分類現在、よく利用されている分類法をご紹介します。
|
|
|
十進分類法は、あらゆる知識を1~9の数字を用いて分類(9分割)し、どの区分にも属さない全般的なものに0を用いる分類法です。そして、それらをさらに0~9に分けるという繰り返しで分類を細分化していきます。
例えば「753」という分類は、知識全体を0~9に分けたうちの「7 芸術. 美術」を0~9に細分化し、そのうちの「5 工芸」をさらに0~9に細分化したうちの「3 染織工芸」ということになります。そのため、「753」という分類は、「ななひゃくごじゅうさん」とは読まず、「ななごさん」と読みます。また、3次区分の後に識別の便宜的に小数点をつけて「753.2」と記述し、「ななごさんてんに」と読みます。
第1次区分を「類(ルイ)」、第2次区分を「綱(コウ)」、第3次区分を「目(モク)」と呼びます。
NDC新訂10版分類法(2次・3次区分表)
NDC新訂9版分類法(2次・3次区分表)
国立国会図書館分類表(NDLC)は、日本の国立国会図書館の分類表で、1963年に初版、1987年に改訂版が刊行されています。記号法は、「DD21」のようなローマ字とアラビア数字の組合せによる混合記号を採用しています。
なお、国立国会図書館では、1948年~1968年の和図書は日本十進分類法で分類をおこなっていました。
デューイ十進分類法(DDC、DC)は、メルヴィル・デューイ(Melvil Dewey, 1851-1931)が1873年に創案し、1876年に刊行された分類法です。広く世界的に採用されており、16版以降は米国議会図書館が管理しています。最新版は2011年刊行の第23版です。
米国議会図書館分類表(LCC)は、米国議会図書館(LC)の分類表で、1904年に初版が刊行されました。
一館分類表ですが、米国議会図書館が提供しているMARC(マーク = 機械可読目録)の普及に伴い、米国内の図書館を中心に広く使用されるようになっています。記号法は、「JK1025」のようなローマ字とアラビア数字の組合せによる混合記号を採用しています。
国際十進分類法(UDC)は、デューイ十進分類法を基に作成された分類で、1905年に初版が刊行されました。学術論文の分類まで可能とする目的で作成され、科学分野に強い分類法として世界中で使用されています。国際ドキュメンテーション連盟(FID)によって維持・管理されきましたが、1992年より国際十進分類法コンソーシアム(UDCコンソーシアム = UDCC)に移管しています。
日本語版は、情報科学技術協会(INFOSTA、旧日本ドクメンテーション協会)が出版・維持・普及をおこない、1994年に中間版第3版を、2002年にCD-ROM版を発行しましたが、2004年に撤退しました。2014年には情報科学技術協会内の専門部会「分類/シソーラス/Indexing部会」が日本語要約版を公開しました。
国際十進分類法
(多言語切り替え可能)
米国国立医学図書館分類法(NLMC)は、米国陸軍医学図書館の調査報告書(1944年)を発端として、米国議会図書館分類法を基に1951年に作成された米国陸軍医学図書館分類法(U.S. Army Medical Library Classification)がはじまりです。米国議会図書館分類法で使用していないQS-QZとW-WZの記号を用いて分類を展開しています。医学系図書館で採用されていることが多く、医学分野は米国国立医学図書館分類法で、それ以外の分野は日本十進分類法や米国議会図書館分類法で分類を行っている図書館もあります。1999年発行の改訂第5版まで冊子体で刊行されていましたが、2002年版から電子版に移行し、現在は毎年改訂されています。