今回は、旅行を計画する上での注意点にスポットを当ててみました。
宿、交通機関、経路、現地情報等など・・・楽しみな旅行だから少しでも
いいものにしようと言う気持ちはいいのだが、それも行き過ぎると
旅行の楽しさを半減させてしまう要因にもなる事がある。
旅行を計画する時、その準備は数ヶ月前位からはじめる場合が多い。せっかくの準備、情報集めも楽しみながらやるのが一番なのだが、
それも度が過ぎると、情報の質ではなく量を追求するようになってしまいがちになる。
もちろん情報は色々な物があった方が選択肢が広がると言う観点からすると、情報量は多い方がいいと言う事になるのだが、
せっかく行く旅行、少しでもいいものにと言う気持ちから、迷いに迷ってどっちつかずになってしまったり、
無理に網羅しようとしてしまい、行程が硬直気味になってしまうような事も少なくない。
計画している時に、「この位だと時間的にギリギリいけるな」というパズル的な行程を組む事が多くなってきたら、一度クールダウンして
本当に自分がその行程で無理なく旅行が出来るのか、数値的な時間とではなく、"自分自身”と相談して見るといいと思う。
もちろん、一度得た情報を捨てるというのは、結構勇気がいる事なのだが、今回は縁が無かったんだというくらいの割り切りを持った方が、
計画段階だけでなく旅行中も何かと楽しむ事が出来るものである。
旅行中はあっという間に時間が過ぎてしまう事が多い。これはやはり楽しいからなのだろうが、
それ以外にも、いつもと違う雰囲気や慣れない事の連続、緊張などで普段すぐに出来るような
事にも手間取ってしまう事が多いからではないかと思う。そのため、行程的にギリギリの
時間しか用意していない場合、常に時間に追われているという精神的な負担がかかったり、
思わぬトラブルを起こしてしまう事もある。それ故、旅行中の時間配分は、普段自分がその行動(食事など)
を出来る時間の3割〜5割増し程度で考えた方がいいと思う。
また、交通機関の乗り換え(特に列車からバスなど)や、行った事の無い店に行く等の場合は、
普段の2倍以上の時間を取った方が無難である。というのは、地図などで事前に
道順などを検討する場合、「この道をまっすぐ・・・ここを左に曲がって二つ目の角を・・・」
という具合に、頭でシュミレートを行ってイメージ的なものを掴む事が多いと思うが、
それは自分の部屋などの「普段から良く知っている落ち着いた環境」での検討の為、
とてもスムーズに運んでしまい、それに基づいて時間を決めてしまう事が多いのだが、
いざ現地に行ってみると面食らう事がある。それは、別に地形や道が検討した時と
変わっている訳ではないのだが(笑)、雰囲気的なものの為である。すなわち、建物、道の感じ、
いわゆる街そのもの、そういった初めての雰囲気に接する時、人というのはそれそのものが
緊張のタネになるもので、ついつい曲がるべき所を見落としてしまったり、思わぬ失敗を
してしまう事があるのである。また、検討に使った資料が古い物の場合、目印となる
店などが変わっている事もあったり、地図に載っている道が広い感じ(案内すべき道順なので大きく書いてある)
にも関わらず、実際には人がすれ違うのがやっとというような自分が持っているイメージとのギャップは
必ずといっていいほどあるので、時間はちょっと無駄じゃないかなと思うほどたっぷりと
取っておく方が無難なのである。
せっかくの旅行中の限られた時間、
少しでも色々な要素を詰め込もうとするのは
当然の事なのですが、気持ちをちょっとだけ切り替えて
次への楽しみとしてとっておくというのも、
なかなかいいのではないかと思います。
Copyright 2003 MITSUHARU MAEDA