荷物を考えた場合、用意周到な便利さと物が少ない身軽さは相反する要素ですが、
それらをバランスよく考えることで旅行中の荷物の扱いがぐっと楽になります。
出発前の準備は楽しいものだ。あれもやりたい、ここも見たいと色々考えを膨らませる、
旅行の楽しみの一つである。しかし、その希望の赴くままに無条件で荷物を用意していくと、
えてして膨大な量の荷物に膨れ上がるものだ。そして現実には、その荷物の多くは使われずに終わるのである。
そこで、荷物を準備するときの考え方として、荷物に優先順位を設けてみてはどうだろうか?
たとえば・・・
優先度
最高:お金、カード類、旅行中こだわりアイテム(現地入手不可能品)、緊急連絡先リスト等
高:衣類、旅行中こだわりアイテム(現地入手困難品)
中:ガイドブック、旅行中こだわりアイテム(現地入手容易品)、使うかどうかわからないがあれば便利かもという物(現地入手困難品)
低:使うかどうかわからないがあれば便利かもという物(現地で入手容易な品)
これらを考えるとき、まず原則として、それが”ない(現地でも手に入らない)”場合、旅行がどうなるかと言うことを考えてみよう。
もしも旅行そのものがたちいかなくなるような場合は、迷わず荷物に加えるべきである。
かなり不便を感じると言う程度の場合は現地での入手状況を調べて、スムーズに手に入れることの出来る手順を把握しておこう。
使うかどうかわからないという程度のものは、スペースに余裕があったらという感じで考えた方がいいだろう。
要はそれがない場合、”旅行そのものがダメになる”か、”面倒くさい(それを入手するのに)”かで優先度を決めると良い。
また、荷物を考える上で十分に考慮する必要があるのは、現地で簡単に(安価に)入手できる物かどうかである。
例えば、予想外の寒さで衣類が足りなくなった(またはごっそり無くなってしまった(笑))場合を考えてみよう。
お金はかかるが衣類は現地での調達が比較的容易である。それ故、衣類は無いと困るものではあるが、
優先度を最高にするほどではないのである。余談ながら現地で買う服という物も自分へのおみやげには
なかなか良いものである(実用的に使えるし)。
尚、こだわりアイテムというのは、写真を撮りたい人であればカメラ、本をじっくり読みたい人であれば
読みたい本など、ともすれば旅行の目的そのものになりうるアイテムである。
さて、準備も進み荷物がまとまってきたとしよう。その時に注意するべき点は、余裕スペースを必ず作ろうと言うことである。
自宅での荷物準備ではじっくり出来ることもあって、衣類はきれいにたたみ、かさばる物もうまい具合に
スペースを使って整理整頓できるものである。しかし、現地では時間的な余裕のなさや、精神状態、疲れなどから
荷物の整理は乱雑になりがちになり、同量で入るはずの荷物が入らなくなってしまうことも少なくない。
また、土産物や現地調達品等、旅行中は荷物が減る要素は少ないが増える要素は多分にあるのである。
さらに、見た目以上に注意するべきは重量である。チェック時一瞬だけ持ち上げてみて、大丈夫だと思うのではなく、
旅行中それを持って元気に動き回れるかと言うことを冷静(笑)に判断してみよう。
判断基準の一つとしては、自分の一番疲れている状態でその重量を持った場合を想像して、
それでも耐えられるかどうかを考えてみよう。
旅行を楽しむ為の大きな要素の一つは、体力(元気)である。それを消耗させる一番の要素が荷物の重さだといえるので、
長時間持ち続けられるか、またそれが体力的なだけではなく精神的にも負担にならないか等、よく考える事が大事だと思う。
旅行中、散策したりショッピングをしたりと身軽さが求められる状況はたくさんある。
宿にチェックインした後であれば心配はいらないのだが、移動中ともなると大きな荷物をもったままとなり、
せっかくの楽しみが半減しかねない。コインロッカーに預けたりするのは有効なのだが、
全くの手ぶらでは少々不安である。そこで、荷物の中に小振りなカバンを入れてはどうだろうか。
特にリュック型の背負えるものは散策等だけではなく、荷物が増えてしまいどうしてもカバンに
荷物が入りきらなくなった時に、予備カバンとして手を使わず運べるので(背負う)何かと便利である。
また、ウェストポーチも小物を入れるにはかなり有用である。
細かい(?)動作の多い散策やショッピングなどには、なるべく両手が自由になるカバンが望ましい。
ただ、これらの小カバンも使わないときは荷物の一つなので、なるべく小さく折り畳める物にしよう。
宿があらかじめ決まっており、それまでは使わないとわかっている荷物や、行程も終わりに近づきもう使う必要の
ない荷物が増えてきた時、宅配便で送ってしまうと言う手もある。例えば行程が残り少なく、後は小さな移動のみ
となった場合など、上記で書いた小さなカバンに最低限必要な物を入れて、残りは宅配便で
送り返してしまうのである。この時の注意点は、例えばクロネコヤマトの場合、カバン等を送るときは専用の袋が必要(営業所か
宅配での手荷物配送に力を入れている宿には置いてある。数百円程度)で、原則として壊れ物不可。
壊れ物を送りたい場合は、別梱包で通常の荷物として出そう。
また、荷物がちゃんと届くか不安な人に、クロネコヤマトの場合はインターネットやi-modeで自分の荷物が
どこにあるかを確認することが出来る。
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