ヲ00年10月25〜26日
八ヶ岳高原合唱フォーラム
テーマ曲「月の角笛」

会場 八ヶ岳高原音楽堂

 八ヶ岳高原音楽堂で毎秋行われる、2泊3日の泊まりがけ合唱講習会。第6回目の今回は、女声合唱のための抒情小曲集「月の角笛」全12曲がテーマ曲に選ばれ、作曲者の私が総合指導ということで八ヶ岳まで出掛けた。とにかく素晴らしい自然環境の中、2日間みっちりと講習が続いたのであった。

 私としては、午前午後1時間半ずつもやったら充分、あとはヒュッテでお茶飲んだり、高原を散歩したりしたかったのだが、現実はきびしく、1日目は午後4時間、2日目は午前2時間、午後4時間という長い講習で、もうぐったり。もっとも肝心の指揮は岸信介先生が受け持ってくださり、私は、曲の解説と、ピアノ伴奏をしただけなのだが。とにかくホールが素晴らしく、贅沢に木を使った響きのよいホールの四方が大きなガラス窓となっていて、八ヶ岳の山々や雄大な自然が、講習を行いつつ楽しめてしまうのには感動した。

 もちろん風景ばかり眺めていたわけではなく、講習もがんばりましたよ。今回は「音楽とはフレージングである」というコンセプトのもとに、いかにワン・フレーズの緊張を保つか、旋律の流れを作るか、音色の変化を出すか、ということに重点を置いて講習を行った。岸先生も参加者の方たちも、みんな本当にタフで、2日間熱心に講習に付き合ってくださった。学生さんや高校の先生など若い男性陣の参加もあって、即興で男声アンサンブルを聴かせてくれたし、参加していた指揮者やピアニストの方々もステージに上がってどんどん演奏して下さって、なかなか盛り上がった。その場での指名なのに、みんな堂々としていて大したもの。

 2日間の最後に、全員ステージに上がり、指揮の岸先生やピアノを取り囲むようにしてもらって全曲通して演奏したのだが、初日の開始時とは見違えるような自然なフレージングと変化に富んだ色彩になり、伴奏していてうれしく、疲れの飛ぶ思いだった。

 遠くから参加してくださった皆さん、本当にお疲れさまでした!