Bare Knuckle
Bare Knuckle 怒りの鉄拳
1991 SEGA
MegaDrive 1-2人用 Action
後に続く三部作の第一作。操作方法や技のパターン、敵の種類などは後のシリーズにも引き継がれ、 後に続く作品群のDNAを作った作品でもある。画面内に現れる敵を上下左右に動きながら敵を倒していく、単純な格闘アクションだが、 打撃とつかみからの攻撃を変化させることができ、変幻自在な戦い方が可能。

KOSHIRO Yuzo による素晴らしい音楽

音楽の方も当時のゲームの中では輝く存在で、当時のMDの音楽が電気ノイズを中心とした、がさついた音だったのに対し、 そのような音は一切使わず、心地よいノリで柔らかい音を中心とした音楽はシリーズの中でも最高の部類に入る。 この音楽のDNAはBKシリーズ全般に引き継がれ、MD作品の中でもひときわ個性的であると言えるだろう。 BKにとって音楽は命であり、音楽抜きになったら、面白さは半減するほど音楽の存在感は大きい。

Bare Knuckle DNA

通常攻撃は4回まで入力可能、相手に近づけば正面ならつかみ、背後ならはがいじめ、この両方はCで入れ替わり可能。 つかみからは打撃が2回入り、その後は入力向きに応じて投げ技に変更。はがいからの投げは一種類。 BC同時押しで背後に攻撃、武器を持って戦うこともできる。相手に投げられたら↑Cで着地。
このシステムは後々まで引き継がれる重要なもので、BKで基本的な動作といえる。 この動作があるために、シリーズどれかひとつをやったことがあるならば、違和感なく戦うことができるだろう。
登場する敵は、姿かたちは変わりながらも、第一作に登場した敵はそれ以降にも現れ、 ゲームの中にひとつの世界観ができあがっていることも実感できる。

残された課題: 挟み撃ちへの対処方法がない

この手のゲーム、挟み撃ちにされると一気にダメージを受けるため何とか回避する必要がある。 BK2ではAを押すか投げ巻き込みを使うことで有効に回避できるが、BK1ではちゃんとした対処方法がない。 投げ巻き込みは存在するが、巻き込み範囲が自身よりかなり離れた位置にしかないため、 挟み撃ち対処にはならない。また、Aも特殊な技であり、根本的解決にならない。 他にもいい方法がないので、BK1は挟み撃ちにならないよう、可能な限り敵を一体ずつ確実にしとめ、 集団戦にならないようにゲームを進める必要がある。ただしこれではゲームにめりはりがつかないから、 BK2になってこの問題はしっかり解決されることになった。

残された課題: Aの使い方

Aを押すと、これはやられていようが空中にいようが発動できるが、特別な演出が入って、味方が援護射撃をくれる。 画面内には爆風が広がり、画面内にいた敵には大ダメージが入る。ザコキャラなら一掃できる。 ところがこれが1Stageで一回しか使えず、挟み撃ちになってボコボコにされていても安易に使える技でもないから、 結局のところ戦略性を狭める結果となっている。この手のゲームに必要だったのは、STGにおけるボムのような技でなく、 挟み撃ちというありがちなピンチを効果的に抜ける方法があったほうが、ゲームの戦略性が高まるということであった。 もちろん、BK2になって改善されたが、BK3になると再び問題を引き起こしている。

残された課題: 理不尽なボスと無意味な難易度

このゲーム、難易度を上げても敵の数や体力は変化しない。変わるのは敵の攻撃力である。 ザコならまだしも、ボスの攻撃力は難易度を上げると一撃で半分から80%の体力を一度に削られ、 そのうえボスには効果的な攻略方法があまりなく、Aを使う、やられる、Aを使う、やられる、 ぐらいでしかボスが倒せなくなる。ボスへの対処方法がしっかり完成していた上で大ダメージなら攻略性はあるが、 対処方法ない相手に理不尽なダメージでは、ゲームが成立しない。 バランスから考えれば、Normalで遊ぶことが最良である。