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チラシ: 画像はバーン・ジョーンズの 『天地創造の日々・第5日』 |
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「ウィンスロップ・コレクション」
2002年9月某日、上野の国立西洋美術館へ出かけました。 私は美術展ではいつも前書きや解説などはまったく読まないで、シンプルに絵画を眺めることに徹するのですが、この「コレクション」に関しては素性がよく分からないために、とりあえずその正体を探るべく読んでみました。
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ロゼッティ「海の呪文」 |
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ロゼッティ「祝福されし乙女」水彩 |
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モロー「出現」 |
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私としてはギュスターブ・モローの大作が2点、小品が数点あっただけで感動でした。このレベルの作品はパリのモロー美術館でしか見られないでしょう。ロゼッティの代表的作品も数点ありました。これでもう満点です。 そうしたヘンチクリンな構成を別にすれば、中身は最近の絵画展にしてはびっくりするくらいに歴史的傑作が揃っていました。 |
モロー「ヤコブと天使」 |
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バーン・ジョーンズやJ・E・ミレー、ホルマン・ハントについては一々あげません。この他にもブレイク、リケッツ、ビアズリーの版画、F・ワッツ、S・ソロモンが目に付きました。いっそ「ウィンスロップ・コレクションのサンボリズム」として、こちらの作品だけを集めた方がずっと楽しめたと思います。アングルがいないと集客力に自信がなかったのかもしれませんが……。 そのアングルとモローはともかく、他のフランス画家たちはまったく違う雰囲気を持っていて全体の構成を壊していたことは言うまでもありません。 |
バーン・ジョーンズ「パーンとプシュケ」 |
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