大きく広げてしまうか、最低限に抑えるかでその旅行が大きく変わってくることも少なくないだろう。
それ故、万が一の時に対する対策をはっきりさせておくと、実際時の行動も的確になり、
精神的な面でも負担が少なくなる。また、トラブルに見舞われていない時でも安心感を持つことができ、
気持ち的なゆとりができるので、間接的ながらトラブルの予防につながることにもなる。
対策は大きく二つに分けられ、ひとつは情報、もうひとつは物である。

情報:例えば列車の乗り遅れや遅延トラブル対策の場合は、主要な乗換駅や
散策や食事などの予定が入っている場所の、2、3本後の列車や別の経路を使った場合の
経路、乗り継ぎ、追加費用、さらに目的地に到着できるギリギリ最終の経路は
当地を何時に出発すればいいか等の情報、
盗難や忘れ物対策の場合は、カード類停止措置等の緊急連絡先一覧など
また、怪我などの場合に備えて身元がわかる(紛失時の個人データの流出に
備えて最低限家族などが判定出来るレベルでいいので)ものを
荷物や服等の複数箇所に用意しておくといいだろう。

物:それらトラブルによって旅行を続ける事が出来なくなった場合に、最悪自宅まで
帰れるだけの交通費もしくは助けを呼べるだけの連絡費用等を別途用意しておくといい。

これらは要は”それさえあれば身の安全はなんとかなる”というレベルのもので結構なのだが、
それがあれば旅行中の安心度は格段に違ってくるだろう。
また、それらのものはリスク分散の意味から言っても、財布など普通の貴重品類と一緒にはせず
なるべく肌身はなさず持っていたほうがいいが、どうしても無理な場合はなるべくなくなりにくいもの(笑)
に入れておいたほうがいい。例えば荷物の中で一番大きくて重いカバンなど。緊急時に必要になるもの
なので、取り出しやすさや使いやすさよりも、”なくなりにくさ”が重要なのである。

いざ起きてしまったら・・・

残念な事に、トラブルに見舞われてしまった場合は、何よりもまず冷静になる事が大事だと思う。
しかし、頭ではそうわかっていても、影響の大きいトラブルほどパニック状態になってしまい、
普段ならごく普通に出来そうな事(亡失届を出したり各種連絡など)もなかなかうまく出来なかったりするものである。
そこで、いざトラブルに見舞われた時にどういう手順で行動すればいいかと言う事を紙などに
書いておくといいかもしれない。そこまでしなくても・・・と思われるかもしれないが、
知らない土地で急に身動きが取れなくなってしまったような場合、自分でも不思議なほど
当たり前の事が出来なくなったりする事がよくあるものである。
トラブル慣れ(笑)をしているような場合はともかく、いざという時に紙一枚読めばやるべき事が
わかるというのは、スムーズな対応にもつながるし、何かと便利である。


旅行中のトラブルと言うのは、あまりありがたく無いイベント(笑)ですが、
それにうまく対応出来た場合、大きな自信につながるものでもあります。
それでもやっぱり、遭いたくないイベントではありますが(笑)。


これらの記事に関するご感想等を頂ければ幸いです。




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