図書館員のコンピュータ基礎講座

文字サイズ

スキャニングの際に知っておいたほうが良い文字サイズについて紹介します。

【2005-04-14更新】

級とポイント

級(「Q」と略される)は写植文字の大きさの単位で、1級=0.25mm(1/4mm)です。これに対し、行間(行送り)の単位としては歯(「は」と読み、「H」と略される)が用いられ、大きさは級と同じです。

ポイント(「ポ」や「P」「pt」と略される)には、ヨーロッパで使用されている1ポイント=0.3759mmのディドー式(Didot Point System)と、英米で使用されている1ポイント=0.3514mmのアメリカ式(Anglo-American Point System)がありますが、JIS Z 8305:1962でアメリカ式を採用したため、日本ではアメリカ式が使用されています。また、このほかにもパソコンでは1ポイント=約0.3528mm(1/72インチ)のDTPポイント(PostScript PointまたはComputer Point)を使用しています。

級数、ポイント数の関係は下記のとおりです(表中の「米式」はアメリカ式ポイント、「DTP」はDTPポイントを表します)。

米式 DTP mm
4 1.41
4 1.41
6 1.50
7 1.75
5 1.76
5 1.76
8 2.00
6 2.11
6 2.12
9 2.25
7 2.46
7 2.47
米式 DTP mm
10 2.50
11 2.75
8 2.81
8 2.82
12 3.00
9 3.16
9 3.18
13 3.25
14 3.50
10 3.51
10 3.53
15 3.75
11 3.87
11 3.88
16 4.00
12 4.22
12 4.23
18 4.50
14 4.92
14 4.94
米式 DTP mm
20 5.00
16 5.62
16 5.64
24 6.00
18 6.33
18 6.35
28 7.00
20 7.03
20 7.06
22 7.73
22 7.76
32 8.00
24 8.43
24 8.47
26 9.14
26 9.17
38 9.50
28 9.84
28 9.88
米式 DTP mm
44 11.00
32 11.24
32 11.29
50 12.50
36 12.65
36 12.70
56 14.00
40 14.06
40 14.11
62 15.50

活字
活字(左2つ:12pt、右2つ:16pt)

級やポイントの他に、本木昌造(1824-1875)による開発に始まった日本独自の単位であるがあります。1962年にJISでポイントが制定されるまで、日本では主にこの単位が使用されていました。初号から8号まであり、数字の小さいほうが大きい文字です。
初号、2号、5号、7号の順に1/2の大きさ、1号、4号の順に1/2の大きさ、3号、6号、8号の順に1/2の大きさですが、初号、1号、3号の間には関係性はありません。号はほとんど使用されなくなりましたが、本文用文字の標準であった5号に相当する10.5ポイントは、現在でも多くのワープロ・ソフトの標準文字サイズとして採用されています。号数とポイント数のおおよその関係は下記のとおりです。

ポイント数
42
2 21
5 10.5
7 5.25
1 27.5
4 13.75
3 16
6 8
8 4

ポイント
振り仮名を振るために使用されるルビは英語のルビー(Ruby)を意味し、かつて英米で活字の大きさを宝石の名前で表現していたことに由来します。

名称 ポイント数
ダイヤモンド 4.5
パール 5.0
ルビー 5.5
エメラルド 6.5

日本では、本文用文字の標準であった5号活字の振り仮名として7号活字を用いるのが一般的でした。7号は、5.5ポイントに近いため、振り仮名をルビと呼ぶのが一般的になりました。

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CyberLibrarian : tips on computer for librarians, 1998-