これまでも少し触れてきましたが
グループ旅行との違いについて再び書きたいと思います。
一人旅をしている最中、ふと気付いたことがある。物事を“考える”と言う行為が、グループ旅行や、普段の生活に比べて
一人旅の最中は増えるように思う。もちろん、移動のスケジュールや観光の目的決定などをすべて一人でやるのが
一人旅なので、その事について検討する分、考える量が増すのはあたりまえなのだが、それ以外にも移動中や宿での
一人でいる時間がグループ旅行のそれと比べて長いことや、旅先でであった人と話すときも見知らぬ人やそれほど親しくない人
である分、自分の中で考えを整理したりする行為が多くなっているのかもしれない。
特に移動中などは見知らぬ風景、普段と違う乗り物の雰囲気などで気持ちの高ぶりがあるのか、いろいろな事を考える。
目的地での行動やスケジュールから、それについての期待、不安、から普段の生活の中のいろいろな事。
普段触れたくなくて目をそらしている自分のいやな部分にさらりと(笑)向き合うことも少なくない。
改めて考えてみると、グループ旅行の場合、自分の考えを伝える相手は他人である。そしてその答えがどういうものか
は相手によるので、そちらに意識が行ってしまう。一人旅の場合は、自分の考えを伝える相手は“自分自身”である。
今思ったことが自分(の本音)にとって本当にいいのか、それを判断するのも自分しかいない。伝える相手が自分しか
いないときにまで自分に嘘をついていられる人というのはそうそういないだろう。
ちょくちょく巷で言われている自分を見つめなおす一人旅というのは、その辺の事を指しているのかもしれない。
旅行の事から普段の事、果ては不毛な妄想まで(笑)いろいろな事を考え、それを自分に照らし合わせる事がたやすく出来るのも
一人旅の大きな特徴かもしれない。思わぬアイデアが浮かんできたり、それまで逃げてきた事に対して腹をくくったりと様々だ。
また、自分の意外な一面を見つける(受け入れられる)事が出来る場合もあるかもしれない。
また、旅先で出会う人は自分にとって普段の生活とは何のかかわりもない人である分、そういった人との
コミュニケーションは仲間とわいわい行く旅行に負けないくらい、自分の気持ち(特に内面)をリフレッシュする事が出来るのだろうか。
ただ、意識してそれを求めて旅行に行ったとしても、それは求め得ることができないかもしれない。
なぜなら、それらの多くは後で振り返ったときに気付くことだからである。
一人で考える事と、人とのコミュニケーションから気付かされる事は
同じくらい大きいと思います。そのバランスを程よくミックスして
旅行を楽しむと、とてもいいリフレッシュになるのではないでしょうか。
何事も偏りすぎはいけません(笑)。
Copyright 2001 MITSUHARU MAEDA