Q. 「なぎさの地球」上達の効果的な方法は?

私は伴奏者なんですが、歌とピアノがなかなか合いません。リズムを各パートでやってもなかなか合いません。何か効果的な方法はありませんか?(Rei 熊本県)

一番最初のピアノと女声のハーモニーの中に、男声が「なんにも…」とはいるところや、「それとも…」の所などすごく素敵なんですが、力不足のせいでなかなか表現ができません。特に男声が薄っぺらな声で、音が泣いているように思えます。(翔 熊本県)

A. 「なぎさの地球」はほとんどアカペラと思って練習したほうがいいくらい響き重視の曲です。いい発声で歌うことはもちろん大切ですが、パート別に横の流れだけ考えて歌うと、どんな声でも響きが薄くなってしまいます。縦の音程をしっかり聴き合って、和音がしっかりハモルようにしてみましょう。次に大切なのはバランスです。だいたいの場合、メロディラインだけが強すぎる傾向があります。バスの支え、アルトの内声など、皆さんが想像するよりもっと豊かな音量が必要で、下三声の響きの充実の上にメロディが鳴って初めて、厚みが出てきます。ピアノも合唱の響きにとけ込むように、やさしく寄り添う感じで弾いてください。

 合唱がオール・ユニゾンで歌うときも声がやせた感じになる場合は、pで歌うことを意識しすぎて萎縮してしまっている場合が多いです。pだと音がやせてしまう場合は、あまり緊張せずにすむよう音量を少し大きめにmpくらいで歌って、その代わりできるだけ「柔らかく」歌うようにしてみましょう。歌がユニゾンの場合、ピアノはひとりでハーモニーを担当することになりますので、特に低音をしっかり深い響きで弾きましょう。

 全体的にピアノ伴奏には分散和音が多く出てきます。分散和音ではたいがいテンポが走りがち。特にこの曲はテンポがゆったりしている上、合唱が厚い響きで歌っていますので、ピアノだけが走ると大きくずれてしまいます。分散和音はテンポ・キープで。 

2004.11.17