一人旅のすすめ(VOL.2)
色々な宿とその特徴




VOL.2:色々な宿とその特徴

 第二回目は一人旅の時に主に使用する宿について書いてみました。




ユースホステル
 
日本だけでなく全世界にある会員制の宿。男女別の相部屋になっていて料金は一泊二食付きで
¥3,500〜¥5,000位。会員制といっても堅苦しいものではなく、全国各地にあるユースホステル
センター(案内所)に行けば入会できる。また、旅行時に宿に直接申し込んでも入会できる所も多い。ただ、
やはり出来れば旅行前に入会しておきたい。なぜなら、入会時に全国のユースホステル(以下YH)が
記載された案内紙がもらえるので場所の検討など旅行のプランがたてやすくなるからだ。
また、書店に行けば各YHの詳しい紹介が載っているガイドブックも発売されている。いくら予定を決めない旅
とは言っても最初の宿くらいは決めてから出発した方が安心であるし、なによりも予約するための
連絡先を調べるのもガイドブックなどがなければ一苦労なのである。ちなみに入会料金等は以下の通り。
(一年間有効)で、原則として予約は宿に直接行う。

ユースホステル入会及び更新料金表

会員証の種類 年齢や条件など 入会料金(1年間有効) 継続料金(1年間有効)
少年パス 満4歳以上中学生まで ¥1,500 ¥1,000
青年パス 中学校修了年齢から満19歳未満まで ¥2,200 ¥1,700
成人パス 満19歳以上 ¥2,500 ¥2,000

個人以外または特殊な会員入会及び更新料金表

会員証の種類 条件等 入会料金 継続料金
家族パス 夫婦もしくは中学生までの親と子供(1年間有効) ¥3,500 ¥3,000
団体パス 10名以上の団体引率責任者(満18歳以上)(1年間有効) ¥5,000 ¥4,500
終身パス 満26歳以上(終身有効) ¥50,000 なし

とほ民宿

主に北海道に多い相部屋形式の民宿。システムはYHと似ているがこちらは会員制ではない。
YHがある一定基準の条件範囲内(設備や料金設定など)で運営しているのに対し、こちらは
そういった基準はなく(もちろん法的な基準はあるが(笑))、設備や料金、食事などオーナーの方針が
色濃く反映されている宿である。料金的には1泊2食付きで¥3,000〜¥6,000位か。
 
基準がないので、同じとほ形式の民宿でもホテル顔負けの設備を整えた所から、すきま風が吹いてきそうな
古い所まで千差万別である。ただ、YHにも言えることだが、宿の良さはオーナーの人柄やロケーション、
そしてそこに泊まり合わせたメンバーが大きく左右する。今にも崩れてきそうな(笑)宿であってもいつも
多くの人が泊まりに来る所もあれば、とてもきれいで見た目は良い宿でも泊まる人があまり来ない
所もある。オーナーの個性が出るということは、それが自分に合えば気に入って通うようになるし、
合わなければ次からは違う宿を探すようになるのだろう。
 
このとほ宿に関する情報源は「とほ」という小冊子がYHのガイドブックのような役割を果たしている。
この本は大きな書店(紀ノ国屋など)で扱っている他、YHでも置いているところもあるし、なによりも
とほ宿に行けば手に入れられるところが多い(笑)。


ビジネスホテル
 
一人旅をしていて色々な人と出会って色々なことを話したりするのはとても楽しいもの。
しかし毎日がそんな日ばかりとは限らないしたまには一人でほっと一息つきたいときもある。
それにあちこち回って夜遅くなりそうな場合や早朝出発になりそうな時はなかなかYHやとほ民宿も
使いにくい。そういったときにビジネスホテルは強い味方となる(笑)。予約は大きめの駅の旅行センター
等で相談すれば当日探してもかなり取りやすい。また、食事付きで割安なパックを設定していることも
あるので、こまめにチェックしよう。値段はシングルで¥3,000〜¥10,000位。
日本各地のビジネスホテル

リゾートホテル・温泉旅館

一昔前までは、こういう類の宿であまり一人の宿泊者を受け入れる宿は多くなかった。特に旅館などは。
しかし、最近になって一人旅が注目され、ある程度の市民権を得たようで、
多くの旅館やリゾートホテルが一人旅のプランや、一人宿泊料金を設定するようになってきた。
ハイシーズンは相変わらず設定している宿は少ないが、通常シーズン、オフシーズンだと、
設定している宿が増え、しかも安価で泊まれる場合も多くなってきている。この環境の変化は、
ネット予約の台頭によるところが大きいと思う。今までは主に旅行会社経由でしか得られなかった情報、
宿の価格、内容、評判等の比較検討が自宅にいながらとても手軽にできるようになった為、
各宿間での競争が激しくなってきたということではないだろうか。
人との交流より、とにかく日頃の疲れを落とすなど、ひたすらのんびりしたい(笑)ような場合は、こういった宿が一番だろう。
安価に泊まる事が出来ればコストパフォーマンス抜群だし、そうでなくても、折角の旅行、
自分の望むタイプの宿に泊まれる選択肢が増えるのはとても喜ばしい事である。
一人旅プランを設定している宿

湯治宿

本来、病気や怪我等、体調の優れない人が、温泉の効能で療養をする為の宿だが、
その多くは旅行客にも解放されている。2食付の場合も多いが、長期滞在療養が前提なので、
自炊がメインの宿が多い。しかし、その分非常に安価で、しかも療養に使われる程なので
温泉が充実しているのが特徴だ。充実というのは露天風呂やサウナ等、リゾート的な
設備の事ではなく、温泉の質、効能の事である。うまく泊まり歩けば、安価に健康に(笑)温泉三昧の
旅行を楽しむ事も出来る。
多くの場合、宿としての設備は旅館やホテルとは比べるべくもないが、その分シンプルに、
肩の力を抜いて楽しむ事が出来ると思う。ある意味我が家に近い感じかもしれない(笑)。
予約は、ある程度はネット上で行う事も出来るが、その数はあまり多くはない。
有名温泉地のポータルサイトなどに、宿泊施設一覧として、名を連ねている場合が多いので、
色々チェックしてみよう。

ネット上から予約できる湯治プランのある宿


夜行列車等
これが宿か?とお考えかも知れないが、夜行列車やバス、フェリー等の交通機関はうまく使えば
便利この上ない宿となる(笑)。交通費以外に費用が掛からないのも魅力だ。利点は多いがなんと言っても
夜中に寝ながら移動できる事。これは少ない日程を少しでも有効に使おうとする場合に大いに
役に立つ。車窓からの景色も暗闇に街灯などが流れていきなかなか風情がある。
デメリットとしては、横になるタイプでない場合、結構体力を消耗してしまう事だろう。
青春18切符を使う旅行等、夜間に長距離を安価に移動できる手段としても非常に有用な
快速ムーンライト等から、その列車自体が宿として楽しめるようなカシオペア、北斗星、トワイライトエキスプレス
等まで、夜行交通手段はなかなか奥が深いものである(笑)。



以上が主に一人旅でよく使う宿(など(笑))です。おすすめはやはり
YHやとほ民宿ですが、この他にも一人旅歓迎のペンションや民宿、
旅館やホテルなどもありますので、目的地の情報を集めるときに
まめにチェックしてみましょう。



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